ネコ53匹、市営住宅に放置 「ふん尿で悪臭」強制退去
2017年10月30日(月) 神戸新聞NEXT
強制退去処分となった市営住宅の女性の部屋。窓際などにネコの姿が=4月、神戸市東灘区(神戸市提供)
今年4月、異臭などの迷惑行為で神戸市東灘区の市営住宅を強制退去処分となった40代女性の部屋に、ネコ53匹が放置されていたことが、神戸市への取材で分かった。
繁殖し過ぎて飼育できなくなり、女性は子ども3人とともに別宅で生活していたとみられる。
退去や消毒、修繕などに約1千万円かかる見通しで、同市は悪質性が高いとして一部を女性に請求することも検討している。
(小川 晶)
同市によると、女性が借り主となっていた部屋は3DK(約60平方メートル)。
ペットの飼育は契約で禁止されていたが、2015年秋ごろには「ネコのふん尿で悪臭がする」と近隣から苦情が出るようになった。
女性は同市の改善指導に「片付ける」と繰り返すものの状況は変わらず、同市は16年10月、明け渡しを求めて神戸地裁に提訴。
17年1月に同市の訴えを認める判決が出て、4月には強制執行に踏み切った。
執行の担当者が室内を確認したところ、53匹のネコがおり、木の柱は傷だらけ。
畳は腐食し、床に穴が開くなど荒れ果てた状態だった。
複数の死骸も確認されたという。
残されたネコは市民グループなどが引き取った。
同市の聴取に、女性は「知らない間に増えた」と説明。
「ネコと一緒に暮らしている」と主張したが、電気や水道のメーターはほとんど動いていなかった。
同市は、女性らは別の場所で生活する一方、餌や水を与えに来ることもあったとみている。
ペットの繁殖で飼育できなくなる状態は「多頭飼育崩壊」と呼ばれ、同市では6月にも、須磨区の市営住宅の一室でネコ26匹を飼育する事例が発覚。
担当者は「悪質な事例が続くようなら、ペット禁止を条例に盛り込み、罰則を設けるなど厳しい対応を検討せざるを得ない」としている。
【写真】強制執行直後の女性の部屋。汚れがひどく、木の柱やドアは削られた箇所が目立つ
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神戸の市営住宅に猫53匹放置、修繕費1000万円か
2017年10月31日(火) TBSNEWS
神戸市の市営住宅に、53匹の猫が放置されていました。
ベランダから乗り出す猫たち。
汚れた部屋の修繕費などには、およそ1000万円がかかる見通しです。
神戸市によりますと、おととし11月ごろから市営住宅の一室で猫のふん尿による悪臭がすると、住民から苦情が寄せられていました。
この部屋には、40代の女性が子ども3人と暮らしていて、市は、ペットの飼育は禁止さているなどと指導していましたが改善されず、去年、明け渡しを求め提訴。その訴えが認められたため、今年4月に強制退去処分となりました。
市の担当者によりますと、女性らは、部屋を放置して別の場所で生活していました。
当時、部屋の中には53匹の猫が放置され、猫の死骸もあったということです。
「台所でお茶を飲んでいた。何か変なにおいするねって。臭いにおいがしだしたのは足かけ3年ぐらいになる」(同じ棟に住む住民)
見つかったネコのうち50匹は、市内の市民団体に引き取られ、ボランティアが手分けをして飼育しているということです。
女性は、「知らないうちに増えていた」などと話しているということで、市は、修繕費など、およそ1000万円の一部を請求することを検討しています。
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20171031-00000003-jnn-soci