「毎日散歩に行けない」犬が3割弱…1回あたりの散歩時間も「30分未満」が6割超
2022年8月23日(火)
犬にとってのお散歩は、単なる運動や排せつのためだけでなく、他の犬や飼い主さんとのコミュニケーションや気分転換のためにも大変重要なものとされています。
犬を飼っている全国の男女1018人に犬のお散歩について聞いたところ、お散歩の頻度は「1日2回」が最多でした。
その一方で、「毎日は行けてない」という回答も3割弱あったそうです。
お散歩に行く時間帯については、「宵(18:00頃~21:00頃)」「夕方(15:00頃~18:00頃)」などに回答が集まり、1回あたりの時間は「30分未満」が6割超だったそうです。
犬のお散歩に行く時間帯は「15:00~21:00」が多いようです ※画像はイメージです(One/stock.adobe.com)
犬の知育玩具ニーナオットソン正規販売代理店「Nina Dog Toys」を運営する有限会社サンユーインダストリーが、2022年7月に「愛犬のおうち時間と外出時間に関する調査」と題して実施した調査です。
はじめに、「お散歩の頻度」について聞いたところ、「1日2回」(33.2%)が最多に。
次いで「1日1回」(30.3%)、「毎日は行けてない」(28.9%)と続きました。
また、「1回のお散歩にかける時間」については、「10分~30分未満」(53.1%)と回答した人が最も多く、次いで「30分~60分未満」(30.5%)、「10分未満」(10.8%)といった回答が上位に並んだそうです。
お散歩の頻度/1回のお散歩にかける時間(提供画像)
続いて、「お散歩に行く時間帯」を聞いたところ、「宵(18:00頃~21:00頃)」(42.0%)が最多に。
次いで「夕方(15:00頃~18:00頃)」(39.4%)、「早朝(4:00頃~7:00頃)」(35.3%)、「朝(7:00頃~10:00頃)」(29.4%)と続きました。
また、その時間帯を選ぶ理由については、以下のようなコメントが寄せられたそうです。
【早朝】
▽夏は涼しいから(40代女性/埼玉県)
▽仕事に行く前の時間(40代女性/東京都)
【朝】
▽朝の家事が終わって、犬の朝食前(50代女性/神奈川県)
▽暑い時間帯を避ける為(50代女性/青森県)
【夕方】
▽人が少なくて歩きやすい(20代女性/神奈川県)
▽熱中症対策(40代男性/大阪府)
【宵】
▽日が陰っているから(40代女性/兵庫県)
▽仕事の都合上(50代男性/千葉県)
お散歩に行く時間帯(提供画像)
さらに、毎日の散歩ルートについては、「車があまり通らず、街灯があるところ(30代女性/大阪府)」「長い距離と短い距離と決めている(30代女性/愛知県)」「犬の自由にさせてる(40代男性/富山県)」「近所の公園までの道(40代女性/大阪府)」などが挙げられたといいます。
また、「愛犬とお散歩する際に使用しているもの」で、最も多かったのは「ハーネス」(62.5%)でした。
次いで「首輪」(55.3%)と続き、ハーネスと首輪がどちらも半数を超える結果に。
犬の体への負担を考えて作られているハーネスの方がやや人気があるものの、迷子札としての役割を担うモノも多い首輪の人気もうかがえたといいます。
愛犬とのお散歩の必須アイテム(提供画像)
次に、「外出等の理由により愛犬だけで過ごさせる時間は、多いときで1日にどれくらいありますか」と聞いたところ、「6~10時間未満」(28.8%)、「3~6時間未満」(28.2%)、「1~3時間未満」(18.7%)と続きました。
愛犬だけで過ごさせる時間は、多いときで1日にどれくらいありますか?/留守番時の愛犬はどのようにしていますか?(提供画像)
また、「留守番時の愛犬はどのようにしていますか」と聞いたところ、「家の中で自由にしている」(63.1%)が最も多く、次いで「ケージ、ハウスに入っている」(28.9%)、「専用の部屋に入っている」(10.9%)と続き、家の中で自由に過ごせる環境を用意している人が多数派だったそうです。
最後に、「犬用の知育玩具を購入、使用した経験はありますか」と聞いたところ、「購入、使用したことはない」(25.7%)、「持っており、たまに使用する」(22.8%)、「持っており、よく使用している」(20.7%)と続きました。
また、犬用知育玩具を使用するメリットについては、「家の中でも一緒に遊べる(40代女性/東京都)」「認知症予防(40代女性/大阪府)」「遊びながら知能を高められる(40代男性/神奈川県)」「お留守番の時寂しくない(50代女性/神奈川県)」などが挙げられたといいます。
犬用の知育玩具を購入、使用した経験はありますか?(提供画像)
◇ ◇
なお、調査結果を踏まえて、ドッグビヘイビアリストの池田和希さんは「犬の散歩」について以下のように解説しています。
■散歩は健全な生活を送る為の基本
「小型犬は散歩に行かなくて良い」とどこかで聞いたことはありませんか。
気をつけてください。
その情報、大きな間違いです。
大型犬も小型犬も体の仕組み、脳の仕組みは同じで、お散歩が必要ない犬は存在しません。
お散歩の中でも特に、”歩く有酸素運動”が必要です。
歩くリズム運動をすること、陽にあたることで情緒を安定させる効果のあるセロトニンが分泌され、セロトニンを元に質の良い睡眠を取るのに必要なホルモン、メラトニンが生成されます。
これにより情緒が安定していき、ストレスが軽減し、そもそもの問題行動が起こりにくくなります。
引きこもっていると自律神経が乱れ、多くの問題が生じてきてしまいますが、その問題に多くの飼い主さんは気づいていないかもしれません。
散歩は健全な生活を送る為の基本となります。
犬は家の中だけで健全な生活を送ることはできません。
あなたの愛犬が健康な個体であれば、朝晩1時間ずつの散歩はどんな犬種でも必要になります。
逆に散歩が不足していると、関節や筋肉の健康問題やストレスによる健康問題、異常行動、問題行動など、たくさんの問題点が生じます。
鬱状態で行動しない犬になることもあります。
これは決して”落ち着いている”訳ではありません。
あなたの愛犬があなたの元で幸せに暮らす為には、お散歩が必須です。
本来野生で自由に暮らしている犬を人間の管理のもと繁殖し、母犬や兄弟と引き離し、人間の世界に連れてきて人間が勝手に飼育しています。
犬に幸せを与えられるだけでなく、犬の欲求をきちんと満たすこと、これぐらいは人間がやるべき役割です。
どうやら、多くの人は「家の中ではゲージ生活」とアドバイスを受けているようです。
これは犬の自由を奪うことになり、ストレスを増やし問題行動の原因になります。
今すぐ部屋の中の物を片付け、フリー生活にしましょう。
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