私事ですが、このたび越前市のショッピングセンター「CIPY」の2階テナント「かんたとふうた」さんのスペース内にて「ミニ写真展」を開催する運びとなりました。
テーマは「動物と人と風景」です。
「里親さん、ありがとう」、「街で出会った動物たち」、「我が家の愛犬サブー」、「風景写真」、と題した項目に分けて写真を展示しています。
期間は6月1日(水)~30日(木) 1ヶ月間 です。
案内チラシです。
皆さま!ぜひお越しください。お待ちしていま~す!
「ミニ写真展」の開催
犬殺処分3年連続ゼロ 旭川市動物愛護センター
犬殺処分3年連続ゼロ 旭川市動物愛護センター
2016年5月18日 北海道新聞
旭川市動物愛護センターに収容された猫。新たな飼い主を待っている。
飼育放棄された犬や猫を収容する旭川市動物愛護センター「あにまある」の昨年度の殺処分数(速報値)は、犬が2013年度から3年連続でゼロとなり、猫は前年度比6割減の49匹だった。
全国的な猫ブームや動物愛護に対する市民意識の高まりで、新しい飼い主への譲渡が進んでいるほか、飼い主のいない「地域猫」に不妊や去勢の手術することで繁殖を抑え、収容数を減らす取り組みが効果を上げている。
道などによると、犬の殺処分ゼロが3年続くのは、道内の保健所や関連施設では最長。
猫の殺処分は11年度の403匹に比べ、昨年度は10分の1に減った。
殺処分が減った背景には、センターが犬や猫の譲渡を進めてきたことがある。
自治体が収容した犬や猫は、狂犬病予防法と環境省の告示により、原則3日間の抑留が決められており、その後、殺処分できる。
センターは12年9月に市郊外から中心部に移転。
移転前は施設が狭く、3日を過ぎると犬や猫を殺処分するケースが多かった。
移転後は収容スペースが6倍に広がったことで、多い時で100匹以上の収容が可能になり、時間をかけて譲渡先を探せるようになった。
交通の便が良い中心部に移転したことで、動物愛護に関心のある市民の見学が増え、新しい飼い主が見つかりやすくなったほか、「最近の猫ブームで札幌や稚内など遠方からの引き取り手も増えている」という。
13年度からは、飼い主のいない猫の繁殖を抑えるため、住民がえさを与えている「地域猫」に不妊去勢手術を行い、元いた場所に返す取り組みもしている。
手術したのは3年間で590匹に上り、収容数はここ3年で200匹以上減った。
それでも飼育放棄で持ち込まれる犬や猫は後を絶たない。
センターを管理する市保健所の水上敏昭・衛生検査課長は「センターが最後のとりでではない。飼い主自身が飼育モラルを守り、動物愛護に協力してほしい」と話している。
殺処分から救え! 保護猫カフェ
殺処分から救え! 保護猫カフェ
「飼いたい人」と橋渡し 広がる輪
2016年5月16日(月) 中日新聞
愛知県江南市の保護猫カフェで猫と遊ぶ来店客
世は猫ブーム。
その陰で何万匹もの猫が殺処分されている現実を変えようと、全国で保護活動が広がっている。
野良だった猫を保護して、飼い主を探す保護猫カフェが各地でオープン。
猫を飼いたい人とつなげる運動が広がり、殺処分ゼロを達成した自治体もある。
「かわいい」「こっち来て」。
白、黒、茶色の猫たちが動くたび、女性客が目を細めた。
4月にオープンした保護猫カフェ「ネコリパブリック愛知江南店」(愛知県江南市)。
約百平方メートルの広い店内を、20匹が気ままに歩いたり、寝ころんだり。
いずれも飼い主がおらず、動物保護団体が保護した猫だ。
店内は猫スペースとカフェスペースに分けられ、紅茶やベーグルを味わいながら猫とじゃれ合ったり、ガラス越しに遠くから見守ったりすることができる。
主な運営費は、30分1100円(飲み物代込み)の入場料やカフェの売り上げ。
客は気に入った猫がいれば引き取れる。
東京や大阪などに4店舗あるネコリパブリックチェーンを始めた河瀬麻花(あさか)さん(41)は「猫と遊ぶも良し、店内でお茶するだけでも猫助けにつながります」と話す。
猫好きの河瀬さんが保護活動を始めたきっかけは2011年の東日本大震災。
東京電力福島第一原発近くに取り残された猫を助けるレスキュー隊を支援しようと、地元の岐阜県大垣市で経営していたベーグル通販店の商品に、寄付金を上乗せして販売した。
次第に動物保護団体の活動を手伝うようになり、成長した猫の引き取り手が少ない現状を知って、飼いたい人と猫をつなぐカフェを始めた。
同チェーンは、新たな野良猫を出さないため、引き取り希望者に対し▽離婚した場合は誰が引き取るか▽子どもが猫アレルギーだったらどうするか-など、一生飼い続けられるかを面談で確認してから譲渡する。これまでに飼い主が見つかった猫は約220匹になった。
猫カフェ協会(東京)によると、保護猫カフェは年々増えており、全国に約80店。
08年に保護猫カフェを全国で先駆けて始めたNPO法人「東京キャットガーディアン」は毎月、保護猫カフェ運営セミナーを開催しており、多いときには出店希望者が約50人集まるという。
もともと猫を引き取っていた人や団体が始めることが多いが、山本葉子代表は「開店の初期費用はそれほどかからず、参入はしやすいが、経営を続けるのは難しい」と指摘。
河瀬さんも「ボランティアも無償では続かない」と話す。
同チェーンの場合は、引き取り手から避妊去勢手術代やワクチンの費用として2万円を支払ってもらい、うち5千円を動物保護団体に寄付する。
「ビジネスと猫助けを並行させるモデルになれば」
河瀬さんの目標は、全国で14年度に8万匹だった猫の殺処分数を、二(にゃん)がそろう2022年2月22日までにゼロにすること。
「小さな命を大事にする輪を広げたい」と話す。
◆「ゼロ」 神奈川で達成
神奈川県は2014年度に、猫の殺処分がゼロになった(横浜、川崎など5市を除く)。
避妊去勢手術の奨励で、飼い主が分からない猫が減少。
室内飼いが増えたこともあり、14年度に県動物保護センターに保護された猫は、30年前の20分の1の595匹に減った。
その猫を、40以上のボランティア団体や個人が積極的に引き取ったほか、県などが譲渡会を開催。
センター担当者は「収容数と引き取り手とのバランスが取れた結果」と話す。
(寺西雅広)
河瀬麻花さん
猫虐待
先日もブログに載せましたが、猫の虐待が多発しています。
無くなるどころか増加しています。
日本という国は、人間の子供の虐待が多発している状況であり、動物ぐらい・・・と思っている人間が潜在的に多いのではないでしょうか・・・
日本の大きな歪です。
しょうもないことに精力的にならず、この問題に根本的に体質を変えていく施策を国は取り組んでいくことが最重要課題だと思いますが皆さんいかがでしょうか。
(Fujita)
野良猫をポリ袋に入れ海に 80代男を書類送検
2016年5月23日(月) 毎日放送
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160523-00000055-mbsnewsv-soci
和歌山県御坊市の漁港で子猫をポリ袋に入れた状態で海に投げ入れて殺したとして、警察は80代の男を動物愛護法違反の疑いで書類送検しました。
書類送検されたのは御坊市に住む無職の80代の男で、先月9日、御坊市の南塩屋漁港で子猫をポリ袋に入れた状態で海に投げ入れて殺した疑いが持たれています。
警察には先月11日に目撃者から通報があったほか、インターネット上のブログには猫の写真が掲載されこんな書き込みが相次ぎました。
「おっさんが子猫を捕まえて海に投げ捨てた」
警察が聞き込み捜査などから80代の男を割り出し事情を聞いたところ男は容疑を認め、「自宅の軒下に生まれて間もない子猫がいた。飼い主を探したが見つからず、このまま衰弱して死ぬなら自分が楽にしてやろうと思って殺した」などと話しているということです。
首に糸巻きつけ子ネコ殺す、動物愛護法違反容疑で男を書類送検
2016年5月27日(木) TBS系(JNN)
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20160526-00000095-jnn-soci
東京・杉並区で拾った子ネコの首に糸を巻きつけ、地面に投げつけたり蹴飛ばしたりして殺したとして、土木作業員の男が警視庁に書類送検されました。
動物愛護法違反の疑いで書類送検されたのは杉並区に住む土木作業員の男(65)で、今月12日未明、杉並区の西武新宿線・上井草駅前の交番前で子ネコの首に糸を巻きつけたうえ地面に投げつけたり、蹴飛ばしたりして殺した疑いが持たれています。
男はその直後、瀕死の状態だったネコを抱えて歩いていたところ、警察官に職務質問され「人工呼吸で蘇生させていた」と答えたということです。
男は「ネコは殺す3日前に仕事先の解体現場で見つけ持ち帰った」「社員寮で夜鳴きをされ、外に連れ出したが、なかなか鳴き止まず、イライラが募ってやった」と話しているということです。
69歳、はな子逝く
69歳、はな子逝く
1949年来日 子ども、お年寄りに愛され 東京・井の頭自然文化園
2016年5月27日 毎日新聞
水浴びが大好きだった国内最高齢のアジアゾウのはな子
=東京都の井の頭自然文化園で、2011年9月15日、斉藤三奈子撮影
1949年9月、東京にやってきたはな子
東京都は26日、井の頭自然文化園(東京都武蔵野市)で飼育されていた国内最高齢の雌のアジアゾウ、はな子(69歳)が死んだと発表した。
老衰とみられ、27日にも解剖して詳しい死因を調べる。
1949年に日本に贈られ、戦後長く親しまれたはな子の死を、多くの人が惜しんだ。
【川畑さおり、斉藤三奈子】
同園によると26日午前8時半ごろ、飼育員がゾウ舎内ではな子が横たわっているのを見つけた。
内臓が体重で圧迫されないように体にロープを巻いて引っ張り、立たせようとしたが、立ち上がることができないまま午後3時過ぎ、死んだことが確認された。
最期は1度大きく呼吸して、苦しむことなく息を引き取ったという。
はな子は47年春ごろタイで生まれ、2歳だった49年9月、タイの実業家、ソムアン・サラサス氏(故人)が「戦争で傷ついた子どもたちの心をいやそう」と私財を投じて日本に贈った。
戦争中、逃走のリスクから餓死させられた上野動物園のゾウ「花子」にちなみ「はな子」と名付けられて上野動物園で大人気となり、54年に井の頭自然文化園に移った後も変わらず人気者だった。
56年にはゾウ舎に酔って侵入した男性を、60年には飼育員の男性を踏んで死亡させ、鎖につながれた時期もあった。
永井清園長はそのころを「人間不信に陥ったように見えたこともあったようだ」と振り返った。
神経質な性格にあわせてえさを工夫するなど園の配慮もあって、2013年には66歳になりアジアゾウの国内最高齢記録を更新した。
永井園長は「晩年は子どもだけでなく自分の人生と重ね合わせたお年寄りにも愛されていた」と語った。
同園は27日に献花台を設置する。
ソムアン氏の長男で、神奈川県鎌倉市に住むウクリッド・サラサスさん(73)は「これまでよく頑張った。日本とタイの友好の懸け橋になり、ありがとうと言いたい」と話した。
https://www.youtube.com/watch?v=6E6_0YoBwt4
「はな子、ありがとう」作者の志茂田景樹氏も悲しみ
2016年5月26日 日刊スポーツ
ゾウの「はな子」(写真は2012年2月)
戦後に来日して人気を集めた雌のアジアゾウ「はな子」が26日、死んだ。
芸能界からも悲しみの声があがっている。
ロックバンドHi-STANDARDのギター&ボーカル横山健はツイッターで「井の頭動物公園は自分が生まれ育った場所から近く、小さい頃から身近な存在だった。『はな子』安らかに」と悼んだ。
作家の志茂田景樹氏は「小4のとき1人で上野動物園にはな子に会いにいった。日の丸の小旗を鼻で巻いてチンチンをして歓声を浴びていた。僕は元気をもらった。以来、20数回、はな子に会いに。今年の正月3日会いにいったのが別れになった。それ以前に僕は絵本『はな子、ありがとう』を描いた」と偲び、「はな子、安らかにね!」と呼びかけるようにつづった。
ミュージシャンのパラダイス山元は「パラダイス山元と東京ラテンムードデラックス フューチャリング ビシバシステムのPVにも出演して頂きました。人が近づくと、いつも鼻を左右へ振ってくれていました」と共演した過去を振り返り、「心より合掌」と悼んだ。
タレントのぱいぱいでか美は「はな子お疲れ様でした。もっと会いに行けばよかったなーと思ってしまう~ショックだ」と残念がった。
はな子は49年に上野動物園(台東区)に贈られ、54年から井の頭自然文化園で飼育されていた。
国内最高齢の69歳だった。
千の風になってドラマスペシャル「ゾウのはな子」
2007年8月4日の21:00~23:10に、フジテレビ系列『土曜プレミアム』枠内にて放映された、『千の風になって ドラマスペシャル』シリーズの第2弾スペシャルテレビドラマである。
昭和16年、太平洋戦争が始まった。
昭和18年、夏。
上野恩賜動物園・象担当の飼育員である吉岡亮平(反町隆史)は、人間でさえ食べるものに困っているなか、空腹に耐えられない動物たちのために生ゴミを漁っては、仲間の飼育員に分けてやっていた。
戦争中でもお客がいる限り、動物園は開いていた。
なかでもジョン、トンキー、花子の三頭の象は一番の人気者だった。
象舎の前には、いつものように和夫(大嶋捷稔)の姿があった。
和夫は象が大好きな小学生の男の子。
亮平と象の話をし、時には亮平の手伝いもする。
和夫には象と同じ花子という名の妹がいた。
しかしその妹は身体が弱く、まだ本物の象を見たことがなかった。
そんな時、園長の西村(堺正章)が飼育員全員を集めた。
一ヵ月後の8月31日までに猛獣を処分せよ、との通達が都から下ったのだ。
亮平をはじめ、飼育員たちは、地方の動物園への疎開など、なんとか動物たちを守ろうと考えるが、都の命令には逆らえず、ついに動物たちの毒殺が始まった・・・。
次々と毒殺を余儀なくされ、動物たちの看板が白く塗りつぶされていく・・・。
いよいよ象の番になった。
しかし、賢い象は、毒の入った食べ物を決して口にしない。
もう象以外、ほとんどの猛獣は処分されていた。
注射針も象の皮膚には通らず、餓死させるという最も残酷な方法しかなかった。
象たちは亮平に芸当を見せてはご褒美の餌をねだった。
何もすることができずに苦しむ亮平。
日に日に痩せていく象。
「どしーん」という音とともに、まずはジョンが倒れた。
弱ると、一度倒れた象はもう自力では起き上がれない。
残った花子とトンキーは、どちらかが倒れないように身体を寄せ合い、立ち続けたという。
しかし、トンキーに続いて、昭和18年9月11日、とうとう花子は餓死した。
戦争が終わり、動物園も再開された頃、新聞社に10円が同封された一通の手紙が届く。
「ぼくのいもうとはぞうをしりません。この10円でぞうをかってください」という少年からの投書が新聞に掲載され、日本中の子どもたちの夢がふくらんだ。
その夢がかない、タイから1頭の子象が贈られることに。
その象の担当を命ぜられた吉岡は、「自分は象を殺した人間だ」と苦しみつつも、子どもたちの夢をかなえるべく再び立ち上がる。
そしてその子象に名付けられた名は「はな子」。
餓死せざるを得なかった花子より平和な時代に長生きしてほしい、という願いが込められていた。
吉岡は、新しい飼育員・高野敬介(北村一輝)と一緒に最大限の愛情ではな子を飼育し、芸を覚えさせる。はな子は一躍上野動物園のスターになった。
昭和29年、はな子は武蔵野市の井の頭自然文化園に移されることになる。
吉岡はこれがはな子との別れになった。
井の頭ではひとりぼっちのはな子。
群れをなす象にとって一人になるのは最大の苦痛で、この頃からはな子の運命の歯車が狂い出す・・・。
井の頭に来て2年、事件は起きた。
深夜酔った男が象舎に侵入し、檻の中で死亡しているのが発見されたのだ。
その数年後には、飼育員を踏みつけて殺してしまうという悲劇が再び起こる。
芸達者で人気者だった象は、これを境に「人殺しの象」というレッテルを貼られてしまう。
以来、はな子は狭くて暗い象舎に足を鎖でつながれ、人前に出ることはなくなってしまった。
そこにやって来た新しい飼育員は高野敬介だった。
はな子とは上野から去って以来の再会。
げっそり痩せて、完全に人間に対して心を閉ざしてしまったはな子の鎖をほどき、心の交流を図ろうとする高野。
しかし、やっと檻から出してもらったはな子に客の冷たい罵声と投石が・・・。
ますます傷つき、人間不信になるはな子を救うことだけに没頭し、高野は家庭も顧みなくなる。
泊まり込みで世話をし、餌を直接口に運んでやり、ひたすら話しかける。
そんな日々が何年も続いた。
ストレスにより歯が抜け落ちてしまったはな子に、1日100キロもの餌をすべてすりつぶし、団子にして与えるようにした。
長い歳月を経て、少しずつ人間に心を開くようになり、再び動物園の人気者になったはな子。
この頃から、高野の息子・洋介はこっそり動物園で働く父の姿を見に来るようになっていた。
その後、高野は定年を迎えた。
以前、吉岡がそうしたように、普段どおりに最後の日を終える高野。
平成9年、はな子を連れて子どもたちの前に出てくる飼育員、それは洋介(窪塚俊介)だった。
洋介は、父の意志を受け継ぐように、はな子の飼育員としての人生を選んだのだ。
平成16年、はな子来園50周年の式典が行われ、全国から1万5千通もの温かいメッセージが寄せられた。戦後の日本を見つめ続けてきたはな子・・・。
犬の安楽死に耐えかねて動物保護施設管理者が自殺(台湾)
犬の安楽死に耐えかねて自殺、動物保護施設管理者が迎えた悲しい結末(台湾)
2016/05/25 ナリナリドットコム
台湾の動物保護施設センターで管理者として働いていた、簡稚澄さんという31歳の女性が自殺した。
国立台湾大学の獣医学部をトップの成績で卒業した彼女。
同僚からも「優しく、プロフェッショナルな人物」として認められていたが、保護施設の過密問題のために、彼女は2年間に700匹の犬を“処分”しなければならなかった。
動物に対し愛情と信念を持って接し続けていた簡さんは落ち込む毎日の中で、安楽死の処置を行って死にゆく犬を何度も抱きしめていたという。
しかし動物保護団体は簡さんを槍玉に挙げて「美しき死刑執行者」「美しき屠殺人」と厳しく批判し続けた。
そして先日、思い詰めた簡さんは犬に投与してきた安楽死用の注射を自分にも打ち、昏睡状態に陥ってそのまま息を引き取ることに。
中国紙人民日報や英紙デイリー・メールなどがこの悲しい事件を取り上げると、ネットでは「なんというかわいそうな女性。きっと心の優しい人だったのでしょう」「どうして次から次へと犬が処分されなければならないんだ。人口比からみてもおかしいだろう」「憐れとは思わない。彼女は自分の仕事から逃げたに過ぎない」「償いたかったのだろうか。やりきれない」「政府がきちんとしないと同じようなことは繰り返される」といったコメントが寄せられているようだ。
以 上
とても胸が痛みます・・・
台湾では昨年、動物保護法の一部改正案が可決され、改正2年後から動物収容所での動物の殺処分が禁止されることになっています。
こんなに小さな命を思う、優しく優秀な方が・・・
動物を助けたくて獣医師を志したのでしょうに・・・。
「自分の手は血まみれで汚れている。綺麗にはならない」と話す、日本のセンターの職員さんの葛藤
【必読】誰も猫を殺処分したくはない―命の現場が抱える葛藤と現実―
http://www.huffingtonpost.jp/jcej/cat-destroy_b_5460683.html
動物を救いたくて獣医師になったのに・・・
誰しもがやりたくない辛い仕事を担わねばならない苦悩と罪悪感。
心を病んでしまう方も少なくないと聞きます。
責められるべきは、家族である動物を簡単に手放してしまう身勝手な飼い主たちです。
台湾では他にも、違法繁殖業者への罰則強化やマイクロチップの装着義務化など、ペットの権利保護強化への動きが活発になっていて、今月には動物保護政策に力を入れる、猫好きの蔡英文総統が就任しました。
台湾でも、そして日本でも世界でも、罪なき命が殺処分されることのない、優しい職員の方が苦しむことのない日が一日も早く来てほしいと思います。
不明の土佐犬
土佐犬どこへ 盗難?逃走?・・・住民は警戒態勢
2016年5月26日(木) 河北新報
男性が飼う別の土佐犬は体重が約60キロでも迫力がある=青森県六ケ所村
青森県六ケ所村尾駮で、闘犬用の土佐犬が22日から行方不明になっている。
警察や役場職員らが捜索しているが、3日たった25日も見つかっていない。
飼い主の無職の男性(72)が「連れ去られたかもしれない」と気をもむ一方、村は逃げ出した可能性を想定し、小中学校に注意を促すなど警戒態勢を取っている。
行方が分からなくなったのは4歳の雄「高潮」。
闘犬の大会に何度か出場し、相撲に例えた番付は前頭。
体長約130センチ、体重約80キロと、土佐犬の中では珍しいほどの大きさだという。
男性は9頭の土佐犬を飼っており、自宅敷地にある犬舎内の鉄格子のおりに1頭ずつ入れていた。
22日夕、高潮がいないのに気付いた。
おりには長さ約50センチの棒を抜き差しするかんぬきが付いているが、開いていた。
男性は「犬が自分で開けられるわけがない。50年間土佐犬を育てているが、これまでで一番の大きさ。誘拐されたみたいなものだ」と話す。
高潮は静かで人懐こい性格。
体が大きいため走るのは苦手だという。
男性によると、闘犬用の土佐犬は愛好家の間で嫌がらせをしたり、盗んだりすることがあるといい、繁殖用に連れ去られた疑いも拭えない。
男性は過去に2度、子犬を盗まれたという。
付近では連日、野辺地署や村役場、県動物愛護センターなどが捜索しているが目撃情報はなく、同署は盗まれた可能性もあるとみる。
村は防災無線で注意を呼び掛け、小中学校では保護者が送り迎えを続けている。
孫を迎えに来た横浜町の主婦(67)は「大きい犬なので何かあったらと思うと怖い。早く見つかってほしい」と心配そうに話した。
【写真特集】体重60キロでもこの迫力・・・男性が飼う別の土佐犬
不明5日、土佐犬の死骸発見 青森、連れ去り殺害か
2016年5月28日 朝日新聞
土佐犬が飼われていた犬舎=青森県六ケ所村尾駮
27日午前8時45分ごろ、青森県おいらせ町の百石海岸沿いの防風林で、近くの漁業の男性(78)が土佐犬1頭が死んでいるのを見つけた。県警地域課によると、六ケ所村で行方不明になっていた土佐犬と確認された。
発見場所と飼育場所は直線距離で約40キロ離れていることから、野辺地署は何者かが土佐犬を連れ去って殺した可能性が高いとみて、死因などを調べている。
この土佐犬は、体長約1・3メートル、体重約80キロのオスで、闘犬用。死体に目立った外傷はないという。
六ケ所村尾駮の無職男性(72)が自宅敷地内の犬舎で飼っていたが、23日朝にいなくなっているのに気付き、警察に届け出ていた。
野辺地署などが捜していたが、目撃情報がなく、ふんや足跡なども見つからなかったため、同署は連れ去られた可能性が高いとみていた。
飼い主の知人で、NPO法人「全土佐犬友好連合会」(北九州市)の本部長を務める今井勝男さん(78)は「小屋もおりもしっかりしていて、逃げられるような状況ではない」と話す。
青森は闘犬が盛んで、六ケ所村によると、村内でも13人が34頭を飼育している。
今井さんによると、成犬は20万~30万円で取引されている。
土佐犬は専用の引き綱を見せれば、運動できると思って喜んでおりから出て行くという。
今井さんは「ただ、80キロとなると1人で運ぶのは無理。途中で手に負えなくなって殺したのでは」と話す。
飼い主は「残念だけどしょうがない。覚悟はしていた」と話した。
被災地でペット預かり施設の開設に尽力(奈良)
被災地でペット預かり施設の開設に尽力(奈良)
2016年6月2日 朝日新聞
【動画】熊本県益城町の避難所に建てられた犬猫の一時預かり施設=浜田綾撮影
http://www.asahi.com/articles/ASJ5S3TKFJ5SPOMB005.html
犬をなでる大和悟さん(中央)=熊本県益城町
地震で被害を受けた熊本で、葛城市の建設会社「大和エンジニア」が開設に携わったペットの一時預かり施設が、避難者たちに喜ばれている。
大和悟社長(53)は「ペットは家族の一員。飼い主の被災者の支援につながります」と話す。
熊本県益城町のペット預かり施設。
被災者が避難する総合運動公園内にあり、冷房完備だ。
犬用2棟と猫用1棟のプレハブで計60匹を預かることができ、ドッグランもある。
5月16日にオープンした。
愛犬家の大和社長は大型連休中に飼い犬3匹を連れ、夫婦で熊本県を訪れる計画をたてていた。
その矢先に地震が起きたが、予定通り熊本を訪れ、避難所でエサを配るなどのボランティアに加わった。
暑さで体調を崩した犬を目の当たりにし、ペット施設の設置を発案。
益城町と協力し、資材を発注したり、社員たちと現地に行って作業をしたりした。
施設の内覧会では、ダックスフントを連れて車中泊をしていた橋村和子さん(65)が「大変ありがたい。夏の昼間に利用したいです」と話した。
飼い犬を施設に預けて新しい住まいを探すことができた避難者から、大和社長は「助かりました」と声をかけられたという。
「みなさんの表情が明るくなっているようでうれしいです」
(浜田綾)
ペットを買ったら病気だった!
ペットを買ったら病気だった! 水頭症、心臓病・・・なぜか診断書は「異常なし」
2016年5月28日(土) sippo(朝日新聞)
購入後に水頭症などの疾患が判明したチワワ
ペットショップで犬を買ったら病気にかかっていた――。
そんなペットに関するトラブルがあとを絶たない。
犬猫の飼育頭数が減少傾向に転じており、犬の販売頭数も減っているとされるなか、国民生活センターに寄せられる相談件数は高止まりしている。
「先天的な形成異常である頭部頸椎接合部奇形(CJA)と診断しました。水頭症や頭蓋骨形成不全なども併発していて、治療のすべがありません」
大学付属動物病院でそう獣医師から告げられ、東京都三鷹市内に住む会社員の女性(35)は頭が真っ白になった。
2014年5月、全国で約90店を展開する大手ペット店チェーンの店舗に何度も足を運んだすえ、約30万円で購入したメスのチワワ。
自宅に迎えて間もなく、重大な先天性疾患が明らかになった。
いま2歳。
1日のほとんどをケージの中で過ごさせるしかない。
12時間おきに薬を飲ませる必要もある。
治療費の負担は重い。
ペット店との話し合いで「犬を返却していただき、購入額を返金します」と提案されたが断った。
女性はいう。
「お金がほしいわけじゃない。病気の犬を繁殖させたり、売ったりしている業者がいることが許せない。犬にも命があるのに、そのことを軽く見られているのが悔しく、悲しい」
国民生活センターには15年度、ペット店などで購入した動物に関する相談が前年度比5%増の1308件寄せられた(16年5月15日集計)。
その大部分が、「買ったら病気にかかっていた」などペットの健康にまつわる内容だという。
「年1千超という相談件数は、各種相談のなかで目立って多い。状況が改善されず、相談件数が高止まりしているのは問題だ。トラブルが減らないため、購入時に病気の有無や保障内容についてよく確認するよう呼びかけている」(同センター相談情報部)
トラブルが訴訟に発展するケースもある。
埼玉県本庄市の会社経営者の男性(61)は14年12月、愛知県内に本社を置き全国展開するペット店チェーンを相手に、購入した猫に先天性疾患があったとして、治療費や慰謝料の支払いを求める民事訴訟を起こした。
近所のホームセンター内の店舗でオスのロシアンブルーを購入したのは14年7月。
埼玉県川口市の動物病院の院長名で出された「健康診断書」も一緒に受け取った。
診断書では「耳」「心臓」など13項目中12項目について「異常なし」となっていた。
だが購入した当日、近所の動物病院に連れて行くと「胸の中央部分が陥没している。獣医師であれば気づかないはずがない」と診断され、検査をして漏斗胸だとわかった。
漏斗胸は多くの場合が先天性。
重症化すれば呼吸障害を起こす病気だ。
ペット店の店長は「取り換える。同じようなのでいいですよね」と言ってきた。
納得できず、チェーン経営者に謝罪を求めると、役員から電話で「裁判してもらって構いません」と告げられた。男性は憤る。
「家族として迎えた子を、この会社は、まるで鍋や皿のように取り換えればいいと考えていた。経営者は謝罪もしない。経営姿勢を直してほしいと思った」
大阪府堺市に住む公務員の男性(44)の場合、同市内のペット店で購入したメスのパピヨンに、先天性の心臓病である動脈管開存症(どうみゃくかんかいぞんしょう、PDA)が見つかった。
特徴的な心雑音が発生するので、聴診だけでほぼ診断がつくとされる病気だ。
ペット店経営者は犬の販売価格など約10万円を返金し、「(提携している)動物病院が健康だというので販売した」と話した。
ペット店から渡された同市内の動物病院発行の「健康診断証明書」には確かに、「先天性疾患の有無」という項目も含め、すべてが正常であると書かれていた。
男性は12年、手術費など約50万円の賠償を求めて動物病院を提訴した。
「家族になった以上、何があっても一生面倒をみるのが当然。先天性疾患だからといって、見捨てることはできない。獣医師には誠実な対応をしてほしかった」と振り返る。
一審は勝訴したものの二審で逆転敗訴となり、最高裁に上告したが棄却された。
判決で「ペット店から依頼された獣医師が、子犬の心臓を注意深く聴診すべき注意義務を負うとはいえない」と告げられた。
購入してすぐに漏斗胸だとわかったロシアンブルー
動物に関わる法律に詳しい細川敦史弁護士はいう。
「ペットショップに対して提携病院の立場が弱いという側面はあるが、それでも、生体販売の現場において、獣医師の関わり方が形式的なものになっている。13年9月に施行された改正動物愛護法では、獣医師の果たすべき役割はこれまでより重くなった。消費者保護のためにも、獣医師にはより高度な職業倫理が求められていいと考える」
そもそも、ペット店などで販売される犬猫に健康トラブルが減らないのはなぜなのか。
前出の埼玉県の男性が訴えたペット店チェーン側の弁護士は、準備書面でこんな主張していた。
「ペットショップではペットをゲージ内で飼育保管しており、ゲージ内での運動量に限りがあるため、被告従業員らが本件猫の呼吸促迫や喘鳴に気付かなかったとしても不思議ではない」(原文ママ)
「(ペット店で販売される犬猫は)人間の好み(都合)に合わせて小型化したり新種をつくるために交配合を繰り返し[中略]血統が維持・左右されていることから[中略]雑種よりも、先天性疾患をもつ個体が必然的に発生しやすい」
犬の遺伝病などを専門とする新庄動物病院(奈良県葛城市)の今本成樹院長はこう話す。
「健康な子犬や子猫を作るのがプロの仕事のはずなのに、現実には、見た目のかわいさだけを考えて先天性疾患のリスクが高まるような繁殖が行われている。大量に販売する現場では、簡単な健康チェックしかなされず、疾患を抱えた子がすり抜けてくる。そして、病気の子はあまり動かないので、ショップの店頭では『おとなしい子です』などという売り文句で積極的に販売される。消費者としては、様々な疾患が見つけやすくなる生後3カ月から半年くらいの子犬や子猫を買うことが、自己防衛につながるでしょう」
【写真特集】購入後に病気だと分かったペットたち
元捨て犬のアミ、聴導犬に
元捨て犬のアミ、聴導犬に
赤ん坊の泣き声を教え、育児を手助け 人を支える補助犬を知って
2016年5月31日 sippo(朝日新聞)
補助犬の仕事をPRする犬たちに触れる子どもたち=5月22日、千葉県市川市
障害のある人の暮らしを支える「補助犬」をもっと知ってほしい――。
「ほじょ犬の日」の22日、聴導犬、介助犬、盲導犬の関連3団体が、千葉県市川市のニッケコルトンプラザで「ふれあい教室」を開いた。
補助犬と接する機会のない人に理解を深めてもらおうと、介助犬、聴導犬、盲導犬の関連団体が、それぞれPR用の犬で働きぶりを紹介。
介助犬は使用者役の女性の指示で物をくわえて渡し、聴導犬は使用者役を脚でつついてキッチンタイマーが鳴っていることを知らせた。
盲導犬も視覚障害のある人を案内した。
日本盲導犬協会の森川加奈子さん(47)は「犬が仕事中に、なでるといった犬の喜ぶことをすると、集中できなくなり、使用者の命の危険にもつながります」と理解を呼びかけた。
■聴導犬を赤ちゃんの声に反応するよう再訓練「育児の不安消えた」
聴導犬「アミ」と生活する埼玉県所沢市の東(あずま)彩さん(45)に話を聞いた。
東さんは先天性の難聴をかかえながら、夫の田房克治さん(45)と共に、長女の史帆ちゃん(3)を育てている。
補聴器をつけても人の言葉を聞き分けられないため、子育ては難しいと考えていたが、約8年前、アミが来て考えが変わった。
アミは東さんの視線が届く所にいて、呼び鈴が鳴ったり、炊飯器で米が炊きあがったりすると、脚でつついて教える。
常に周りを見回し、気を張って暮らしていた東さんは、安心できるようになり、育児への不安が消えた。
妊娠後、赤ちゃんの泣き声に反応するようにアミを再訓練し、その助けを借りて史帆ちゃんを育てている。
アミは夫にもなつき、すっかり家族の一員だ。
歯磨きをしない娘を叱ると、アミが間にすっと入り、仲裁のしぐさを見せることもある。
東さんは「本当に一生懸命仕事をしてくれています」と手話で表した。
じつは、アミは捨て犬で、日本聴導犬推進協会が引き取って訓練した。
聴導犬は盲導犬や介助犬と違って力仕事がないため、小型犬や雑種犬でも問題はなく、捨てられた犬も訓練対象になる。
同協会の秋葉圭太郎マネジャーは「動物愛護と障害者の補助を両立できる。取り組みがもっと広がってほしい」と話した。
(角野貴之)
史帆ちゃんをあやす東さんに、キッチンタイマーの音を知らせに来た聴導犬アミ
=4月24日、埼玉県所沢市、角野貴之撮影
犬と話せる男
「犬と話せる男」全国2人の警察犬担当指導官に(神奈川)
2016年5月26日 朝日新聞
広域技能指導官に指定された赤坂さん=横浜市栄区
「犬と話せる男」。
県警内でこう評される警察犬のスペシャリストが鑑識課にいる。
警察犬係の赤坂一彦警部(50)だ。
今年4月、警察犬担当では全国で2人しかいない警察庁の広域技能指導官に指定された。
「人犬一体」の技術を伝えようと、後輩の指導に励んでいる。
20日午前、横浜市栄区の訓練所。
跳びはねるように暴れ回る警察犬に係員たちの厳しい声が飛ぶ。
なかなか言うことを聞かない犬たちを見て赤坂さんはほほえんだ。
「警察犬の訓練は100歩進んで99歩戻るの繰り返し。そう簡単にはいかないんです」
警察犬係に配属されたのは35歳のとき。
先輩に誘われたのがきっかけだった。
最初に引き継いだ担当犬にはほえられ続け、先輩の匂いのついた作業着を1週間着て生活した。
「犬にも上下関係がある。まずは信頼されないとダメということを学んだ」という。
山岳遭難者の救助、強盗事件の容疑者逮捕・・・。
数々の成果をあげる一方で、忘れられない苦い経験がある。
2010年、横浜で開かれたAPEC首脳会議を前に行われた爆発物対処訓練。
模擬爆弾が入ったバッグに反応した捜索犬が鼻先でバッグを突っつき、大きく動かした。
「本物なら爆発を招く大惨事。危機感を覚えた」
それから各地に足を運び、訓練方法を学んだ。
米海軍の爆発物捜索犬や税関の麻薬探知犬の良いところを採り入れ、訓練方法をまとめたマニュアルを全国に先駆けて作成。
そうした功績が評価され、専門的な知識や技術を持つ捜査のプロとして全国の捜査員の指導にあたる広域技能指導官に選ばれた。
「訓練は孤独な仕事。苦労している全国の警察犬担当が一人でも多くの人命を救えるような指導をしたい」と意気込む。
最近の趣味は「こま犬巡り」。
体力をつけるため、ランニングで神社を周り、こま犬の写真を撮ってこうお願いするという。
「警察犬に、良い仕事を」
(照屋健)
被災ペットもお風呂タイム
被災ペットもお風呂タイム<熊本地震>
2016年5月24日(火) 毎日新聞
被災した飼い主と一緒にテント生活が続くペットの犬にシャンプーをしてあげるボランティアの岩永和子さん(右)
=熊本県益城町で2016年5月20日、幾島健太郎撮影
熊本地震で大きな被害が出た熊本県益城(ましき)町の避難所で、犬や猫、ウサギなどが幸せそうな表情を浮かべている。
同県八代市の愛犬家、岩永和子さん(51)らが行っている避難者のペットの入浴サービス。
避難所ではペットの衛生状態を保つのが難しく、岩永さんは「今後も支援したい」と話している。
避難生活を送る知人から「ペットの汚れがひどくダニに刺されている」と相談を受けた岩永さんが愛犬家仲間と支援を発案。
ペット用の浴槽やドライヤーを使うための発電機などを用意して避難所を訪問。慣れた手つきでペットたちをシャンプーで洗っている。
同町宮園から愛犬「もも」と避難中の青木結子さん(59)は「久しぶりにさっぱりしたようで、喜んでいる」と笑顔で話した。
【幾島健太郎】
ディスクドッグ全国大会
「人犬一体」の妙技 ディスクドッグ全国大会(山梨)
2016年6月5日 朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASJ642TJXJ64UZOB001.html
妙技を披露するディスクドッグ=4日、山梨県富士河口湖町船津の河口湖総合公園、河合博司撮影
富士河口湖町船津の河口湖総合公園の芝生広場で4日、ディスクドッグ日本一を決める全国大会があり、予選を勝ち抜いた約160組の人と犬が参加した。
ナショナルディスクドッグアソシエーション(NDA)の主催。
ディスクドッグとは、飼い主が投げる直径約22センチのディスクを空中でキャッチするようトレーニングされた犬のこと。
ディスタンス部門では、60メートル×30メートルほどのエリアで、1分間で犬がディスクをキャッチした回数と距離を競った。
NDA広報の長南幸宏さんは「犬にやる気を起こさせることが一番大事。次に犬の能力内の長い距離に、正確にキャッチしやすくディスクを投げるのが肝心です」。
「人犬一体」の心構えについて、大阪市から来た秦泉寺(じんぜんじ)淳子さん(46)は「うまく出来たときに思いきりほめること。子育てと同じです」と話した。
5日も競技が行われる。
(河合博司)
前橋・ディスクドッグ全国大会
You Tube https://www.youtube.com/watch?v=TTROh87xq3U
わんわんパトロール隊
犬の散歩は登下校時に 子どもの安全見守る「わんわんパトロール隊」
2016年6月7日(火) sippo(朝日新聞)
発足式に集まった犬と飼い主たち
大阪府豊中市立桜井谷小学校で5月28日、地域住民が犬を散歩しながら子どもたちを見守る「わんわんパトロール隊」の発足式が開かれた。
同小の近くでは昨年5月、登校中の列に車が突っ込み、児童5人が重軽傷を負う事故があり、子どもたちの安全を守ろうとPTAが校区内の飼い主らに協力を求め、実現した。
わんわんパトロール隊は22世帯24頭で発足し、登下校時に犬を散歩させ、児童に交通ルールを守るよう呼びかけたり、不審者がいないか見回りをしたりする。
この日の発足式では、隊員らに「わんわんパトロール」と記されたストラップと証明書が渡された。
ゴールデンレトリバーの「福助」とともに参加した主婦の江渕とみ子さん(68)は「犬も子どももお互いが大好き。積極的に声をかけ、子どもたちの安全を守りたい」と意気込んだ。
PTA会長の溝田成さん(47)は「無理のない範囲で登下校の時間帯に散歩してもらえればありがたい。大人の見守りの目で、子どもたちが巻き込まれる事故や犯罪を防ぎたい」と話している。
急増する「ペット介護施設」
急増する「ペット介護施設」 犬と人の幸せな結末とは
2016年5月20日(金) yahooニュース
(抜粋)
動画 http://news.yahoo.co.jp/feature/189
人間と同じように、ペットも年をとる。
日本で約1000万匹が飼われている犬も、やがて足腰が立たなくなる。
病気や認知症になることもある。
そうしたとき、飼い主も高齢化し、自らの暮らしで手一杯だとしたら?
日本で今、ペットとの間でも「老老介護」が広がっているという。
ペットと人の幸せな結末とは、どんな形なのだろう。
飼い主に代わってペットの晩年を世話し、近年新設が相次ぐ「老犬老猫ホーム」
犬は最高の相棒
犬は“最高の相棒” 高いコミュ力に注目〈AERA〉
2016年6月5日(日) dot
あなたの犬も“働いて”います!
巷では猫ブーム。
“ネコノミクス”という言葉までできたが、犬も負けてはいない。
『北里大学獣医学部 犬部!』など、犬に関する著作が多いノンフィクション作家の片野ゆかさんにご寄稿いただいた。
* * *
ペット動物の代表といえば犬と猫。
いずれも多くの人の心を掴んで離さない魅力に溢れているが、どちらが感動という言葉とマッチするかということでは、間違いなく犬のほうに軍配があがる。
昔からよくある、犬が主人に忠誠心を抱くとか恩返しをするという話は、人間の都合を押しつけただけの擬人化で、彼らを深く理解したいのなら絶対に避けるべきだが、それを抜きにしても犬たちの行動には、とりわけ働く犬の存在には、犬好きのひとりとして激しく心揺さぶられるものがある。
その理由は何なのか?
私は、犬たちの興味のベクトルが人間に向かっていることと関係があると思っている。
それは犬たちが持つ高いコミュニケーション能力とも深くリンクしていて、最近では動物行動学などをもとに科学的にその詳細が解明されてきている。
米国デューク大学の犬類認知センターの創設者ブライアン・ヘアによると、犬は自発的に人間の身振りを読みとる随一の動物だという。
たとえば飼い主が何かを指さすと、犬たちはそれに注目してその意味を考える。
この能力に限定すれば、DNAレベルで人間との違いが1.23パーセントしかないチンパンジーも遠く及ばないという。
人間と犬が寝食を共にできるのは、彼らが自ら、私たちの行動や仕草から生活のルールを理解する能力に支えられているといってもいいのだ。
さらに犬は、自分の仲間の種よりも人間と過ごすのを好むことも科学的に証明されている。
つまり彼らは「あなたと一緒にいたい」「あなたの考えや好みを知りたい」という意志を持って人間と接していることになる。
こうしてコミュニケーションを重ねることでお互いの信頼関係は深まり、しかもそれは揺るぎないものになる。
人間と犬の共同作業が可能になるのはそのためだが、働く犬にはもうひとつ条件が加わる。
彼らが一般の家庭犬と違うのは、目標に応じて人間と交代で主導権を握ることを学習している点だ。
ハンガリーの動物行動学者アダム・ミクロシは、道順がわかっている視覚障害者と障害物を確認する盲導犬が一緒に歩くとき、お互いが素早く主導権の交代をくりかえしていることを明らかにしている。
相手に判断を仰ぐだけでなく、状況に応じて「さあ、私を信頼してついて来て!」と言ってくれているわけで、まさに息の合った最高の相棒という表現がピッタリだ。
もちろんこれは警察犬や災害救助犬など、すべての働く犬に共通している。
そんな関係を目にすれば、多くの人は胸にジンワリとしたものを感じるし、犬好きであれば感動的なドラマを妄想せずにはいられないだろう。
働く犬はさすがに頭がいい。
我が家の犬とは大違いだ――。
ここまで読んで、もしかしたら溜息をついている読者もいるかもしれない。
だが、ちょっと待ってほしい。
彼らは人間など及ばない身体能力を持っていて、それを発揮すれば家具や装飾品を台無しにできるし、それどころか中型犬ほどの牙と顎のパワーがあれば、あなたの指を骨ごと砕くこともたやすいのだ。
でもたいていの犬たちは、そんなことはやらない。
それどころか「待て」と言えばその場で待機するし、ゴハンだって許可を出すまで我慢する。
帰宅すると玄関に迎えに来て、朝になれば散歩を促して貴重な休日を棒に振るのを食い止めてくれる。
ソファに座れば「あなたは独りではない」とばかりに体のどこかをくっつけてくるし、晩酌の相手だってしてくれる。
これらの行動のすべては飼い主の行動や仕草から読みとった「正解」で、私はこれを家庭犬ならではの仕事力だと考えている。
そしてこの能力は、飼い主が時間と労力を愛犬に注ぐほど光輝くのだ。
そもそもあなたのまわりに、これほどあなたの行動に注視してくれる相手がいるだろうか。
「いる」という幸運な人はさておき、それ以外の方はいま一度、愛犬の仕事力に注目することをおすすめしたい。
(ノンフィクション作家・片野ゆか=寄稿)
片野ゆか(かたの・ゆか)
1966年東京生まれ。ノンフィクション作家。2005年『愛犬王~平岩米吉伝』で小学館ノンフィクション大賞受賞。著書に『北里大学獣医学部犬部!』(ポプラ文庫)『ゼロ!~熊本市動物愛護センター10年の闘い』(集英社文庫)ほか多数。最新刊は『動物翻訳家 心の声をキャッチする、飼育員のリアルストーリー』(集英社)。
※AERA 2016年5月23日号
ねこでら
私どもの住んでいる福井県にある御誕生寺。
猫寺として全国的に有名です。
その御誕生寺さんが本を出版されました。
書籍「ねこでら 猫がご縁をつなぐ寺」
著者:御誕生寺
出版社:秀和システム
単行本
販売価格:¥1,404
販売開始日:2016/06/08
東北でクマが多数出没
東北でクマが多数出没、市街地近くにも なぜ?対策は?
2016年6月10日 朝日新聞
市街地での目撃が相次いでいるツキノワグマ=宮城県警提供
クマは幼稚園のすぐそばにある竹林で目撃された=4日午後2時50分ごろ、仙台市青葉区霊屋下、若井琢水撮影
クマの目撃情報があったJR笹木野駅の東側。クマは線路側から道路を横切ったという。周辺には民家や団地が立ち並ぶ=7日午前、福島市北中央2丁目、石塚大樹撮影
東北のあちこちで、ツキノワグマの出没が相次いでいる。
それも住宅街で、幼稚園や学校のそばで。山中では死者も出ている。何が起きているのか?
福島市中心部の市街地に位置する標高275メートルの信夫(しのぶ)山。
5月23日午後10時ごろ、山中にある公園近くに住む会社員遠藤徹さん(53)は車で帰宅途中、道路上に体長約1メートルのクマがいるのを発見した。
車に気づいたクマは驚いて、山頂の方へ逃げていったという。
「15年以上ここに住んでいるがクマを見たのは初めて。本当に怖かった」
福島市によると、今年4月から6月4日までに、市内では計17件の目撃情報があり、そのうち4件は、信夫山やJR笹木野駅周辺など市街地だった。
学校や国道も近く、市の担当者は「クマをこんな市街地で見かけるなんて聞いたことがない」。
人口108万人の東北最大の都市、仙台市にも現れた。
6月3日午前9時すぎ、JR仙台駅から車で10分ほどの幼稚園で体長約1メートルのクマが目撃された。
園庭で遊んでいた園児が、およそ10メートルの距離にある竹やぶの中に動物を見つけた。
「黒いネコがいる」と知らせを聞いた実習生が、斜面を登っていく様子を確認した。
やぶにはかみ砕かれた竹が落ちていたという。
山間部では、クマに襲われたとみられる犠牲者も出ている。
秋田県鹿角市の山中で5月、別々にタケノコ採りに出かけていた男性2人が相次いで死亡しているのが見つかった。
県警によると、いずれも動物に引っかかれたり、かまれたりした痕があったことから、クマに襲われた可能性が高いとみている。
5月30日には、同市内で3人目の犠牲者とみられる男性の遺体も発見された。
東北6県では、今年4月1日から6月3日までに計800件以上の目撃情報が寄せられた。
昨年の同じ時期の1・6倍にのぼる。
山菜採りや登山で山に入った人だけではなく、住宅の敷地内やその周辺など人間の生活圏で見かける事例も多い。
ツキノワグマはとても臆病で、人を怖がる動物とされている。
なぜ、人里に下りてきたのか。
クマの生態に詳しい森林総合研究所の大西尚樹さん(43)は、「ベビーラッシュ」の可能性を挙げる。
東北地方では昨秋、クマのエサになるブナの実が非常に多く実った。
豊かなエサで栄養をたくわえ、冬眠期間中に子を産んだクマが増えたとみる。
子を養うために、母グマがエサの少ない山奥から人目につく地域まで出てきているのでは、という。
生息環境も変わった。
農林水産省によると、1年以上作物を育てていない全国の耕作放棄地は昨年、1985年の3倍余りの42.3万ヘクタール。
山林と人里の境界が薄れ、人の生活圏近くにクマが活動しやすい場所が増えている。
「人慣れ」も関係している。
大西さんは、「キャンプ場に捨てられた残飯や農作物で人間の食べ物の味を覚えてしまい、人里に寄ってくるものもいる」。
狩猟をする人が減ったため、銃声を聞いたり、追われたりする経験がないことで、人間に恐怖心を持たなくなり、市街地でも気にすることなく動き回れるようになったという見方もあるという。
秋にかけても警戒が必要だ。
この秋、東北地方のブナの実は、豊作だった昨年の反動で凶作になる見込み。
9月ごろのピークに向け、さらにエサを求めてクマたちが山を下りてくることが考えられるという。
大西さんは、クマの出没は過疎化などが大きく影響しており、年や地域に限った問題ではなくなってきていると指摘する。
「抜本的な解決が難しい、全国的な社会問題ととらえなくてはいけない」
宮城県自然保護課は「出会わないことが重要」という。
人間の存在に気づかせるために鈴やラジオで音を出し、クマが活発な朝夕の時間帯を避ける。
クマの爪痕やフン、足跡などを見つけたら、その場を離れること――を挙げる。
出会ってしまったら。
大声をあげたり慌てて走り出したりせず、背中を見せないで向き合ったままゆっくりと後ずさることが大切だ。
そうすればクマの方から立ち去ってくれることが多い。
(船崎桜、石塚大樹)
子猫 救うには
(くらしの扉)子猫 救うには まず動物病院、飼い主探しも
2016年5月29日 朝日新聞
(クリックで拡大できます)
子猫、救うには<グラフィック・秋沢祐磨>
帰宅途中の道ばたで、散歩先の草むらで、もし子猫に出会ったら――。
その命を救うために、できることがあります。
一歩、踏み出してみませんか?
「今年もまた、『子猫の季節』がやってきた」
埼玉県内を中心に活動する保護猫シェルター「またたび家」の塩沢美幸代表はそう漏らす。
いとおしい存在だから救う。
でも5月に入り、もう10匹以上も子猫が持ち込まれているのだ。
日照時間が長くなると発情期を迎える猫は、日本ではふつう春から秋にかけて繁殖活動をする。
妊娠期間は60日少々。
だから5月も半ばを過ぎたこの時期、子猫が人目につき始める。
もし保健所などに連れて行かれると、多くの場合、不幸な結末が待つ。
2014年度、全国の自治体に引き取られた離乳前の子猫は約6万9千匹。
その7割近い4万7千匹余りが、殺処分されている。
行政や動物愛護団体の努力だけでは、救えない命がある。
*
では子猫を見つけ、その命を自分の手で助けたい人は、どうすればいいのか。
塩沢さんは、「まず母猫がいないかどうか確認してください。離乳までは母猫に任せたほうがいいからです。そのうえで、母猫のいない乳飲み子、または乳歯が生えていて既に自力でウロウロしている子猫を見つけたら、すぐに保護してあげてください」。
もし離乳前に保護することになったら、保温が大切。
夏でもカイロを使って温めるとよいという。
また、離乳の前か後かにかかわらず、まずは子猫を連れて動物病院へ。
地域猫活動を支援している、おおにし動物病院(東京都立川市)の大西学院長は、「獣医師が見れば、おおよその日齢がわかるので、必要なケアを教えてくれるはずです。生後1カ月くらいの子猫は体力や免疫力が弱く、感染症にかかりやすい。検査を受け、感染がわかれば治療をしましょう」とアドバイスする。
ほかにも、ノミやダニなど寄生虫の駆除が必要だ。
生後2カ月くらいでワクチン接種も。動物病院によっては、野良猫(飼い主のいない猫)なら診療費を割り引いてくれるところもあるので、相談にのってもらおう。
既に猫を飼っている家庭なら、子猫は最低1~2週間、隔離しておくこと。
寄生虫や感染症から先住猫を守るためだ。
*
生後2、3カ月くらいまで育てたら、飼い続けることが困難な場合、新たな飼い主への譲渡も可能になる。
飼い主募集サイトは、個人でも利用できるところが少なくない。
また、譲渡会が定期的に行われている地域もあるので情報を集めてみよう。
こうして子猫を救ったら、次は親猫のことも考えてみて、と塩沢さんは言う。
「親猫をいったん捕まえ、不妊・去勢手術(TNR)をしなければ同じことが繰り返される。飼い主がいないことを確認したうえで検討してほしい。ハードルが高ければ、地域の保護団体に相談してみてください」
(太田匡彦)
<「野良」の寿命は3、4年>
4千年以上前、人がヤマネコを家畜化して作り出した新種がイエネコ。
人の移動にあわせて世界中に広がった。
人と関わりのない野良状態はイエネコには不自然な状態で、飼い猫の平均寿命が15歳超なのに対して「野良猫の平均寿命は3、4歳くらい」(大西学さん)。
<譲渡後の虐待防ぐには>
譲渡された猫を虐待する事件も起きている。
「誰でもいいからもらってほしいなどとは、絶対に思わないこと」と飼い主募集サイト「ネコジルシ」も注意喚起する。
各関連サイトでは▽身分証の確認▽できれば自宅まで子猫を届け、飼育環境を確認▽「譲渡誓約書」を活用、などの対策をすすめている。
<首輪がなくても>
ペット関連の法律に詳しい細川敦史弁護士は「首輪がなくても、体が汚れていない場合、飼い猫の可能性がある。近所にチラシを配るなどして飼い主の有無を確認しましょう」。
飼い主がいないと分かれば、TNRをしても「法的には問題ない」と話す。
なお耳先がV字にカットされているのは、不妊・去勢手術され、地域の人に見守られている印。
◇「くらしの扉」は毎週日曜日に掲載します。
次回は「ネット時間減らそう」の予定です。
ご意見、ご要望はseikatsu@asahi.com へ。
ネコノミクス
今、日本では「ネコノミクス」という言葉が流行っておりまた、空前の猫ブームになっています。
私はブームというのは嫌いです。
過去にシベリアンハスキーがブームになりましたが、あっという間にブームが去り保健所にはシベリアンハスキーの山(次回に詳細掲載)。
猫ブームといわれている裏で毎年どれだけの猫が殺処分されているか皆さんご存じですか。
日本人はなぜかブームに乗りやすい民族なのでしょうか・・・
まあ、今回は「ネコノミクス」の記事を載せます。
(Fujita)
ネコノミクス効果は2兆3千億円?
「不景気と高齢化に強い猫のブームはまだ続く」
2016年6月9日(木) sippo(朝日新聞)
ブームの猫
CMもカフェも、猫も杓子(しゃくし)もネコだらけ。
空前のネコブームが続く。
ペットフード協会によると、ネコの推定飼育数は2015年で987万4千匹。
イヌを抜く勢いだ。
昨年あたりから、ネコがもたらす経済効果を指す「ネコノミクス」なる新語も登場。
関西大学名誉教授の宮本勝浩さんの試算では、その額は約2兆3162億円(15年)に達する。
内訳はエサ代や病院費など飼育費用が1兆1千億円、「たま駅長」などネコが観光名物になることで40億円、ネコ本やネコ関連映画、グッズなどの売り上げが30億円・・・。
処分されるネコが増える「ブームの後」が心配だが、「ネコは不景気と高齢化社会に強い。ネコが小判をもってくるネコノミクスは当分続く」と、宮本さん。
散歩などの手間がかからず、単身者や仕事をもつ人でも飼いやすいからだ。
「アベノミクス」より、息は長いかも。
【写真特集】猫もいろいろ かわい子ちゃん、ぶ顔、おじさん・・・
経済効果は年間2兆3000億円!? 絶好調「ネコノミクス」
2016年4月13日 毎日新聞
猫も人もくつろげるよう木をふんだんに使った店内=東京都豊島区西池袋1の「猫カフェMoCHA(モカ)池袋店」で2016年4月6日
江戸後期、幕末にも猫ブーム 背景に閉塞感、不安感、不景気か
猫ブームが止まらない。
その経済効果は、安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」にちなんで「ネコノミクス」と呼ばれるほどだ。
しかも、その額がすごい。
円高・株安が進み陰りをみせるアベノミクスと対照的に、ネコノミクスは衰えを知らない。
この勢い、どこまで続くのか。
【宇田川恵】
ソファに腰掛けると、淡い茶とグレーの模様が上品なスコティッシュフォールドの「さとちゃん」が寄ってきた。
東京都豊島区の猫カフェ。
さとちゃんは丸い、フワフワの頭を私の手の甲にこすりつける。
思わず頭をなでると、スッと身を引く。
他の猫に目を移すと、再び寄ってきて、また頭をこすりつける。
もう取材どころじゃない。
さとちゃんかわいさで胸はいっぱいだ。
室内で猫を放し飼いにし、客が猫と触れ合う猫カフェは、今や都心から地方まで全国で展開されている。
私が訪ねた店は平日の昼過ぎというのに客であふれる。
2人連れの高齢女性や外国人観光客、中年のカップルなどさまざま。
高校の入学式帰りに立ち寄ったという母子は「家で猫が飼えないので遊びに来ました。見ているだけで楽しい」と大はしゃぎだ。
猫カフェをはじめ、猫の写真集やゲームのヒットなど猫人気は沸騰している。
いったいどれほど経済を潤しているのか。
関西大学(大阪府吹田市)の名誉教授、宮本勝浩さん(理論経済学)は最近のブームを受け、今年初めて試算をまとめた。
それによると、2015年の経済効果は2兆3162億円に上るという。
試算の内訳はこうだ。
まず、猫1匹に直接かかる1年間の費用は、えさ代が約2万8000円、保険や病院代の平均費用が約4万5000円。
トイレ用の「猫砂(ねこずな)」やおやつ代などを含めれば計約11万1000円だ。
国内の飼育数987万4000匹をかけると約1兆1000億円となる。
このほか猫関連の本や写真集の売り上げが約30億円、猫ブームの走りとも言われる和歌山電鉄貴志川線の「たま駅長」効果など観光客誘致で約40億円を加えた額が「直接効果」だ。
さらに、この直接効果を土台に波及効果を加える。
例えば、たま駅長を見に来た観光客がランチに地元の飲食店でカレーを食べれば、その店に肉や野菜、米を卸している人の収入も増える。
こうした費用をすべて合わせた経済効果が2兆円を超えるという。
これは、いかに大きな数字か。
「例えば、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の経済効果は1年で5000億円前後。プロ野球優勝の経済効果は、阪神や巨人で400億〜800億円。中日やヤクルト、楽天なら200億〜300億円程度で、そらもう、猫だけで少なくとも70回分の優勝に当たるわけですよ」。
宮本さんはやや興奮気味に語る。
なぜこれほど猫で盛り上がるのか。
猫研究の第一人者で西南学院大学(福岡市)の准教授、山根明弘さん(動物生態学)に聞いてみた。
「日本の猫ブームは過去に何度もあり、一過性のものではありません」と言う。
実際、江戸時代後期には猫が浮世絵に盛んに描かれ、庶民がこぞって買い求めた。
幕末前後には、すごろくなど子供のおもちゃに猫が描かれて、今を超えるほどのブームだったそうだ。
そもそも米文化の日本では、猫はネズミを退治してくれるありがたい存在。
一方、猫にとっても、日本家屋は縁の下や天井裏があり、すみやすい。
「人が猫に近づくだけでなく、猫も人のそばに寄ってきて、相思相愛の関係が古くから築かれてきたんです」
そう分析する山根さんは今のブームをどう見るか。
「背景には閉塞(へいそく)感があると思います。グローバリズムが進んで、効率化が重視され、人はものすごく働かされて、常にストレスにさらされている」。
そして、こう続ける。
「バブルのころは、犬のように会社に忠実なら夢も描けた。定年まで雇用してもらい、生涯、食べてはいける。でも今はどんなに会社に忠義を尽くしても、リストラなどで簡単に切り捨てられる。それなら猫のように自分流に生きたい。そんな思いが猫への共感につながっていると思います」
身近な社会現象から景気を読み解いている三井住友アセットマネジメント(東京都港区)のチーフエコノミスト、宅森昭吉さんは最近のブームには二つの理由があるとする。
一つは高齢化の進展という構造的な問題。
犬を飼うなら散歩など体力が必要で、お年寄りには猫の方が飼いやすい。
もう一つは世の中の不透明感。
「とにかくわけもわからず先行きが不安なので、消費も伸びず、景気もブレているのが現状ですよね。不安の中で『ほっとしたい』『いやされたい』という気持ちが猫ブームに表れたんでしょう」
かつてのブームでも、同様の状況が見えるという。
例えば、1981年ごろ流行した「なめ猫」。
猫に暴走族の衣装を着せたキャラクターだ。
「この時期は第2次石油危機後で経済的に厳しかった。『ロス疑惑』など嫌なニュースも多く、不透明感が強かった」と宅森さん。
山根さんが歴史的な猫ブームと指摘する幕末前後はまさに混迷の時代だ。
260年あまり続いた江戸幕府が消え、価値観も変わった。
当時の庶民の不安は計り知れない。
一方、宮本さんは「景気のいい時は犬、景気が悪ければ猫の飼育が増える」と分析する。
「バブル期のように、収入が増えれば広い庭付きの一戸建てを造り、犬を飼う。でも家計が苦しくなれば、家族みんなが働きに出て、散歩など犬の世話ができなくなる。しかも犬は猫より年間約7、8万円も費用が必要。景気が悪くなると手間もお金もかからない猫が好まれるんです」
社会的な閉塞感や不安感、そして不景気。暗く厳しい世の中に押しつぶされそうになる時、時代を超えていつも猫が寄り添い、人々を温めてくれていたのだ。
景気低迷が猫人気を招いた一因だとすれば、もしアベノミクスが成功して景気が回復すれば、今の猫ブームは消えていくのだろうか。
宅森さんは、その兆しはあるとみる。
「3月の大相撲大阪場所では、懸賞の総本数が地方場所として過去最多だった。これは好調な企業収益の表れ。猫ブームに収束の動きが出てくる可能性はあります。そうなれば景気も上向くかもしれません」
一方、アベノミクスに懐疑的な宮本さんは、皮肉たっぷりに言う。
「日銀による2%の物価上昇目標もそう簡単に達成できそうもない。こんな状況では、ネコノミクスはしばらく活況が続くんじゃないですかね」
「アベノミクスは行き詰まっている」との批判が高まっている。
日本経済が停滞続きなら、ネコノミクスにプラスの効果ということか−−。