射殺されたミリオン君が虐待的な扱いを受けていたことや、脱走直後の様子、飼い主一家のペットに対する姿勢、飼い主の男性を襲った時の様子などが明らかになってきました。
近隣の住民は「あの犬が散歩しているのを見たことがないと近所でも心配されていた。5年前にも脱走して人や小型犬にかみついて以来、2階の狭いベランダをおり代わりに閉じ込められていた。糞尿も片付けないので異臭もした」と語る。
ペット事情通は「犬は散歩しないことでストレスがたまり、かみつきや無駄ぼえという悪い行動が出てしまう。ましてや飼い主にかみつくというのはストレスが最大になっていたということでしょう。紀州犬は、狩猟用に改良されイノシシをかみ殺すほど強くて気が荒いので、小さいころから厳しくしつけないと周囲に攻撃的になってしまう」と指摘する。
飼い主一家は70代の両親と30~40代の兄妹の5人家族。
家の中はゴミ屋敷状態だといい、犬が放置されていたベランダにも壊れた食器やひっくり返った鉢などが散乱していた。
「雨ざらしになっていて、近所の人が使っていない犬小屋を差し入れたこともある」と同住民。
また別の住民によると「あの子は3代目で、どの犬も『ミリ』と名づけられていた。奥さんが犬好きで買ってくるくせに世話をせず、旦那さんが『世話しろ!』と怒鳴る声もした。猫も何匹も放し飼いにして2階の窓から猫を放り投げるのを見た。子猫が家の前でひかれて死んだこともあった」という。
脱走直後のミリオン君を目撃していた住民がいた。
「13日の夜9時10分ごろかな。あの犬が電柱にオシッコして、うれしそうな顔をして歩いていったの。やっと自由になれたと思ったんですね」と涙ぐんだ。
何よりも、ニュースを見れば見るほど、飼い主夫婦の犬猫に対する心無い仕打ちに怒りがこみ上げます。
明らかな動物虐待だと言えます。
こういう飼い主は、2度と動物を飼育できないようにするとともに重罪にすべきと思います。
飼い主は加害者、ミリオン君は被害者です。
小さな頃から劣悪な環境で掃除も散歩もしてもらえず、遊んでもらえず、叩かれていたミリオン君・・・
どれほど孤独で辛い犬生だったでしょうか。
ストレスも相当なものだったのではと思います。
彼の眼に、人間という生き物はどう映ったでしょうか。
撃たれながら、何を思ったのでしょうか。
息絶える瞬間、「クーン」と鳴いたそうですが・・・
何を言いたかったのでしょうか。
映像では、飼い主にはじめしっぽを振っていました、甘えたかったのかもしれません。
最後の最後まで、人にいじめられ、追い詰められたミリオン君。
自分の身を守ろうと、撃たれながらも必死で抵抗したのでしょう。
あまりに不憫で、胸が痛んで仕方ありません。
人間への不信感を募らせながらも、それでも彼は、人に愛されたかったのではないかと思えてなりません。
生まれ変わったら、次はきっと、めいいっぱい幸せになるんだよ。
どうか安らかに・・・
↧
飼い主らを襲って射殺された紀州犬の詳細
↧