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猫の虐待、千葉で相次ぐ

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「首に針金」「矢が刺さり大けが」猫の虐待、千葉で相次ぐ
 保護ボランティア「地域猫を狙う悪質な犯行」

2021年6月16日(水) まいどなニュース

千葉県北西部で猫を虐待したとみられる事例が相次いでいます。
今月初旬ごろ、八千代市内の住宅街で首に針金を巻かれた猫が見つかったほか、隣接する千葉市内ではボーガンの矢のようなものが刺さっていたとみられる猫が発見されました。
二つのエリアではいずれも、以前から猫の虐待が続いているといいます。


千葉県八千代市内の住宅街で首に針金を巻かれた猫が見つかった(提供写真)

保護ボランティア団体「ととの森」の代表・今村瞳さんは「八千代市内では針金を巻いた虐待が何度か起きています。また、私たち団体の保護シェルターのある千葉市でも同じ時期にボーガンの矢のようなもので猫が虐待されました。いずれもボランティアが去勢・避妊手術を行ったり餌をやったりするなどお世話をしている“地域猫”を狙った悪質な虐待です。飼い猫も外に出さないように注意を呼び掛けるとともに、地域の見回りを強化しています」と話します。

■狙われたのは“地域猫” 針金を引っ張ると首が絞まる仕掛け…
今村さんによると、首に針金を巻かれた猫が見つかったのは6月1日。
個人で地域猫のTNR(※)などの活動に取り組んでいるボランティアが、自宅に餌を食べにやって来た白黒猫の首にひものようなものがぶら下がっているのに気付いたそうです。
よく見ると針金だったため急きょ動物病院へ。
ケガなどはなかったものの、獣医師からは「人為的なものではないか」と言われ、針金を引っ張ると首が絞まる仕掛けになっていたとのこと。
もし何かに引っかかったり引っ張られたりしたら、命を落とすところだったのです。
白黒猫は雄で既に去勢手術をしており、地域猫としてかわいがられていたそうです。
ただ、このままリリースするとまた同じ目に遭う可能性が高く、いつも連携を取っている今村さんのところで預かることになりました。


泰平くんの首に巻かれていた針金。引っ張ると首が締まる仕掛けでした

■八千代市・3カ月前も腹部に針金を巻かれた猫が
今村さんは、預かった白黒猫を「これからのにゃん生、平穏に過ごせるように」「世の中が泰平(たいへい)でありますように」という願いを込めて、泰平くんと名付けました。
「泰平くんは、八千代のボランティアのお宅にいつも餌をもらいに来ていた猫ちゃんです。獣医師さんによると、8歳から10歳くらいとのこと。のんびりした猫ちゃんで、とても人懐っこい子なのですが…」と今村さん。
「警戒していたのか、実は、私たちのところに来てから3日間くらいは何も食べませんでした。今はだいぶ落ち着いてきましたが、男の人を見るとおびえて逃げてしまいます。虐待されたことが相当こたえたのでしょう。とにかく、早く針金に気付いてもらったのが幸いでした」と言葉を詰まらせました。
八千代市内では、3カ月ほど前にも腹部に針金を巻かれていた猫が発見・保護され、今村さんが預かり里親さんに出したそうです。
さらに、2年前には針金を首に巻かれて死んだ猫もいたといいます。

   ◇   ◇

■千葉市・ボーガンのようなもので襲われた猫を発見
一方、千葉市内でも、泰平くんが見つかったのと同じ時期に、ボーガンのようなもので襲われたとみられる猫が保護されました。
やはり、何者かに矢を撃たれた可能性が高いというその猫は、地元で保護活動をしているボランティアの家に餌を食べにくる地域猫でした。
矢が刺さった状態を見た人もいましたが、ボランティアの家に来た時には矢は抜け、左前脚の付け根から肩辺りまで深い傷を負っていました。
現在、捕獲器を使って保護を試みているようですが、なかなか捕獲できず。
ただ、大けがを負った猫の餌の中に薬(抗生剤)を混ぜて飲ませており、少しずつ傷の状態が改善しているそう。
こちらの猫も保護され次第、今村さんのところに預かる予定です。


千葉市内の地域猫。当初は左前脚の付け根から肩辺りまで深い傷を負っていた(提供写真)

■保護団体「地域の見回りを強化中」
千葉市内では2019年ごろから、エアガンのようなもので撃たれたのか、猫の体内から鉛弾のようなものが複数見つかるなど、猫の虐待事件が相次いでいたといいます。
「これまでもインターネットのサイトに千葉市エリアで『今夜猫を捕まえるのを決行する』『(猫を)ミンチにして魚の餌にする』などと虐待を思わせるような書き込みがあり、地域の見回りの強化や注意を呼び掛けてきました」と今村さん。
「こうした猫などの動物を虐待する人はエスカレートをして人にも危害を与える可能性があります。ただでさえ、虐待する人が地域にいるかと思うと怖いです。まずは猫の数を増やさないようTNRを進めるなど地域ぐるみで取り組まないと虐待を防ぐことができません。地域の方々に理解を求めながら、さらに協力をお願いしていきます」と訴えています。

※TNR:Trap/捕獲し、Neuter/不妊去勢手術を行い、Return/元の場所に戻す。

   ◇   ◇

【保護ボランティア団体「ととの森」】
千葉市にある保護シェルター「ととの森 シェルター」を拠点にエイズ・白血病キャリアや乳飲み子などの保護活動に取り組んでいる。
千葉県船橋市には保護猫カフェ「ととの森」も運営。
現在、病気や高齢猫などストレスを受けやすい猫のための療養施設「サナトリウム」開設に向けて奮闘中。

(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)

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