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カラスに襲われ大けがの子猫 復活劇を本に

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カラスに襲われ大けがの子猫 復活劇を本に

2017年4月25日(火) 北海道新聞


サンを抱き「それでも、命をあきらめない」を手にする足立さん

保護した新ひだかの女性執筆
2年前、生まれて間もなくカラスに襲われ、瀕死(ひんし)の重傷を負った野良猫がボランティアに救われ、一命を取り留めた。
今も元気に生きる猫の奇跡の物語は今春、インターネットのクラウドファンディング(CF)で集められた資金で本となり、命の大切さ、生きることの尊さを伝えている。

2015年5月、日高管内の牧場で子猫が保護された。
カラスに口の周りをひどくつつかれ、顎の骨を損傷するほどの大けが。
同管内新ひだか町で犬猫の殺処分をなくすために飼い主探しなどに取り組む団体「WARP(ワープ)」の代表、足立玲子さん(40)が最期をみとるつもりで連れ帰った。
夜になって息づかいが弱くなってきたが、大声で励ますと息を吹き返し、ミルクを求めるようなそぶりを始めた。
懸命に生きようとする姿に心を打たれ、翌朝、札幌の知り合いの動物病院に駆け込んだ。
獣医師はカテーテルで胃に直接、ミルクを流し込み、抗生剤の注射を打ち、点滴も行うなど全力で治療を施した。
3週間後、子猫はようやく退院し、足立さんの家に戻った。

ネットで資金65万円調達
足立さんはその後、サンと名付けたこの子猫を通じ、命の大切さを多くの人に訴えようと出版を決意。
まず15年冬から1年かけて、サンの治療と成長の様子を多くの写真を交えて記録し、その過程や猫を保護した際の飼育のこつなどを紹介する原稿をまとめた。
費用はCFで募り、2カ月で63人から65万1100円が寄せられた。
3月上旬、A5判カラー56ページの本「それでも、命をあきらめない」を完成させた。
1冊1200円。
「NPO法人ニャン友ねっとわーく北海道」のオンラインショップ(http://nyantomo.easy-myshop.jp/)から購入できる。


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