ダンボールに入れて捨てられていた子猫
救ったのは、お散歩中のワンコだった
2018年9月16日(日) ねこのきもち
ハチワレニャンコのゆずちゃん。
じつは、ゆずちゃんは元捨て猫ちゃんでした。
寒い冬の日にダンボール箱に閉じ込められているところを、あるワンコに助けられたのです。
そのワンコとは、柴犬のかりんちゃん。
お散歩中に、ダンボールの中で凍えていた子猫を、かりんちゃんが見つけたのでした。
ゆずちゃんと出会った日のこと
その日は、かりんちゃんの様子がいつもと違ったと、飼い主さんは振り返ります。
「ゆずとの出会いは、いまの家に引っ越してきて1カ月後のこと。かりんとのお散歩コースもまだ決まってなく、いろいろで」
「この日は、お散歩の時間もまったく違ったし、かりんはいつになくグイグイ歩くし・・・。ゆずの『助けて』っていう声が聞こえていたんだと思います」
かりんちゃんは、ゆずちゃんの元へと導かれるように歩いたのかもしれませんね。
手のひらサイズに小さいゆずちゃん。
こんなに小さくて、ひとりでは生きていけないようなコが、なぜ捨てられていたのか。
寒くて怖い外の世界から、かりんちゃんと飼い主さんに助け出してもらえて、本当によかった。
一般的に猫は、箱に入ることが好きなコが多いけれど、ゆずちゃんは箱が大嫌いなのだそう。
捨てられていたときのトラウマなのかもしれませんね。
また、飼い主さんご夫婦以外の人には、恐怖心を抱いているとも・・・。
きっと、人は怖い存在だと思っているのでしょう。
人の都合で知らない場所に捨てられて、ひとりぼっちになって。
ゆずちゃんは、どんなに怖い思いをしていたのでしょうか。
一緒に暮らすことになった、かりんちゃんとゆずちゃん
出会った日の夜の2匹。
ケージの中のゆずちゃんを見つめるかりんちゃんの姿です。
「キミはなんなの?」と不思議そうに思っているのかな。
でも、とても優しい眼差しです。
寒くて暗いところへ捨てられていたゆずちゃんは、そのとき、温もりを求めていたかもしれません。
母親のように優しいかりんちゃんに出会えて、きっと安心したはずです。
これまでひとりで飼われていたかりんちゃんは、環境の変化に最初は戸惑っていたそう。
それでも、2匹はいつだって寄り添っていたのです。
お互い、気になって仕方がない存在だったんですね。
出会って1カ月のころの写真が、とっても微笑ましい!
かりんちゃんの腕に、ゆずちゃんがちょこんと座っているんです。
これは、はじめて鼻でちゅっとしたときの瞬間。仲良しの証かな♪
かりんちゃんとゆずちゃんの関係について、飼い主さんは「親子のような、姉妹のようなふたり。くっついて寝ることはほとんどないけれど、ふたりなりに、いい距離感を保ってるんだなって思います」と話してくれました。
ゆずちゃんとの出会いは、きっと運命だった
スクスク成長して、大きく育ったゆずちゃん。
飼い主さんとかりんちゃんの愛情もいっぱい受けて、いまではとっても幸せそうです。
「かりんとの出会いがなければ、いまの場所に引っ越すこともなかったし、ゆずがいたあの空き地へ歩いて行くなんて、100%なかった。本当に不思議な出会いでした」
もしもあのとき、かりんちゃんが気づいてくれなかったら・・・ゆずちゃんはどうなっていたかわかりません。
優しく愛情深いかりんちゃんに見つけてもらえて、ゆずちゃんのいのちは繋がりました。
運命の出会いをしたワンコとニャンコは、いまも強い絆で結ばれています。
参照/Instagram(@karinrin_yuzupon_88)
取材・文/凜香
ねこのきもちWeb編集室