ビルのすき間で「ニャー」、子猫救出 飼い主探しへ
2016年4月9日 毎日新聞
8日正午ごろ、甲府市丸の内1のビルのすき間から「猫の鳴き声が聞こえる」と119番があった。
駆け付けた甲府地区消防本部署員や甲府署員が、狭いスペースから自力で出られなくなっている子猫を発見。約1時間後に無事に救出した。
建物のすき間から子猫の救出にあたる甲府地区消防本部署員と甲府署員ら=甲府市丸の内1で2016年4月8日午後1時24分、藤河匠撮影
現場は、山梨県庁と平和通りの間に位置する衣類仕立て直し業の「甲府リフォーム駅前店」と隣接する建物との約10センチほどのすき間。
木製の板やガス管が間をふさぎ、すき間の奥から「ニャー、ニャー」と鳴き声が響いた。
駆け付けた東京ガス山梨の職員がガス管を外し、消防署員が板をノコギリで切断して脱出口を確保。
ところが、音に驚いたのか、猫はすき間の奥へ。
居合わせた人が魚の切り身で誘い出そうとするもうまくいかず、長さ約2メートルほどの棒を使い子猫を外に誘い出した。
保護先の県動物愛護指導センターによると、子猫は雑種の野良猫とみられ、体重400グラムほどのオス。今後、体調をチェックした上で、飼い主を探すという。
甲府リフォーム駅前店の村山雪美店長(59)は「子猫が元気でよかった。早く飼い主が見つかるといい」と胸をなでおろした。
【藤河匠】
救出された子猫=甲府市丸の内1で2016年4月8日午後1時40分、藤河匠撮影