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障害の子犬、日米の架け橋に

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人模様:障害の子犬、日米の懸け橋に ヒロコ・ムトーさん

2015年06月01日 毎日新聞

「動物虐待のニュースは後を絶ちませんが、動物を愛する人も世界中にいます。1匹の犬が日米の人の心をつないでくれました」。
横浜市在住のエッセイスト、ヒロコ・ムトーさん(69)が4月、米シアトルに招かれ、朗読サイン会を行った。3月に出版したノンフィクション「天使になったシュクちゃん」(文芸春秋)を読んだ現地日本語紙の編集長からの連絡を受け、実現した。
「シュクちゃん」は心臓に障害があり、ペットショップでセールになっていた子犬。
殺処分寸前で3世代家族の一員になり、手厚く看病された。
一家の次男の結婚式では「証人役」を務め、その3カ月後に息絶えた。
「歩くのもやっとだったのに、最期の役目を果たした姿に打たれ、ひと晩で書き上げました」。
次男の妻が挿絵を描き、出版にこぎつけた。
日英両語による朗読サイン会は、立ち見が出る盛況ぶりだった。
「『この本を日本語で読めるように、勉強したい』と言ってくれた少女に、いつかまた会いに行きたいです」
【上杉恵子】



著 者 : ヒロコ・ムトー
出版社 : 文藝春秋
発行年月 : 2015年03月
サイズ : 95P 21cm
販売価格 : 1,280円 (税込1,382円)


著者のヒロコ・ムトーさん

短くても後悔しない、犬と家族の物語
なんでもない家族の日常を、シュクちゃんという犬の視点で描く、ノンフィクション絵本『天使になったシュクちゃん世界一愛された犬の七年半』の刊行。
子どもから大人まで、犬を愛するすべての人へ——小さな命の大切さを伝える感動の実話です。

シュクちゃんは犬屋さんで一匹だけ売れ残った犬でした。
立派な血統書付きのキャバリア犬でしたが生まれつき心臓病の障害を持っていました。
あの日、犬屋さんに来たミナコさんと目が合わなかったらシュクちゃんはたぶん名前も無く 愛も知らずに消えた命でした。

~「はじめに」より~
一匹だけ、いつまでも売れ残っていたキャバリア犬。
著者の友人、ミナコさんが来店し、シュクルと名付けられて一家に加わりました。
コーヒークリームを舐めること、ミナコさんの小脇に抱えられての外出がお気に入り。
一家の友人が病気になり、見送った時も一緒でした。
やがてお別れの時が近づいたシュクちゃんに、一家は大切な仕事を依頼します。
短いけれど愛に満ちた、犬と家族の実話物語。


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