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親子2代 敏ワン発揮

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親子2代 敏ワン発揮 美浜の警察犬指導手・松島さん

2016年1月15日(金) 日刊県民福井


メリーに足跡を匂いで追う訓練をさせる松島久嗣さん=美浜町新庄で

今年から任務「父超えたい」
親子2代で警察犬指導手に-。
美浜町河原市の松島久嗣さん(61)が、2007年まで20年近く活動した父・久三郎さん(90)の後を継ぎ、指導手としての一歩を踏み出した。
「父を超えたい」と、ともに審査に合格した愛犬メリーと二人三脚で努力を続ける。
(米田怜央)

もともと犬好きだった久三郎さんは定年退職を機に、指導手の道を目指すことを決意。
購入したシェパードを独学でしつけ、警察犬の審査に合格した。
以来、警察犬たちの全国競技会で準優勝したり、敦賀署の依頼で行方不明の老人を発見したりと活躍を続けた。
訓練を時折手伝ってきた久嗣さんに訪れた転機は13年。
警察犬を長年育成してきた久三郎さんとその愛犬たちの功績に、中部管区警察局長が表彰した時だった。
「これだけ大きな貢献をしてきたのか」。
代理として出席した名古屋市での表彰式で父の役割の重みを感じた。
「局長にその場で『自分も指導手になります』と言っちゃいました」と笑う。
昨年3月に県庁を退職し、メリーと訓練を始めた。
10月の審査では、犯人の足跡を匂いで追う試験などを合格し、今年から警察犬と指導手としての任務にあたっている。
退職後、医薬品販売会社に勤めだしたため、平日の空き時間は早朝。
日が昇らない冬場以外は、毎朝30分ほど町内の平地で訓練を行っている。
久嗣さんがジグザグに歩き、「探せ」の声でメリーが跡を追っていく。
途中には犯人の遺留品を想定した木片や布が置かれ、発見すると「伏せ」をする。
月に一度は基本の服従訓練もしている。
久嗣さんは「指導手と警察犬の関係で大切なのは信頼」と強調する。
日々の訓練以外にも、可能な限り触れ合う時間を取るようにしているという。
「大変ですけど、やっぱり犬が好きなんでしょうね」


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