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ニャンとも癒やしの「猫窓」

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ニャンとも癒やしの「猫窓」・・・金魚のまちに新名所 奈良・大和郡山

2016年2月5日(金) 産経新聞


窓から顔をのぞかせる猫たち。よく並んでいるのは太陽の光が差し込む午前中だという(写真:産経新聞)

「金魚の街」として知られる奈良県大和郡山市であるスポットが話題になっている。
「猫窓(ねこまど)」と呼ばれるものだ。
“商店街にある平屋建ての建物内で暮らす5匹の猫を窓越しにめでられる”というだけだが、口コミで広まり、商店街マップや案内板にも掲載されるまでに。
地元は「金魚に次ぐ街の名物に」と意気込んでいる。

「猫窓のネコさん/5匹揃(そろ)っていれば大吉/4匹なら中吉/3匹は小吉」
城下町の面影が残る同市の柳町商店街の入り口の掲示板には、こんな文言が踊る。
「猫窓」の表記が浮かぶ観光マップを頼りに見つけた建物は、看板もない古い小さな平屋建て民家。
中をのぞくと、ソファや棚の上で、5匹の猫がのんびりくつろいでいた。
5匹は、2軒隣の広瀬由香さん(44)一家の飼い猫。
メスの「なな」と、オスの「ちゃー」「こてつ」「あすか」の4匹は14年前、広瀬さんが段ボールに入れて捨てられていたのを見つけ連れ帰った。
もう1匹のメス「ゆうこ」は10年前、広瀬家に現れた迷い猫だという。
広瀬さんに子供が生まれたのを機に4年前、猫たちは物置として使っていたこの建物に居を移した。
当初は「寂しくないかな」と心配したが、しばらくすると窓辺で日なたぼっこをし、ソファでくつろぐ猫の様子が窓越しに“堪能”できることが商店街の話題に。
SNSに写真が掲載され、おやつのプレゼントも届くようになった。
人気の広がりに目をつけたのが、地元の商店街協同組合。
カラフルなテープで窓枠を飾り、窓に並ぶ猫の数で運勢を占う案内板を作ると、人々が訪ねるようになった。
協同組合によると、「猫窓」は、商店街では電話ボックス内で金魚が泳ぐ「金魚ボックス」に次ぐ人気スポットになっている。同組合の玉井康道理事長(64)は「まさに商店街に人を呼ぶ招き猫だ」と話す。
一般社団法人「ペットフード協会」の昨年の調査では、減少傾向の犬の飼育数(推計991万7千匹)に対し、猫の飼育数は987万4千匹と肉薄。
「空前の猫ブーム」とされる。
経済効果は昨年1年間で約2兆3千億円に上ったとの試算もある。
玉井理事長は「訪れるたくさんの人に愛されるよう『猫窓』をより充実させたい」と、金魚の街は“猫シフト”を計画している。
(浜川太一)


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