臭うと気絶 犬型ロボット「はなちゃん」
2017年8月2日(水) 朝日新聞
ネクストテクノロジー代表の滝本隆准教授(左)と総務担当の辻貴美花さん=北九州市小倉南区
北九州工業高等専門学校(北九州市小倉南区)に拠点をおくベンチャー企業がインターネットで募った資金を元に、犬型ロボットのバージョンアップに取り組んでいる。
臭いを判断する能力に加えて、消臭機能を搭載し、家庭で役立つロボットをめざす。
この犬型ロボットは体長約20センチの「はなちゃん」。
鼻に付けられたセンサーで臭いを計測し、すり寄る(臭いが弱い)、しっぽを振る(中程度)、倒れて気絶する(臭いが強い)の3段階の動きで反応する。
市販のチワワの玩具をメーカーの許可を得て使い、中に機械を入れてつくる。
プロジェクトを進めるのは高専に拠点を置くネクストテクノロジー。
同校の滝本隆・准教授(36)が代表で、卒業生2人がスタッフとして働く。
企業などから必要とするロボットなどの注文を受け、開発、販売している。
臭いを測定するロボットは発足から間もない2013年に「自分の臭いが気になる」という知り合いの社長からの相談で開発した。
当初は倍以上の大きさだったが、その後小型化し、機械の持久性も向上させた。
次なる改良点として挙がったのが、部屋のあちこちを移動して、臭いを感知した箇所に消臭スプレーを吹きかける機能だ。
開発費用を50万円と見込み、昨年末からインターネットを通じたクラウドファンディングで出資を募ったところ、2月末までに約60万円が集まった。
今後、消臭剤メーカーと連携し、今の「はなちゃん」のサイズのままで新たな機能を搭載できるよう開発を進める。
また、2万円以上の出資者に現行の機能の「はなちゃん」を返礼で提供することにしており、該当する20人分の製作も急いでいる。
希望者に1体2万5千円で小売りもするという。
「『北九州といえばロボット』というくらい市内にロボットを増やして、ロボットが身近に感じられるまちにしたい」と滝本さんは話す。
問い合わせは同社(090・3415・8650)。
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犬型ロボット「はなちゃん」
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