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被災猫ふれあいサロン

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<被災猫>新しい家族を・・・ふれあいサロン、本格営業 福島

2017年3月9日(木) 毎日新聞


猫の世話をする鈴木理絵さん=福島県いわき市常磐湯本町の保護猫ふれあいサロン「Ohana」で2017年2月22日午後2時27分、乾達撮影

福島県いわき市のJR常磐線湯本駅近くに保護猫ふれあいサロン「Ohana(オハナ)」がオープンした。
運営する動物愛護NPO「LYSTA(リスタ)」は、東京電力福島第1原発事故の避難指示区域などに遺棄された猫や犬約150匹を市内のシェルターで保護しており、サロンで猫と一緒に過ごしてもらうことで新たな飼い主を見つけたい考えだ。
先月プレオープンし、10日から本格営業する。

建物2階の約50平方メートルの空間に猫27匹がおり、入場客はおもちゃで気を引いたり、ソファで読書をしながら寄ってくるのを待ったりしながらゆっくり過ごせる。
猫と一緒に暮らす感覚を味わえ、個々の性格も分かるため、家族に迎えたい猫を見つける出会いの場にもなる。
猫カフェと違い、飲食はできない。
プレオープンでいろいろな猫と遊んだ茨城県高萩市の主婦(48)は「家でも飼っているが、保護猫とは思えないほど人なつっこい」。
カウチに腰掛けて動きを眺めた福島県広野町の男性会社員(58)は「いい雰囲気でリラックスできた」と話した。
代表を務める同県いわき市の鈴木理絵さん(37)は東日本大震災後の2011年9月、被災ペットの保護に専念するため勤め先を退職し、リスタを設立した。
自宅は沿岸部にあったものの津波の難を逃れ、「生かされた自分の役割は、取り残された動物を助けることだ」との思いから決断した。
大熊、双葉、富岡町などに通って救助した犬猫は約200匹に上る。
鈴木さんの自宅に設けたシェルターはすでに満杯。
現在は野良猫の不妊去勢手術を進め、不幸になる命を減らす活動に注力する。
医療費を含めたシェルター維持費は月100万円以上といい、サロンの入場料は活動を支える収入源になる。
飼い主が見つかればシェルターに余裕ができ、新たな猫を保護できる。
鈴木さんは「猫を飼いたい人、助けたい人に来てほしい。引き取ってくれる人には、災害時にペットと一緒に避難できる準備をお願いしている」と話す。

オハナはハワイ語で家族を意味する。
金・土・日曜・祝日の営業で、午前11時(金曜は午後1時)~午後6時。
入場料は1時間1000円。
問い合わせはオハナ(070・2028・3838)。
【乾達】


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