黒猫ばっかりの「黒猫カフェ」 すべて保護猫 世界初?!
2016年4月9日(土) sippo(朝日新聞)
並んでえさを食べる黒猫たち
黒猫しかいない珍しい猫カフェが、兵庫県姫路市にある。
しかも店にいる黒猫8頭はいずれも保護猫。
猫を殺処分から救う活動をしている女性店長が、「黒猫と、黒猫を愛する人の架け橋になろう」と2年前の暮れに改装開店した。
日本初?いや世界で唯一?の黒猫カフェは、関西の猫好きたちの間で人気を博している。
店は「cat cafe ねこびやか-黒猫cm-」。
日本で初めて世界文化遺産に登録された姫路城のおひざ元にある。
店にいる8匹のうち7匹は、市動物管理センターから引き取られた猫。
もう1匹は交通事故に遭って警察に保護され、動物病院で治療を受けた後に里親募集されていた。
いずれもシルエットはそっくりだが、違う色のスカーフを首に巻いているので、簡単に見分けられる。
それぞれ、「おれん侍(じ)」や「むら咲(さき)」など、スカーフと同じ色にまつわる名前がある。
黒猫の魅力は「姿形が際立っていて存在感があるところ。みんな黒なので柄の印象に左右されず、性格が分かりやすい」と、店主の八木絢子さん(37)。
確かに、人懐っこいコや強気なおてんばギャル、姫路生まれの軍師のように落ち着いた(おっとりとも言う)その名も「黒田官兵衛」くんなど、個性派ぞろいだ。
実はこの店、2011年の開業時は、茶トラやキジトラの猫がいる普通の猫カフェだった。
黒猫は一匹もおらず、客から「黒猫おれへんの?」と言われることもあったという。
他方、八木さんは、市動物管理センターで処分される猫たちを救うため、個人的に里親を見つける活動をしていた。
ある日、処分予定の黒猫4兄弟と出会ったのをきっかけに、猫カフェを黒猫だけにすることを決意。
2013年9月に改装オープンした。
きっかけとなった4兄弟はすでに引退し、いま店にいる黒猫たちの里親は募集していないが、八木さんは、ほかの保護猫に里親を見つける活動は続けている。
訪れる人々の平均滞在時間は2時間ほど。
窓辺のソファで漫画を読んだり、お茶をしたり、時には居眠りしたりと、黒猫のいる空間自体を楽しむ人が多い。
思い思いの時間を過ごしていると、猫のほうから体をくっつけにやって来てくれる。
そんなつかずはなれずの距離感がたまらなく愛しい。
猫は夜行性のため、昼間は寝ていることもしばしば。
活発な姿を見たければ19時~20時(火曜と日曜を除く)がオススメ。
20時の夜ご飯タイムには、8匹が行儀良く一列に並んで食事する姿が見られる。
無防備なシッポが八つ並ぶ後ろ姿に、思わず目を細めてしまうこと請け合いだ。
■cat cafe ねこびやか-黒猫cm-
所在地/兵庫県姫路市駅前町322 ミフネビル2F
電話番号/090-6757-2810
営業時間/12:00~21:00(日曜は~19:00、※最終入店は閉店1時間前)
定休日/火曜
システム/60分1,000円、以降30分ごとに+500円、ソフトドリンク400円~。
【写真特集】黒猫カフェの様子
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黒猫ばっかりの「黒猫カフェ」
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