動物を「使い捨て商品」扱い、愛猫家・塩村さんが批判する「ペット業界」の闇
2018年2月12日(月) 弁護士ドットコム
塩村さんの飼い猫、ちみ太(左)とたまこ
昨年12月に東京地裁で判決が下された、元税理士による「猫虐待事件」以降、動物愛護法の改正をもとめる声が強まっている。
動物を虐待したり、遺棄したりする人に対する罰則を強化することを訴えるネット署名活動がおこなわれ、現在まで5万7000筆以上もあつまっている。
前東京都議の塩村文夏さんは「ペット業者の規制を強めるべき」と訴えている。
業者規制をしない限り、数字上「殺処分ゼロ」になっても、行政による監視の届かない「闇」での処分がおこなわれてしまうからだという。
塩村さんは、猫2匹を飼う愛猫家。
里親になったことがきっかけで、殺処分をなくそうという活動をはじめた。
本当の意味で「殺処分ゼロ」を実現するためにはどうすればいいのか、塩村さんに聞いた。
(弁護士ドットコムニュース編集部・山下真史)
●里親になったことがきっかけで活動をはじめた
――塩村さんにとって、動物はどういう存在なのか?
私は2匹の猫を飼っています。
名前は、たまこ(♀)とちみ太(♂)。犬や猫といいますが、私の大事な家族です。
本当の家族よりも過ごす時間が長い。
この子たちが人間の言葉を理解できなくても、私には、何を言いたいのかわかるくらい、一緒に過ごしています。
――どういうきっかけで飼うことになったのか?
20代後半の引っ越しです。
そのとき、引越し先のマンションは「ペット可」の物件。
しかも、たまたま、その近くの商店街に里親会の張り紙がしてあり、かわいい黒猫の写真だったので、すぐに引き取ろうと連絡しました。
ただ、審査は厳しい。
里親会の人が何度も家に来て、チェックがありました。
独身なので、「結婚してもちゃんと最後まで飼育をしてくれますか?」と聞かれるなど。
その後、晴れて里親になりました。
そのときにうちに来たのがたまこです。
きまぐれな女の子ですが、とってもかわいいんです。
――現在の活動にどうつながるのか?
里親となったことがきっかけで、この子たちのような犬・猫が、年間数十万頭も殺処分されていることを知り、許せなかった。
だから、私も「預かりボランティア」となり、その後、「預かりボランティア」の団体で活動して、多くの子を里親さんのもとへ送り出してきました。
ちみ太については、もともと里親さん探しをしていましたが、感染症(虫)にかかってうちに来て、たまこにも移してしまい、入れ替わりで入院しました。
そのうち、私のことを母親だと思いはじめているような感じだったので、そのまま引き取ることにしました。
動物は一匹一匹、それぞれキャラクターが違って、愛らしい。
感情もしっかりある。
殺処分なんてされていいはずがありません。
ある日、預かった子がパルボウイルスに感染して、亡くなってしまいました。
感染力が強く、パルボが出たら1年は子猫をあずかれない決まり。
そのあと、殺処分をなくそうという啓発活動をはじめました。
●現行の動物愛護法には「抜け穴」がある
――動物をめぐる一番の問題は何か?
かわいい動物を「使い捨て商品」として見ているペット業界が一番の問題です。
「かわいい家族を迎えませんか?」という謳い文句で、犬や猫を売っていながら、「動物福祉」を推進しようとする前回・今回の法改正で抵抗しています。
「お金儲けの商品」として考えているから、日本の動物愛護や福祉はすすみません。
販売している業界の実態がこうですから、そうではない犬猫の福祉の向上も含めて前にすすみにくい状態です。
――犬や猫が闇で処分されている実態とは?
前回の法改正(2012年9月公布・2013年9月施行)で、「動物愛護」についてはかなり前進しました。
たとえば、(1)業者の連れてきた犬猫を役所では引き取らない、(2)終生飼養をする――です。
しかし、議員立法となり、「動物福祉」を一番にしない主張があり、抜け穴ができてしまいました。
販売の規制があまりにも緩すぎたため、変わらず売れ筋商品として幼齢の犬猫がガラスケースに入れられて販売をされています。
目に見えて変わった印象はありません。
また、終生飼養をすることを守ろうとすると、売れ残りは繁殖に回されたりします。
たとえば、犬の場合、繁殖犬として使える期間は、5年ほどです。
その後の犬猫は「どこに行っているのか」「どんな環境で飼育をされているのか」など、まったくわかりません。
考えただけでも恐ろしいことです。
その一例が、2015年に栃木県であった大量遺棄事件です。
繁殖の役目を終えた犬たちが、どこかへ運ばれる途中で死んでしまい、遺棄された事件です。
よかれ思ってした法改正が、抜け穴を作ってしまった。
そのために、こんな新たなビジネスを生み出した。
そして、多くの命を闇に送ってしまったのです。
これまでも闇処分はあったかもしれませんが、明らかに法改正後に「終生飼養」に困った業者がこうしたビジネスに頼っています。
●「ビジネスモデル」を変えない限り「殺処分ゼロ」にならない
――人間と動物との共生のためには何が必要か?
先ほど述べた状況を変えるためには、まず「業界の体質」にメスをいれる必要があります。
「飼養施設基準」+「8週齢規制」のセットがないと、ペットショップのガラスケースに子犬や子猫が並べて販売されている異常な状態が変わりません。
つまり、「大量生産・大量販売・大量処分」のビジネスモデルを変えない限り、真の「殺処分ゼロ」にはなりません。
(編集部注)現行は「7週齢規制」。
つまり、生まれて7週間経たないと、親元から子犬、子猫を引き離してはならない、というもの。
動物福祉先進国では8週齢が導入されている。
昨今では8週齢を超える生後60日以降(犬)、13週齢以降が望ましいとされる研究結果も出ている(イタリアミラノ大2011、フィンランドヘルシンキ大学2017)。
――罰則を強化すべきという意見についてはどう考えるか?
前回の改正で、かなり厳しくなっています。
しかし、しっかりと適用されていないことが問題なのです。
まずは、運用を厳しくすること。
これは当然のことです。
世論に後押しされて、行政側も少しずつ運用を強めてきています。
そのうえで、さらなる厳罰化には賛同します。
また、日本には、虐待時やネグレクト時に助けようと思っても、その権利が一切なく、仕組みもありません。
こうした措置を取れるようにすることが大事でしょう。
たとえば、(a)行政による緊急一時保護ができるようにする、(b)問題ある飼い主(殺傷・虐待・不適切飼養・遺棄)が二度と飼養できないようにする、(c)虐待の定義を定めて、虐待の判断をしやすくする――です。
ペット業界の闇
シニア犬と暮らすということ
シニア犬と暮らすということ【ワンコも必ず老いていく】
わんちゃんホンポ
子犬は可愛いは、当たり前です。
子犬の成長をみるのは本当に楽しい事です。
でも子犬時代はあっという間に過ぎ、7歳を過ぎればシニア犬の仲間入りをします。
犬の平均寿命は15歳〜16歳とすれば半分はシニアという事になります。
老いるという事
誰よりも早く走った子も、飼い主さんを引っ張って散歩していた子も、いつかは必ず年を取り飼い主さんよりも歩みが遅くなります。
確かに元気だった子が老いる姿は切ない気持ちになります。
でも私はそんな姿が愛しくて仕方ありません。
今我が家にも15歳の老犬がいます。
誰よりも走るのが速くて、サッカーボールが大好きで、じっとしていることができなかった甘えん坊が、今は寝てる時間が増え一日中寝ています。
耳も遠くなり、呼んでも気がつかない事もよくあります。
目も悪くなり、かくれんぼが好きだったのに暗い所だと見えないのか目の前にいても気がつかず探しています。
白髪も増え、まつ毛まで真っ白になっています。
いつも時間はゆっくりと流れ、ちょっと早くなるのはご飯の時だけです。
それは若い時と変わらず、むしろ若い時よりも食への欲求が強くなります。
お散歩もゆっくりです。
でも、震える足で一生懸命歩く姿が私は大好きです。
「ガンバーれ。ガンバーれ。」と独り言を言いながらいつもお散歩しています。
面白いのは子犬の頃よりもずっと頑固でワガママになります。
我が家の愛犬だけかもしれませんが、それがまた可愛いところでもあります。
子犬のころよりも、今の姿がずっと続くといいなと寝顔をみながらいつも思っています。
介護や病気
確かに介護や病気になった時は大変です。
失禁したり、時にはうんちも間に合わなくて布団でしてしまったり、ご飯もうまく食べられなかったり、歩くのも困難な時は支えてあげないといけない時もあります。
ずっとかがんでいる姿勢は腰痛の原因となり腰痛が持病になりました。
それに病気になるとお金もかかります。
お薬代や介護用品、治療費。
汚してしまう事が多くなるのでほぼ毎日洗濯しています。
動物を飼うということは、綺麗事では済まない事もあります。
こんなに愛おしいと思っているのに、仕事で疲れて帰ってきて、汚れた布団を見るとイライラして怒ってしまい自己嫌悪になることもしょっちゅうです。
でも落ち込んでる時には必ず横にきて大丈夫?って顔で横にいてくれるこの子が心から愛おしく大切な存在です。
最後に
子犬子猫の成長はあっという間です。
それよりも老いてからの時間の方が長く続きます。
これからペットを飼いたいという人も考えてほしい事があります。
可愛かった子も必ず老います。
その時老いた子を愛おしいと思えますか?
✔部屋を綺麗にしてもすぐ汚してしまう。
✔洗濯したばかりの布団でおしっこやウンチをしてしまう事もあります。
✔時間がないときに限って散歩で歩かず、かがんで体を支えてあげなければいけません。
✔痴呆が出れば夜鳴きがひどくなり眠れなくなることもあります。
✔綺麗にしても毛の艶もなくなり白い毛が増え、ケアしていても口臭がきつくなります。
✔治療費や薬代は増え、予定外の出費が増えます。
✔病気で通院しなくてはいけなくなり、仕事をしている場合、休んだり遅刻したりする事も増えます。
✔一匹で留守番も難しくなり、出掛ける時間も制限されます。自分の時間も持てなくなります。
✔いつかはお別れの時がきます。悲しい最後の瞬間を見送る覚悟がいります。
それでも犬と暮らしていけますか。
それが出来ないと思うなら犬を飼う事は諦めて下さい。
ペットを飼うということは、その子の全てを最後まで受け入れることです。
最後の最後まで愛してあげてほしいと思います。
犬は最後の最後まで私達飼い主を愛してくれ、癒しを与えてくれます。
「今まで私達に尽くして癒しや楽しさを与えてくれたんだから、歳をとって介護するのは当たり前。というか介護させてもらっていると思ってる。」と以前友人がいっていました。
今まで無償の愛を注いでくれた愛犬の最後を看取る事は私達飼い主の義務だと思います。
老猫を家族で見送った日 青空に浮かんだ水色の光
老猫を家族で見送った日 青空に浮かんだ水色の光
2018年2月17日(土) sippo(朝日新聞)
老衰のため、だんだんと起き上がるのが難しくなったソマ
転落事故で三本脚になった猫ソマ。
以来、大きな病気もなく、よく食べよく遊び、元気に過ごしてきた。
だが16歳になると、徐々に足腰が弱くなり、横になっている時間が増えた。
「もう先は長くないかも」。
僕たち家族は、少しずつ覚悟を決めていった。
ソマは2016年7月ごろから、トイレの段差が越えられなくなり、段ボールや新聞のあるところでそそうをするようになった。
立つこともままならず、いろいろなところで寝そべるようになった。
かかりつけの獣医師に相談すると、「ソマリの平均寿命は13歳ぐらいだから、老衰でしょう。今は延命治療もできますが、それが良いとは一概に言えません。どうするか、ご家族で考えておいてください」と言われた。
家族4人で話し合った結果、「延命治療は望まず、自然な流れに任せる」という方針に決めた。
それから1か月、これと言って大きな変化はなかった。
しかし8月に入ると少しずつ何かが変わり始めた。
まるで死ぬ準備をしているかのように・・・。
これまではソファーの上に寝ていることが多かったが、食卓の下に寝るようになってきた。
体が冷えないように、食卓の下に段ボールを置いた。
安心できるのか、1日の大半はそこで過ごした。
そして僕たち家族との接触も減ってきた。
ソマの「そっとしておいて」と言う声が聞こえるようだった。
昔から「猫は死に目を見せない」と言われる。
なるべく構わないようにした。
8月もお盆を過ぎると、歩いているといろいろな所にぶつかるようになった。
どうやら視力がかなり衰えてきたようだ。
顔つきもいつもと違う。
よく見ると、昼間の明るい時でも瞳孔が開きっぱなしになり、細く閉じなくなっていた。
「あぁ、もうあまり長くないのかな」。
家族4人は、徐々に覚悟を固めていった。
それでも歩いては転んで、起き上がっては歩き、また転んで、餌を食べに来る。
この食べっぷりを見ると、「もう少し頑張ってくれそう」と希望をもつこともあった。
ただ、食後はさすがに段ボールに戻る気力はなく、餌の皿の横でひっくり返り寝そべっていた。
それから数日後、ソマは全く立てなくなった。
それでも餌を顔に近づけると完食。
そして自分は歩いているつもりなのか、「エア歩行」のように、ずっと寝たまま足を動かしていた。
生きること、死にゆくことを教えてくれた猫
そして8月25日の朝。
この日も、餌を完食した。
少しだけ呼吸が荒いが、まだ数日は頑張ってくれそうに見えた。
妻はその日の夜、大事な用事があり、次女が家にいてくれる、ということで外出した。
出先から頻繁にLINEを入れる。
次女からは「ソマ頑張っているよ」「大丈夫だよ」と返信が来た。
妻が帰ってきた。
すると帰りを待っていたかのように、事態が急に動き始めた。
突然呼吸が荒くなったり、浅くなったり、を繰り返す。
そしてビクビクとけいれんが始まる。
もうダメかもしれない。
「ソマ!、ソマ!」。
妻が抱きしめる。
目は開いてはいるが、もう何かを見ようという感じではない。
僕、長女、次女と、家族ひとりずつソマを抱きしめた。
「ソマ、今までありがとう」「ソマ、大好きだよ」「ソマ、死んじゃいやだー」。
赤茶色の毛をいとおしくなで、頬ずりする。
家族でソマを囲み、その一瞬を大切に過ごした。
30分ぐらいすると、身体が突っ張り始め、尿がツーと漏れた。
いよいよか。
浅い呼吸を数回した後、深いため息の様な呼吸をして、息が止まった。
「今、旅立ったね」。
4人とも、涙を流していた。
8月26日午前零時25分ごろだった。
大切なソマを失うことは、言いようもないほど悲しい。
でも最後に家族全員で見送ることができた。
みな死を穏やかに受け止めることができた。
そしてソマは私たちに、老いることや死にゆく様を学ばせてくれた。
見送った日、青空に瞳のような光
亡くなってから6日間、火葬場が空かず、ソマは自宅でドライアイスに囲まれて過ごした。
8月31日、ようやく「虹の橋」を渡ることができた。
無事に天国に届けてもらえるようにと、黒いネコさんの宅急便の箱に入れた。
「僕たちがそちらに行ったら、これを持って迎えに来てね」と、深紅のバラを両手で持たせて送った。
送り出す際に、ソマのまわりを花で彩ってあげた
この日は快晴。
骨壺に納め火葬場を出ると、あまりにもきれいな空。
ソマが昇っていった記念に、空の写真を撮った。
同行してくれた妹が撮った写真に、不思議なものが映り込んでいた。
拡大してみると太陽を射るように虹色の光が通り、その上にはソマリの特徴である「アーモンド型の瞳」の形をした水色の光が映っている。
「パパ、ママ、心配しないで! 僕は無事に虹の橋を渡ったよ!」。
その光は、ソマからのメッセージだと信じている。
火葬の直後、太陽を射抜いた虹色の光と、アーモンド型の水色の光
【写真特集】いのちについて教えてくれたソマ
杉本彩、動物虐待への厳罰化求める署名を首相官邸に届ける
杉本彩、動物虐待への厳罰化求める署名を首相官邸に届ける
2018年2月18日(日) アメーバニュース
女優の杉本彩が理事長を務める団体「公益財団法人 動物環境・福祉協会Eva」が行っていた「動愛法の厳罰化とアニマルポリス設置」の署名の件数を杉本が17日にアメブロで報告した。
署名期間は2017年12月19日から2018年2月15日で、その数はネット署名が5万8369筆で、用紙による署名が2万2723筆の合計8万1092筆となった。
16日に首相官邸で杉本らは西村康稔官房副長官に面談し、署名を渡してきた。
同団体は、動物への虐待の罪が軽いことを問題視しており、動物愛護管理法の厳罰化を求めている。
具体的には以下の通り(同団体の署名で提案された内容)。
1.法の厳罰化
(1)動物を殺傷した場合:2年以下の懲役又は200万円以下の罰金→ 5年以下の懲役又は500万円以下の罰金にひき上げ
(2)動物を遺棄・虐待した場合:100万円以下の罰金→ 3年以下の懲役又は300万円以下の罰金にひき上げ
2.警察と連携した動物虐待事案を専門に取り扱う機関アニマルポリスの設置
今年は5年に1回の法改正の年のため、こうして人々の声を政府に届ける必要があった。
杉本は、西村官房副長官との面談をこう振り返った。
「西村官房副長官は、動物虐待に関する資料に目を通され、終始真剣に耳を傾けてくださり動物虐待は大変許しがたいことで、適正に処罰されるべきとのお言葉をいただきました。今後は、ぜひ官邸からも法改正へのお力添えをいただきたくお願いしてまいりました」
このように手ごたえを感じるとともに、面談の実現に動いてくれた自民党の岩屋毅議員、大西宏幸議員、田中英之議員に感謝するとともに、署名活動をした人々や、署名をしてくれた人々への感謝も述べた。
今後については「この署名のご協力を最大限に生かせるよう、タイミングを見極めEvaは迅速に動いてまいります。今後も議員のところには積極的に出向きご理解を求め、法改正にご尽力頂けるよう働きかけてまいります!!」とさらに動物愛護に向けた活動を行っていくことを宣言した。
同団体は、動物の里親会情報をHPで発信したり、講演やセミナー、動物関連のイベントを行い動物愛護について積極的な活動を行っている。
公式HPでは賛助会員や寄附を募っている。
「長いと10分」猫が頭上に? 俳優・嶋田久作と愛猫の日常
「長いと10分」猫が頭上に? 俳優・嶋田久作と愛猫の日常
2018年2月17日(土) AERA dot
嶋田久作(しまだ・きゅうさく)/1955年生まれ。楽器工場勤務、庭師などを経て、劇団「東京グランギニョル」で活動。「帝都物語」(1988年)で映画デビュー(撮影/加藤夏子)
妻が連れてきたみあと暮らし始めて、ネコを知った。
いま、俳優の嶋田久作さんのブログには、頻繁に愛猫のニーカが登場する。
嶋田さんに猫との生活を聞いた。
* * *
妻の連れ子だった先代ネコのみあは、子どものないぼくら夫婦にとって、子ども同然。
一緒に暮らした18年は、忘れられない「3にん」での生活でした。
07年、21歳で看取ってから、「もうネコは飼わない」と一度は決めたんです。
みあは最後の2年は病院通いで、半年は寝たきり、夫婦で介護して、交代で寝ずの番もしました。
自分たちの年齢で今後20年生きるネコを飼うのは、体力的に無理だろうと話し合ったんですね。
ところが妻がペットロスになって、気持ちの慰めになればと動物園やペットショップに行っているうち、ニーカと出会った。
ロシアンブルーの子ネコでした。
「どうしても」と頼まれて、それなら頑張ろうと。
みあを2月に亡くして、ニーカに会ったのは4月末。
短いと思われるかもしれませんが、ぼくらの中では逡巡した3カ月でした。
ちゃんと決断をしないと、と悩んだんですね。
でも、「エイヤッ」とニーカを迎えたら、やっぱりうれしくて、毎日ウキウキしてね。
ニーカが来てすぐ、映画の撮影でぼくは1カ月ほど家を空けたんです。
ひょっとしたら、人間の赤ちゃんでいうと可愛い盛りの大切なひとときを逃したのかな、とも思いましたけど、ニーカはちゃんとぼくを偉いと思ってくれているみたいですよ(笑)。
ぼくの濡れた髪が大好きで、風呂上がりは必ず待ち伏せしていて、頭の上に飛び乗ってくるんです。
「乗りたい」と意思表示をするので、肩をポンポンとたたいて招いてやる。
背中から飛び乗るときもありますが、小柄で軽いですから。
頭の上から得意げに妻を見下ろしたり、ぼくの髪に自分をこすりつけたり、毛づくろいしたり。
ぼくも下りろとは言わないですから、長いと10分くらい、気の済むまでいます。
短いと2、3分、長いときは10分ほど頭上に滞在するというニーカ。嶋田さんは決して怒りも下ろしもしない(写真:本人提供)
彼女の楽しみのひとつだから、邪魔しません。
妻と動物の映像を見ていて、「かわいいね」と言うと、ニーカはどこへいても駆けてきて、「自分はここよ」と訴えるんです。
やきもち焼きですよね。
「ネコの知能は人間には遠く及ばない」という学者もいますけど、一緒に暮らしていると、生活一般の認知能力は人間とそう変わらないんじゃないかと思いますよ。
ネコでも犬でもウサギでも、人間が思っているより、賢いんじゃないかな。
ネコと暮らすのは、先代のみあが初めてでした。
子どもの頃、巣から落ちたスズメを世話して死なれたのが悲しくて、動物には苦手意識があった。
みあにも、最初はどう触っていいかわからなかった。
けれど、家に来て間もなく、にらめっこしたら、「ああ、好きかもしれない」と。
当時、ぼくは30を過ぎていましたが、みあと出会って、自分より優先すべきものができたのはよかったと思っています。
少し遅いですけど、「自分離れ」ができた。
ぼく、どちらかというと人間より動物のほうが好きなんです。
動物には、自分をよく見せようとか、変な自意識がないでしょう。
いま、ニーカがいて日常的に幸せです。
幸せを感じていることを忘れていて、ニーカの姿を見てそれを思い出すんです。
ニーカも今年で10歳。
迎えるとき、「純血種は雑種ほど長寿じゃないかもしれない」と自分たちに言い訳をしましたが、今はネコも長寿でしょう。
「ネコと妻ぐらいは守っていかないと」というのがぼくの生存理由でもあります。
少なくとも、あと10年は元気に頑張りますよ。
(構成/編集部・熊澤志保)
※AERA 2018年2月19日号
NyAERA (ニャエラ) またたび
朝日新聞出版
定価:780円(税込)
福井県内保護収容犬
福井県嶺北の健康福祉センターで1匹の犬が保護・収容されています。
飼い主の方至急センターへ、そして心当たりの方々のご協力お願いします!
【丹南健康福祉センター】
収容日:2月17日
保護場所:鯖江市東鯖江3丁目付近
種類:ラブラドール風
性別・体格:オス・大型
年齢:不明
毛:薄茶・短毛
赤い十字の模様入り青い布製首輪着用
公示期間:2月22日
不衛生な環境でネコ23匹飼育 62歳女逮捕
不衛生な環境でネコ23匹飼育 62歳女逮捕
2018年2月19日(月) FNN
神奈川・川崎市のマンションの一室で、不衛生な環境でネコ23匹を飼育し、虐待した疑いで、62歳の女が逮捕された。
掃除業者の人は、「家の中がもう、ウンチだらけ。ハエと虫がいっぱい飛んできて、とにかく臭いが甚だしくて」と話した。
同じマンションの住人は、「(どんな臭い?)かいだことがない。吐き気というか、息もできない」と話した。
逮捕された堀口妙子容疑者(62)は、2017年12月、川崎市麻生区のマンションで、ネコの排せつ物がたまった不衛生な状態でネコ23匹を飼育し、虐待した疑いが持たれている。
動物愛護センター職員は、「やせていたり、下痢をしたりする子はいた。ふんや尿の臭いが、とても毛に染みついていた」と話した。
動物愛護センターが、近所からの苦情を受け、ネコを保護したが、堀口容疑者は2018年1月、ネコを取り戻すため、動物愛護センターにガラスを割って侵入し、逮捕されていた。
堀口容疑者は、「ネコは飼っていたが、虐待はしていない」と容疑を否認しているという。
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20180219-00000240-fnn-soci
「イヌ」と共に生きる
<Life around the World>
「イヌ」と共に生きる
2018年2月17日(度) 中日新聞
ヒトと動物の付き合いは古くて長い。
訓練して狩りに使ったり、命の糧にしたり。ペットとして家族の一員にもなっている。
犬猫ブームやパンダ・シャンシャン人気など、動物の話題には事欠かない日本。
今年は戌(いぬ)年でもある。
世界では、動物とどんな付き合いをしているのだろう。
◆英国 女王のお気に入り
ソーシャルメディアで人気のコーギー「マーセル」と、飼い主のオーレリー・フォーさん=ロンドンで
世界最古の愛犬団体といわれるケネルクラブは英国が発祥の地。
犬はペットショップでは売られず、ブリーダーやシェルターを通じてしつけられた犬を手に入れる。
そのためか、電車でもカフェでも「犬連れ」が日常風景となっている。
数ある犬の中でも「女王の犬」として有名なのが、英西部ウェールズ原産のコーギー。
英メディアによると、エリザベス女王は幼少時に父から一匹をプレゼントされたのをきっかけに、一時は13匹を同時に飼育。
女王の周りに群がるコーギーを、故ダイアナ妃は「動くじゅうたん」と表現したほどだった。
今でも女王は2匹を飼うが、面会は難しい。
そこで「英国コーギークラブ」(www.ukcorgiclub.com)設立者の一人、写真家のオーレリー・フォーさん(37)の愛犬「マーセル」と会うことに。
ソーシャルメディアで大人気のコーギーだ。
エリザベス女王と2匹のコーギー(1965年1月撮影)=AP
マーセルは体毛がふさふさの四歳半の雄。
ロンドン市内のカフェ内でも、オーレリーさんの足元で一時間余りもおとなしくうずくまる。
「人間の五歳児ぐらいの知能があります」とオーレリーさんは魅力を語る。
もとは牧羊犬。
足は短いが動きは素早く、本来はよくほえる。
飼うのは難しそうだが「写真写りがいい」と、インターネット上ではもてはやされる。
オーレリーさんによると、2012年のダイヤモンド・ジュビリー(女王即位60周年)やロンドン五輪を通し、「女王の犬」が世界で認知されるようになった。
ところが、英国内でコーギーと血統書付きで登録されているのは三百~四百匹程度。
「今や本家の英国より英王室をありがたがる米国の方がコーギーは多く、人気も高い」とオーレリーさんは残念がる。
(ロンドン・阿部伸哉)
◆ドイツ オオカミ愛、絶滅から復活
ウルフセンターで飼育されているオオカミ
チュ、チュ、チュ・・・。
人の呼ぶ合図に呼応し、4匹のオオカミが灰色の毛並みを揺らして姿を現した。
外見はイヌに似ているが、やや大きく、目が鋭い。
なにより野生動物らしい高貴さが漂っている。
ドイツ北部デルフェルデンにあるテーマパーク「ウルフセンター」。
代表のフランク・ファスさん(43)は100年以上前にドイツで絶滅し、2000年から再び生息しているオオカミの生態を見学者に解説する。
「イヌの先祖だが異なる動物」「哺乳瓶で人に育てられても、成長すると野生に返りたがる」。
北米ロッキー山脈への旅で出合った野生オオカミに魅せられ、センター建設にまい進。
10年にオープンした。
ファスさんによると、ドイツでのオオカミ復活の要因は野生動物保護規制。
旧東西ドイツの1990年の統一後、旧西ドイツの保護規制が受け継がれ、オオカミが東方のポーランドから移入しやすくなった。
2015~16年に確認された群れは60で成体数は推定150ほど。繁殖が進むにつれ、多くの見学者がセンターに来るようになった。
野生のオオカミの生態を解説するフランク・ファスさん=ドイツ・デルフェルデンで
一方、野生のオオカミが家畜を襲うケースが続出。
15~16年は700匹が犠牲になり、家畜農家と動物保護団体の対立が激化。
メルケル首相らの連立政権交渉の議題にもなった。
ファスさんの見るところ、ちまたの議論は「オオカミ規制派」が優勢だ。
しかし「人とオオカミは共生できる」と固く信じる。
ロッキーの麓で遭遇したオオカミは常にファスさんと一定の距離を保った。
「満月の夜に凶暴化する伝説もあるが、人を襲うことはめったにない」。
オオカミにまつわる誤解を解こうと、ファスさんの解説には一層の熱がこもる。
(ドイツ北部デルフェルデン・垣見洋樹、写真も)
◆米国 刑務所で訓練、育む絆
目覚まし時計の音に反応し、ベッドに駆け上がったグリー。受刑者の訓練で成長した=米マサチューセッツ州ボストン近郊で
目覚まし時計のベルが鳴る。
サッと立ち上がってベッドに飛び乗り、寝ている人の胸元を前足で軽くたたくのは、二歳の雑種犬グリー。
耳の不自由な人に音を知らせる聴導犬として訓練されたが、人が集まる場所でほえる癖が直らず、こうやって聴導犬の役割を実演するのが今の仕事だ。
米東部マサチューセッツ州ボストン近郊で聴導犬などの補助犬を育てているNPO「NEADS(ニーズ)」。
訓練犬のうち実際に補助犬になれるのは6割程度。
2017年は40匹が体に障害のある人や心的外傷後ストレス障害に悩む退役兵のもとに巣立っていった。
通常2年弱の訓練期間中、犬は1年以上を地元の刑務所で過ごす。
グリーもそう。
空き地で生まれたところを保護され、NEADSへ。
男性受刑者と14カ月間、寝食をともにしながら「伏せ」「待て」という基本姿勢から、物を取ってくる、電気器具のスイッチを入れるなどの技まで、50~60の動作を教わった。
「フェッチ(取ってきて)」との指示で携帯電話を拾うローレン=米マサチューセッツ州ボストン近郊で
「こんな大柄な人。グリーには、赤ちゃんをあやすように話し掛けていたわ」。
男性に手ほどきした訓練責任者のキャシー・フォーマンさん(73)は両手を大きく広げ、目を細める。
「訓練で生まれる絆。そんなつながりを知らずに生きてきた受刑者も多いのでは」
刑務所での訓練は1996年から。
受刑者の目標づくりや技能習得を目指す刑務所と、移動することなく効率的、効果的に訓練したいNEADSの思惑が合致した。
飼い主が決まると犬とともに受刑者を訪ねる。
人助けに役立っていると実感してもらうためだ。
刑務所で補助犬を育てた受刑者をいつか職員として迎え入れたい。
NEADSの最高経営責任者ゲリー・デロッシュさん(68)が思い描く目標だ。
(ニューヨーク・赤川肇、写真も)
ある方のお言葉
「DOGって、逆に読むとGOD・・・神様になるのよ。」
「神様は、私達人間が、奢って、大切なものを忘れない様に、純真で汚れのない心を持った犬を、いつも側に置いて下さっているのよ」
WAN達は、私達の子供であり、先生であり、時には、神だったりします。
小さな身体で、一生懸命ドクドク言っている、心臓の音を聞いていると、愛おしさで胸がいっぱいになります。
大切な命です。
この尊い命への感謝の気持ちは決して忘れてはならないことでしょう。
こんなにも信頼してくれている命を預からせて頂いている以上は、無知は罪だとも思います。
「犬のことをもっともっと知りたい」「もっともっと幸せになって欲しい」「もっともっと広めたい」・・・・。
自分に出来ることを自分なりに、犬と携わって行くこと・・・それが、犬の幸せに結びつくことと、思っております。
ネコが多い「青島」 全匹に不妊・去勢手術
ネコが多い「青島」全匹に不妊・去勢手術
2018年2月21日(水) 愛媛新聞
青島を訪れた人々の餌に群がるネコ=2017年6月
ネコが多い島として有名な愛媛県大洲市の青島の住民は20日までに、公益財団法人「どうぶつ基金」(兵庫県)や市の支援を受け、島の全てのネコの不妊・去勢を目指す方針を固めた。
青島にはネコが約130匹すんでいるが、仮に全てのネコへの不妊・去勢手術が成功すれば、外部から新たに連れてこない限りは増えることはなく、将来的に減っていく。
島のネコは島民でつくる「青島猫を見守る会」が世話しているが、青島の人口は13人(1月末現在)と少なく平均年齢も75歳以上と高いため、会は昨年7月、将来的な世話が難しいことを理由に、全てのネコの不妊・去勢に向けた支援を市に求めていた。
会や市によると、手術は「どうぶつ基金」を介する獣医師らが渡航して行い、時期は未定という。
市は獣医師の渡航・宿泊費用など約40万円を負担する方針で、経費を2018年度当初予算案に盛り込んだ。
青島のネコは住民が発信した観光資源ではなく、テレビやインターネットの情報拡散で13年から人気が高まった。
現在は世界中の人々が島へ見物に訪れる。
You Tube 青島の猫
https://www.youtube.com/watch?v=ooDqKCBX384
日本にファシリティドッグを広めたい!
病気と闘う子どもに笑顔を・・・日本にファシリティドッグを広めたい!
PEDGE
認定NPO法人シャイン・オン・キッズの概要
白血病による闘病生活の末に1歳10カ月で亡くなったタイラー・フェリスの両親が、2006年にタイラー基金(2012年に名称変更)を設立。
同法人は小児がんや重い病気と闘う子どもとその家族を支えることを目的に独自のプログラムを実施している。
心のケアを目的として病院や法廷、学校といった施設に派遣するために特別な訓練を受けた犬(ファシリティドッグ)と臨床経験を持つ医療従事者(ハンドラー)を子ども病院に派遣するファシリティドッグ・プログラムは、その中の1つ。
この活動はスポンサー企業や団体、個人からの寄付金に支えられている。
【森田 優子氏】プログラムリーダー
看護師として子ども病院で勤務していた時、一生懸命に働くほど時間に追われて終わってしまう状況に疑問を抱いていた。
ちょうどその頃、タイラーを亡くした両親が日本は世界最高水準の医療技術があるにも関わらず、患者さんへの心理的なサポートが不十分ではないかとの疑問からファシリティドッグ導入を計画しており、実行委員の1人だった大学時代の指導教員から「ファシリティドッグのハンドラーにならないか」と打診を受け、二つ返事で引き受けた。
ハワイでの2週間の研修を経て、ファシリティドッグのベイリーと日本で活動を開始することに。
ファシリティドッグの導入に苦労するも、静岡県立こども病院で2010年より活動開始。
患者さんの要望や病院関係者の理解もあって活動範囲が拡大した結果、現在では一般病棟やICUへの立ち入りが許可されているだけでなく、患者さんの治療方針を決める会議にも参加している。
「TEDxShimizu」に登壇するなど(2015年)、勤務の傍らファシリティドッグの普及にも尽力している。
Q.ファシリティドッグのベイリーが果たす役割について教えてください
長期入院中の子どもたちを元気づけ、前向きに治療ができるようなお手伝いをしています。
子どもたちとの触れ合いをはじめ、注射や歩行訓練への付き添いや手術準備室への同伴をしています。
日本ではファシリティドッグよりもセラピードッグという言葉を聞きなれている方が多いかもしれませんが、一般的なセラピードッグとファシリティドッグの大きな違いは、動物介在療法(治療への関わりを主体とする)かどうか、だと思います。
例えば、勤務体系1つをとっても、前者は週1~数カ月に1回の頻度で施設を訪れるのに対し、後者は特定の施設に常勤しています。
だからこそ、子どもたちとの間に信頼関係を築くことができ、治療に対する意欲を引き出すことが可能なのです。
中には注射が苦手でも、「ベイリーが側にいてくれるから頑張れる」という子もいます。
ベイリーの存在は病気と闘う子どもたちの心の支えとなっているのはもちろんですが、診療や治療をスムーズに進める効果もあります。
Q.ファシリティドッグ・プログラムの対象年齢はあるのですか?また、病気の種類や段階によってファシリティドッグと触れ合えないケースはあるのですか?
活動前のブラッシング
特に対象年齢は設けていませんし、病気の種類や段階によってファシリティドッグと触れ合えないことはありません。
もちろん、中には犬が苦手だという子もいるので、その場合は無理強いするようなことはありません。
ただ、「今まで犬は苦手だったけれどベイリーなら大丈夫」という子もいます。
ファシリティドッグを導入した当初は共有スペースのみの立ち入りでしたが、現在ではICUまで入ることができます。
犬の育成から院内でのリクス管理まで各種対策を徹底しているため、導入から7年間で感染症の発症や咬傷事故、来院者からのクレームといったトラブルが起きたことはありません。
Q.犬と接した経験のない子どもが初めてファシリティドッグと接する際に森田様が配慮されていることを教えてください。
子どもたちがベイリーと接する時には、私が必ず側にいるようにしています。
そして「自分の手の甲のにおいを嗅いでもらってから犬を撫でてね」ということや「後ろから犬に抱きつくのは良くないよ」ということも伝えています。
もちろんベイリーは後ろからいきなり抱きつかれても、嫌がる素振りを見せることはありません。
これは、人間が大好きだという性格と特殊な訓練によるものです。
ただ、ベイリーとの触れ合いを通じて犬への優しい接し方を学ぶことは、退院後に外で会った犬とも上手に触れ合うことができるようになると思いますし、犬に対して思いやりの気持ちを持って接することができるようになると良いなと思っています。
Q.ファシリティドッグとして活躍するには、特別な適性や訓練が必要なのですか?
病院という特殊な環境で働くため、生まれ持った適性と専門的なトレーニングの両方が必要です。
ファシリティドッグとして活躍する犬は、大らかで人間と仕事をすることが好きだと言われているラブラドールレトリーバーやゴールデンレトリーバーが多いです。
まだ日本では存在していませんが、海外にはファシリティドッグの育成を専門とするブリーダーがいます。
大らかで人間が好きなことや物事に動じない性格であることがファシリティドッグの条件なので、子犬の時から病棟に入ったり、人と触れ合ったり、時にはゲームセンターに行ったり、様々な環境に適応する訓練を受けます。
トレーニングを受けた後、ファシリティドッグとなった犬たちは、それぞれの適性にあわせて病院や法廷、学校といったそれぞれの施設に派遣されます。
日本にはこのような育成環境がないので、私はファシリティドッグとして訓練を受けたベイリーと一緒にハワイで訓練した後、帰国して活動をすることになりました。
子どもと触れ合うベイリー
Q.ファシリティドッグを導入した当初のことを教えてください。
日本には導入事例がなかったため医療現場の理解を得るのが大変で、導入先の病院を見つけることに苦労しました。
具体的には、犬を病院に入れるという衛生面での問題や活動費用の一部を病院が負担する必要があるという金銭面での問題がありました。
しかし、日本の医療現場を変えたいという思いからいくつもの病院に打診し、導入が決まったのが静岡県立こども病院でした。
はじめのうちは現場からの要請が少なく、30分以内で勤務終了ということも珍しくありませんでした。
しかし、ベイリーと触れ合ったお子さんやご家族の要望があり、次第に活動範囲が広がり、現在では患者さんの治療方針を考える会議にも参加しています。
医療現場からも、「ベイリーがいることで病院の雰囲気が明るくなった」「医療スタッフのモチベーションが大幅に上がった」といったファシリティドッグの効果が徐々に認められ始めています。
Q.現在日本で活躍するファシリティドッグは2頭と絶対数としては少ない状況です。日本でファシリティドッグの導入が遅れている理由を教えてください。
まず、ファシリティドッグの育成や稼働に多大な費用がかかることが一番の理由だと思います。
ファシリティドッグは要請を受けてからその病院に合った犬を育成するので時間と労力がかかります。
日本のブリーダー施設だと1頭1頭が犬舎の中で育てられるイメージですが、ベイリーの育った施設はハワイの大自然の森の中にあり、海も近くにある環境でした。
約1年半かけてのびのびした環境で育てられた犬は、病院でも穏やかな心を保ちながら仕事に臨むことができます。
日本にはファシリティドッグの育成施設がなく、こういった環境を再現しようとするとお金が必要なだけではなく、優良な繁殖犬の育成、専門的なトレーニング技術を持った人材、育成を支えるスキルの高いボランティアも必須であるため、現在は海外からファシリティドッグを譲り受けています。
また、ファシリティドッグ1頭が稼働するには初年度経費1,200万円、維持経費900万円(ハンドラー人件費、獣医診療費や飼料など犬の管理費、研修費用を含む)がかかりますが、活動資金は当団体に寄せられた寄付金と病院側の負担から捻出している状況です。
一方、ファシリティドッグの活躍が盛んなヨーロッパやアメリカでは寄付文化が進んでおり、寄付だけで活動資金が賄われています。
次に、医療現場の理解を得ることが難しいという理由もあげられます。
こども病院で犬を用いた動物介在療法に関する研究は少なくないですが、エビデンスのレベルが国際的にもまだ低いことが、普及のハードルになっています。
ただ、現場の医療スタッフにはファシリティドッグの効果を十分実感いただき始めていますし、ベイリーがいるという理由でこの病院を選ぶご家族も増えているようです。
今後もファシリティドッグに関する情報発信を積極的にしていき、こういった活動に興味を持って応援いただく方を増やしたいと思います。
Q.ファシリティドッグ・プログラムを通じて、どのような医療現場にしていきたいとお考えですか。
病棟へ向かう廊下
患者さんやその家族を精神面でもサポートする体制を充実させたいと思っています。
日本の医療技術は世界トップクラスと言われていますが、患者さんの精神面でのケアはまだまだ発展の余地があると思います。
私は、このプログラムを通じて、より多くの子どもが治療に前向きに取り組めるようにしていきたいです。
実は、私がハンドラーを引き受けたきっかけは、看護師時代に「ここ(病院)はなんだか牢獄みたい」と患者さんの家族から言われたことでした。
自分では患者さんに寄り添った看護をしていたつもりでしたが、家族の立場からはそのように見えるんだとショックを受けたことが、今でも原動力になっています。
Q.24時間一緒に過ごすベイリーと接する際、森田様が心掛けていることを教えてください。
ベイリーは、ファシリティドッグである前に、1頭の犬です。
私はベイリーが幸せな経験をできることをとても重視していて、休日はドッグランや海辺のように、思いっきり走り回れる場所に行って、ベイリーが心身共に気分転換できるようにしています。
休日を満喫
Q.ベイリーにとって、病院はどのような場所なのですか?
退勤後にお散歩をするのが日課なのですが、仕事モードがオフのときは、自分の行きたくない方向には絶対に行かない、私がいくらリードを引っ張っても地面に伏せて頑として動かない、なんて面もあるんです(笑)。
しかし、病院に行くことを嫌がった日は一度もありません。
それは、ベイリーが子どもたちを始め、患者さんの家族や医療スタッフ皆のことを大好きだからだと思うんです。
病院に行くと、皆がベイリーに向って話しかけたり、撫でたりとベイリーは大人気で、皆の思いはおそらくベイリーに伝わっています。
病院は、ベイリーの大好きな場所であることに違いありません。
このような活動が日本全国に広まるよう、これからも情報発信を続けて行きたいです。
ファシリティドッグ・プログラムについて - 神奈川県立こども医療センター編 -
https://www.youtube.com/watch?v=blK2cfZjGOQ
南米の「ハチ公」死ぬ
南米の「ハチ公」死ぬ 飼い主の墓に11年間 寄り添い続けた犬
2018年2月25日(日) 東京新聞
2015年、アルゼンチン北部ビジャ・カルロス・パスの墓地で、飼い主の墓のそばに座るカピタン=ボス・デル・インテリオル紙提供(共同)
【リオデジャネイロ=共同】
南米アルゼンチン北部ビジャ・カルロス・パスで飼い主の亡き後、11年間にわたり墓に寄り添い続けた犬が老衰で死んだ。
日本のハチ公のような忠犬ぶりに、地元では銅像を建てて人々の記憶にとどめようという動きが出ている。
地元メディアによると、カピタンという名のジャーマンシェパード系の雑種の雄。
2006年3月、飼い主のミゲル・グスマンさんが亡くなった後、姿を消し、翌07年1月にグスマンさんが葬られた墓地にすみ着いているのが発見された。
どうやって墓地にたどり着いたかは分かっていない。
夕方6時になると毎日、飼い主の墓のそばに座って寄り添う姿は市民の驚きと共感を呼び、マスコミに取り上げられて有名になった。
墓地の関係者や動物保護団体が世話をしていたが、近年は腎臓の病気などを抱えて体が弱り、今月18日に推定16歳で死んだ。
You Tube
【感動】飼い主のお墓から離れない愛犬たち 【泣ける】
老猫を家族で見送った日 青空に浮かんだ水色の光
老猫を家族で見送った日 青空に浮かんだ水色の光
2018年2月17日(土) sippo(朝日新聞)
老衰のため、だんだんと起き上がるのが難しくなったソマ
転落事故で三本脚になった猫ソマ。
以来、大きな病気もなく、よく食べよく遊び、元気に過ごしてきた。
だが16歳になると、徐々に足腰が弱くなり、横になっている時間が増えた。
「もう先は長くないかも」。
僕たち家族は、少しずつ覚悟を決めていった。
ソマは2016年7月ごろから、トイレの段差が越えられなくなり、段ボールや新聞のあるところでそそうをするようになった。
立つこともままならず、いろいろなところで寝そべるようになった。
かかりつけの獣医師に相談すると、「ソマリの平均寿命は13歳ぐらいだから、老衰でしょう。今は延命治療もできますが、それが良いとは一概に言えません。どうするか、ご家族で考えておいてください」と言われた。
家族4人で話し合った結果、「延命治療は望まず、自然な流れに任せる」という方針に決めた。
それから1か月、これと言って大きな変化はなかった。
しかし8月に入ると少しずつ何かが変わり始めた。
まるで死ぬ準備をしているかのように・・・。
これまではソファーの上に寝ていることが多かったが、食卓の下に寝るようになってきた。
体が冷えないように、食卓の下に段ボールを置いた。
安心できるのか、1日の大半はそこで過ごした。
そして僕たち家族との接触も減ってきた。
ソマの「そっとしておいて」と言う声が聞こえるようだった。
昔から「猫は死に目を見せない」と言われる。
なるべく構わないようにした。
8月もお盆を過ぎると、歩いているといろいろな所にぶつかるようになった。
どうやら視力がかなり衰えてきたようだ。
顔つきもいつもと違う。
よく見ると、昼間の明るい時でも瞳孔が開きっぱなしになり、細く閉じなくなっていた。
「あぁ、もうあまり長くないのかな」。
家族4人は、徐々に覚悟を固めていった。
それでも歩いては転んで、起き上がっては歩き、また転んで、餌を食べに来る。
この食べっぷりを見ると、「もう少し頑張ってくれそう」と希望をもつこともあった。
ただ、食後はさすがに段ボールに戻る気力はなく、餌の皿の横でひっくり返り寝そべっていた。
それから数日後、ソマは全く立てなくなった。
それでも餌を顔に近づけると完食。
そして自分は歩いているつもりなのか、「エア歩行」のように、ずっと寝たまま足を動かしていた。
生きること、死にゆくことを教えてくれた猫
そして8月25日の朝。
この日も、餌を完食した。
少しだけ呼吸が荒いが、まだ数日は頑張ってくれそうに見えた。
妻はその日の夜、大事な用事があり、次女が家にいてくれる、ということで外出した。
出先から頻繁にLINEを入れる。
次女からは「ソマ頑張っているよ」「大丈夫だよ」と返信が来た。
妻が帰ってきた。
すると帰りを待っていたかのように、事態が急に動き始めた。
突然呼吸が荒くなったり、浅くなったり、を繰り返す。
そしてビクビクとけいれんが始まる。
もうダメかもしれない。
「ソマ!、ソマ!」。
妻が抱きしめる。
目は開いてはいるが、もう何かを見ようという感じではない。
僕、長女、次女と、家族ひとりずつソマを抱きしめた。
「ソマ、今までありがとう」「ソマ、大好きだよ」「ソマ、死んじゃいやだー」。
赤茶色の毛をいとおしくなで、頬ずりする。
家族でソマを囲み、その一瞬を大切に過ごした。
30分ぐらいすると、身体が突っ張り始め、尿がツーと漏れた。
いよいよか。
浅い呼吸を数回した後、深いため息の様な呼吸をして、息が止まった。
「今、旅立ったね」。
4人とも、涙を流していた。
8月26日午前零時25分ごろだった。
大切なソマを失うことは、言いようもないほど悲しい。
でも最後に家族全員で見送ることができた。
みな死を穏やかに受け止めることができた。
そしてソマは私たちに、老いることや死にゆく様を学ばせてくれた。
見送った日、青空に瞳のような光
亡くなってから6日間、火葬場が空かず、ソマは自宅でドライアイスに囲まれて過ごした。
8月31日、ようやく「虹の橋」を渡ることができた。
無事に天国に届けてもらえるようにと、黒いネコさんの宅急便の箱に入れた。
「僕たちがそちらに行ったら、これを持って迎えに来てね」と、深紅のバラを両手で持たせて送った。
送り出す際に、ソマのまわりを花で彩ってあげた
この日は快晴。
骨壺に納め火葬場を出ると、あまりにもきれいな空。
ソマが昇っていった記念に、空の写真を撮った。
同行してくれた妹が撮った写真に、不思議なものが映り込んでいた。
拡大してみると太陽を射るように虹色の光が通り、その上にはソマリの特徴である「アーモンド型の瞳」の形をした水色の光が映っている。
「パパ、ママ、心配しないで! 僕は無事に虹の橋を渡ったよ!」。
その光は、ソマからのメッセージだと信じている。
火葬の直後、太陽を射抜いた虹色の光と、アーモンド型の水色の光
【写真特集】いのちについて教えてくれたソマ
杉本彩、動物虐待への厳罰化求める署名を首相官邸に届ける
杉本彩、動物虐待への厳罰化求める署名を首相官邸に届ける
2018年2月18日(日) アメーバニュース
女優の杉本彩が理事長を務める団体「公益財団法人 動物環境・福祉協会Eva」が行っていた「動愛法の厳罰化とアニマルポリス設置」の署名の件数を杉本が17日にアメブロで報告した。
署名期間は2017年12月19日から2018年2月15日で、その数はネット署名が5万8369筆で、用紙による署名が2万2723筆の合計8万1092筆となった。
16日に首相官邸で杉本らは西村康稔官房副長官に面談し、署名を渡してきた。
同団体は、動物への虐待の罪が軽いことを問題視しており、動物愛護管理法の厳罰化を求めている。
具体的には以下の通り(同団体の署名で提案された内容)。
1.法の厳罰化
(1)動物を殺傷した場合:2年以下の懲役又は200万円以下の罰金→ 5年以下の懲役又は500万円以下の罰金にひき上げ
(2)動物を遺棄・虐待した場合:100万円以下の罰金→ 3年以下の懲役又は300万円以下の罰金にひき上げ
2.警察と連携した動物虐待事案を専門に取り扱う機関アニマルポリスの設置
今年は5年に1回の法改正の年のため、こうして人々の声を政府に届ける必要があった。
杉本は、西村官房副長官との面談をこう振り返った。
「西村官房副長官は、動物虐待に関する資料に目を通され、終始真剣に耳を傾けてくださり動物虐待は大変許しがたいことで、適正に処罰されるべきとのお言葉をいただきました。今後は、ぜひ官邸からも法改正へのお力添えをいただきたくお願いしてまいりました」
このように手ごたえを感じるとともに、面談の実現に動いてくれた自民党の岩屋毅議員、大西宏幸議員、田中英之議員に感謝するとともに、署名活動をした人々や、署名をしてくれた人々への感謝も述べた。
今後については「この署名のご協力を最大限に生かせるよう、タイミングを見極めEvaは迅速に動いてまいります。今後も議員のところには積極的に出向きご理解を求め、法改正にご尽力頂けるよう働きかけてまいります!!」とさらに動物愛護に向けた活動を行っていくことを宣言した。
同団体は、動物の里親会情報をHPで発信したり、講演やセミナー、動物関連のイベントを行い動物愛護について積極的な活動を行っている。
公式HPでは賛助会員や寄附を募っている。
「長いと10分」猫が頭上に? 俳優・嶋田久作と愛猫の日常
「長いと10分」猫が頭上に? 俳優・嶋田久作と愛猫の日常
2018年2月17日(土) AERA dot
嶋田久作(しまだ・きゅうさく)/1955年生まれ。楽器工場勤務、庭師などを経て、劇団「東京グランギニョル」で活動。「帝都物語」(1988年)で映画デビュー(撮影/加藤夏子)
妻が連れてきたみあと暮らし始めて、ネコを知った。
いま、俳優の嶋田久作さんのブログには、頻繁に愛猫のニーカが登場する。
嶋田さんに猫との生活を聞いた。
* * *
妻の連れ子だった先代ネコのみあは、子どものないぼくら夫婦にとって、子ども同然。
一緒に暮らした18年は、忘れられない「3にん」での生活でした。
07年、21歳で看取ってから、「もうネコは飼わない」と一度は決めたんです。
みあは最後の2年は病院通いで、半年は寝たきり、夫婦で介護して、交代で寝ずの番もしました。
自分たちの年齢で今後20年生きるネコを飼うのは、体力的に無理だろうと話し合ったんですね。
ところが妻がペットロスになって、気持ちの慰めになればと動物園やペットショップに行っているうち、ニーカと出会った。
ロシアンブルーの子ネコでした。
「どうしても」と頼まれて、それなら頑張ろうと。
みあを2月に亡くして、ニーカに会ったのは4月末。
短いと思われるかもしれませんが、ぼくらの中では逡巡した3カ月でした。
ちゃんと決断をしないと、と悩んだんですね。
でも、「エイヤッ」とニーカを迎えたら、やっぱりうれしくて、毎日ウキウキしてね。
ニーカが来てすぐ、映画の撮影でぼくは1カ月ほど家を空けたんです。
ひょっとしたら、人間の赤ちゃんでいうと可愛い盛りの大切なひとときを逃したのかな、とも思いましたけど、ニーカはちゃんとぼくを偉いと思ってくれているみたいですよ(笑)。
ぼくの濡れた髪が大好きで、風呂上がりは必ず待ち伏せしていて、頭の上に飛び乗ってくるんです。
「乗りたい」と意思表示をするので、肩をポンポンとたたいて招いてやる。
背中から飛び乗るときもありますが、小柄で軽いですから。
頭の上から得意げに妻を見下ろしたり、ぼくの髪に自分をこすりつけたり、毛づくろいしたり。
ぼくも下りろとは言わないですから、長いと10分くらい、気の済むまでいます。
短いと2、3分、長いときは10分ほど頭上に滞在するというニーカ。嶋田さんは決して怒りも下ろしもしない(写真:本人提供)
彼女の楽しみのひとつだから、邪魔しません。
妻と動物の映像を見ていて、「かわいいね」と言うと、ニーカはどこへいても駆けてきて、「自分はここよ」と訴えるんです。
やきもち焼きですよね。
「ネコの知能は人間には遠く及ばない」という学者もいますけど、一緒に暮らしていると、生活一般の認知能力は人間とそう変わらないんじゃないかと思いますよ。
ネコでも犬でもウサギでも、人間が思っているより、賢いんじゃないかな。
ネコと暮らすのは、先代のみあが初めてでした。
子どもの頃、巣から落ちたスズメを世話して死なれたのが悲しくて、動物には苦手意識があった。
みあにも、最初はどう触っていいかわからなかった。
けれど、家に来て間もなく、にらめっこしたら、「ああ、好きかもしれない」と。
当時、ぼくは30を過ぎていましたが、みあと出会って、自分より優先すべきものができたのはよかったと思っています。
少し遅いですけど、「自分離れ」ができた。
ぼく、どちらかというと人間より動物のほうが好きなんです。
動物には、自分をよく見せようとか、変な自意識がないでしょう。
いま、ニーカがいて日常的に幸せです。
幸せを感じていることを忘れていて、ニーカの姿を見てそれを思い出すんです。
ニーカも今年で10歳。
迎えるとき、「純血種は雑種ほど長寿じゃないかもしれない」と自分たちに言い訳をしましたが、今はネコも長寿でしょう。
「ネコと妻ぐらいは守っていかないと」というのがぼくの生存理由でもあります。
少なくとも、あと10年は元気に頑張りますよ。
(構成/編集部・熊澤志保)
※AERA 2018年2月19日号
NyAERA (ニャエラ) またたび
朝日新聞出版
定価:780円(税込)
福井県内保護収容犬
福井県嶺北の健康福祉センターで1匹の犬が保護・収容されています。
飼い主の方至急センターへ、そして心当たりの方々のご協力お願いします!
【丹南健康福祉センター】
収容日:2月17日
保護場所:鯖江市東鯖江3丁目付近
種類:ラブラドール風
性別・体格:オス・大型
年齢:不明
毛:薄茶・短毛
赤い十字の模様入り青い布製首輪着用
公示期間:2月22日
不衛生な環境でネコ23匹飼育 62歳女逮捕
不衛生な環境でネコ23匹飼育 62歳女逮捕
2018年2月19日(月) FNN
神奈川・川崎市のマンションの一室で、不衛生な環境でネコ23匹を飼育し、虐待した疑いで、62歳の女が逮捕された。
掃除業者の人は、「家の中がもう、ウンチだらけ。ハエと虫がいっぱい飛んできて、とにかく臭いが甚だしくて」と話した。
同じマンションの住人は、「(どんな臭い?)かいだことがない。吐き気というか、息もできない」と話した。
逮捕された堀口妙子容疑者(62)は、2017年12月、川崎市麻生区のマンションで、ネコの排せつ物がたまった不衛生な状態でネコ23匹を飼育し、虐待した疑いが持たれている。
動物愛護センター職員は、「やせていたり、下痢をしたりする子はいた。ふんや尿の臭いが、とても毛に染みついていた」と話した。
動物愛護センターが、近所からの苦情を受け、ネコを保護したが、堀口容疑者は2018年1月、ネコを取り戻すため、動物愛護センターにガラスを割って侵入し、逮捕されていた。
堀口容疑者は、「ネコは飼っていたが、虐待はしていない」と容疑を否認しているという。
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20180219-00000240-fnn-soci
「イヌ」と共に生きる
<Life around the World>
「イヌ」と共に生きる
2018年2月17日(度) 中日新聞
ヒトと動物の付き合いは古くて長い。
訓練して狩りに使ったり、命の糧にしたり。ペットとして家族の一員にもなっている。
犬猫ブームやパンダ・シャンシャン人気など、動物の話題には事欠かない日本。
今年は戌(いぬ)年でもある。
世界では、動物とどんな付き合いをしているのだろう。
◆英国 女王のお気に入り
ソーシャルメディアで人気のコーギー「マーセル」と、飼い主のオーレリー・フォーさん=ロンドンで
世界最古の愛犬団体といわれるケネルクラブは英国が発祥の地。
犬はペットショップでは売られず、ブリーダーやシェルターを通じてしつけられた犬を手に入れる。
そのためか、電車でもカフェでも「犬連れ」が日常風景となっている。
数ある犬の中でも「女王の犬」として有名なのが、英西部ウェールズ原産のコーギー。
英メディアによると、エリザベス女王は幼少時に父から一匹をプレゼントされたのをきっかけに、一時は13匹を同時に飼育。
女王の周りに群がるコーギーを、故ダイアナ妃は「動くじゅうたん」と表現したほどだった。
今でも女王は2匹を飼うが、面会は難しい。
そこで「英国コーギークラブ」(www.ukcorgiclub.com)設立者の一人、写真家のオーレリー・フォーさん(37)の愛犬「マーセル」と会うことに。
ソーシャルメディアで大人気のコーギーだ。
エリザベス女王と2匹のコーギー(1965年1月撮影)=AP
マーセルは体毛がふさふさの四歳半の雄。
ロンドン市内のカフェ内でも、オーレリーさんの足元で一時間余りもおとなしくうずくまる。
「人間の五歳児ぐらいの知能があります」とオーレリーさんは魅力を語る。
もとは牧羊犬。
足は短いが動きは素早く、本来はよくほえる。
飼うのは難しそうだが「写真写りがいい」と、インターネット上ではもてはやされる。
オーレリーさんによると、2012年のダイヤモンド・ジュビリー(女王即位60周年)やロンドン五輪を通し、「女王の犬」が世界で認知されるようになった。
ところが、英国内でコーギーと血統書付きで登録されているのは三百~四百匹程度。
「今や本家の英国より英王室をありがたがる米国の方がコーギーは多く、人気も高い」とオーレリーさんは残念がる。
(ロンドン・阿部伸哉)
◆ドイツ オオカミ愛、絶滅から復活
ウルフセンターで飼育されているオオカミ
チュ、チュ、チュ・・・。
人の呼ぶ合図に呼応し、4匹のオオカミが灰色の毛並みを揺らして姿を現した。
外見はイヌに似ているが、やや大きく、目が鋭い。
なにより野生動物らしい高貴さが漂っている。
ドイツ北部デルフェルデンにあるテーマパーク「ウルフセンター」。
代表のフランク・ファスさん(43)は100年以上前にドイツで絶滅し、2000年から再び生息しているオオカミの生態を見学者に解説する。
「イヌの先祖だが異なる動物」「哺乳瓶で人に育てられても、成長すると野生に返りたがる」。
北米ロッキー山脈への旅で出合った野生オオカミに魅せられ、センター建設にまい進。
10年にオープンした。
ファスさんによると、ドイツでのオオカミ復活の要因は野生動物保護規制。
旧東西ドイツの1990年の統一後、旧西ドイツの保護規制が受け継がれ、オオカミが東方のポーランドから移入しやすくなった。
2015~16年に確認された群れは60で成体数は推定150ほど。繁殖が進むにつれ、多くの見学者がセンターに来るようになった。
野生のオオカミの生態を解説するフランク・ファスさん=ドイツ・デルフェルデンで
一方、野生のオオカミが家畜を襲うケースが続出。
15~16年は700匹が犠牲になり、家畜農家と動物保護団体の対立が激化。
メルケル首相らの連立政権交渉の議題にもなった。
ファスさんの見るところ、ちまたの議論は「オオカミ規制派」が優勢だ。
しかし「人とオオカミは共生できる」と固く信じる。
ロッキーの麓で遭遇したオオカミは常にファスさんと一定の距離を保った。
「満月の夜に凶暴化する伝説もあるが、人を襲うことはめったにない」。
オオカミにまつわる誤解を解こうと、ファスさんの解説には一層の熱がこもる。
(ドイツ北部デルフェルデン・垣見洋樹、写真も)
◆米国 刑務所で訓練、育む絆
目覚まし時計の音に反応し、ベッドに駆け上がったグリー。受刑者の訓練で成長した=米マサチューセッツ州ボストン近郊で
目覚まし時計のベルが鳴る。
サッと立ち上がってベッドに飛び乗り、寝ている人の胸元を前足で軽くたたくのは、二歳の雑種犬グリー。
耳の不自由な人に音を知らせる聴導犬として訓練されたが、人が集まる場所でほえる癖が直らず、こうやって聴導犬の役割を実演するのが今の仕事だ。
米東部マサチューセッツ州ボストン近郊で聴導犬などの補助犬を育てているNPO「NEADS(ニーズ)」。
訓練犬のうち実際に補助犬になれるのは6割程度。
2017年は40匹が体に障害のある人や心的外傷後ストレス障害に悩む退役兵のもとに巣立っていった。
通常2年弱の訓練期間中、犬は1年以上を地元の刑務所で過ごす。
グリーもそう。
空き地で生まれたところを保護され、NEADSへ。
男性受刑者と14カ月間、寝食をともにしながら「伏せ」「待て」という基本姿勢から、物を取ってくる、電気器具のスイッチを入れるなどの技まで、50~60の動作を教わった。
「フェッチ(取ってきて)」との指示で携帯電話を拾うローレン=米マサチューセッツ州ボストン近郊で
「こんな大柄な人。グリーには、赤ちゃんをあやすように話し掛けていたわ」。
男性に手ほどきした訓練責任者のキャシー・フォーマンさん(73)は両手を大きく広げ、目を細める。
「訓練で生まれる絆。そんなつながりを知らずに生きてきた受刑者も多いのでは」
刑務所での訓練は1996年から。
受刑者の目標づくりや技能習得を目指す刑務所と、移動することなく効率的、効果的に訓練したいNEADSの思惑が合致した。
飼い主が決まると犬とともに受刑者を訪ねる。
人助けに役立っていると実感してもらうためだ。
刑務所で補助犬を育てた受刑者をいつか職員として迎え入れたい。
NEADSの最高経営責任者ゲリー・デロッシュさん(68)が思い描く目標だ。
(ニューヨーク・赤川肇、写真も)
ある方のお言葉
「DOGって、逆に読むとGOD・・・神様になるのよ。」
「神様は、私達人間が、奢って、大切なものを忘れない様に、純真で汚れのない心を持った犬を、いつも側に置いて下さっているのよ」
WAN達は、私達の子供であり、先生であり、時には、神だったりします。
小さな身体で、一生懸命ドクドク言っている、心臓の音を聞いていると、愛おしさで胸がいっぱいになります。
大切な命です。
この尊い命への感謝の気持ちは決して忘れてはならないことでしょう。
こんなにも信頼してくれている命を預からせて頂いている以上は、無知は罪だとも思います。
「犬のことをもっともっと知りたい」「もっともっと幸せになって欲しい」「もっともっと広めたい」・・・・。
自分に出来ることを自分なりに、犬と携わって行くこと・・・それが、犬の幸せに結びつくことと、思っております。
ネコが多い「青島」 全匹に不妊・去勢手術
ネコが多い「青島」全匹に不妊・去勢手術
2018年2月21日(水) 愛媛新聞
青島を訪れた人々の餌に群がるネコ=2017年6月
ネコが多い島として有名な愛媛県大洲市の青島の住民は20日までに、公益財団法人「どうぶつ基金」(兵庫県)や市の支援を受け、島の全てのネコの不妊・去勢を目指す方針を固めた。
青島にはネコが約130匹すんでいるが、仮に全てのネコへの不妊・去勢手術が成功すれば、外部から新たに連れてこない限りは増えることはなく、将来的に減っていく。
島のネコは島民でつくる「青島猫を見守る会」が世話しているが、青島の人口は13人(1月末現在)と少なく平均年齢も75歳以上と高いため、会は昨年7月、将来的な世話が難しいことを理由に、全てのネコの不妊・去勢に向けた支援を市に求めていた。
会や市によると、手術は「どうぶつ基金」を介する獣医師らが渡航して行い、時期は未定という。
市は獣医師の渡航・宿泊費用など約40万円を負担する方針で、経費を2018年度当初予算案に盛り込んだ。
青島のネコは住民が発信した観光資源ではなく、テレビやインターネットの情報拡散で13年から人気が高まった。
現在は世界中の人々が島へ見物に訪れる。
You Tube 青島の猫
https://www.youtube.com/watch?v=ooDqKCBX384
日本にファシリティドッグを広めたい!
病気と闘う子どもに笑顔を・・・日本にファシリティドッグを広めたい!
PEDGE
認定NPO法人シャイン・オン・キッズの概要
白血病による闘病生活の末に1歳10カ月で亡くなったタイラー・フェリスの両親が、2006年にタイラー基金(2012年に名称変更)を設立。
同法人は小児がんや重い病気と闘う子どもとその家族を支えることを目的に独自のプログラムを実施している。
心のケアを目的として病院や法廷、学校といった施設に派遣するために特別な訓練を受けた犬(ファシリティドッグ)と臨床経験を持つ医療従事者(ハンドラー)を子ども病院に派遣するファシリティドッグ・プログラムは、その中の1つ。
この活動はスポンサー企業や団体、個人からの寄付金に支えられている。
【森田 優子氏】プログラムリーダー
看護師として子ども病院で勤務していた時、一生懸命に働くほど時間に追われて終わってしまう状況に疑問を抱いていた。
ちょうどその頃、タイラーを亡くした両親が日本は世界最高水準の医療技術があるにも関わらず、患者さんへの心理的なサポートが不十分ではないかとの疑問からファシリティドッグ導入を計画しており、実行委員の1人だった大学時代の指導教員から「ファシリティドッグのハンドラーにならないか」と打診を受け、二つ返事で引き受けた。
ハワイでの2週間の研修を経て、ファシリティドッグのベイリーと日本で活動を開始することに。
ファシリティドッグの導入に苦労するも、静岡県立こども病院で2010年より活動開始。
患者さんの要望や病院関係者の理解もあって活動範囲が拡大した結果、現在では一般病棟やICUへの立ち入りが許可されているだけでなく、患者さんの治療方針を決める会議にも参加している。
「TEDxShimizu」に登壇するなど(2015年)、勤務の傍らファシリティドッグの普及にも尽力している。
Q.ファシリティドッグのベイリーが果たす役割について教えてください
長期入院中の子どもたちを元気づけ、前向きに治療ができるようなお手伝いをしています。
子どもたちとの触れ合いをはじめ、注射や歩行訓練への付き添いや手術準備室への同伴をしています。
日本ではファシリティドッグよりもセラピードッグという言葉を聞きなれている方が多いかもしれませんが、一般的なセラピードッグとファシリティドッグの大きな違いは、動物介在療法(治療への関わりを主体とする)かどうか、だと思います。
例えば、勤務体系1つをとっても、前者は週1~数カ月に1回の頻度で施設を訪れるのに対し、後者は特定の施設に常勤しています。
だからこそ、子どもたちとの間に信頼関係を築くことができ、治療に対する意欲を引き出すことが可能なのです。
中には注射が苦手でも、「ベイリーが側にいてくれるから頑張れる」という子もいます。
ベイリーの存在は病気と闘う子どもたちの心の支えとなっているのはもちろんですが、診療や治療をスムーズに進める効果もあります。
Q.ファシリティドッグ・プログラムの対象年齢はあるのですか?また、病気の種類や段階によってファシリティドッグと触れ合えないケースはあるのですか?
活動前のブラッシング
特に対象年齢は設けていませんし、病気の種類や段階によってファシリティドッグと触れ合えないことはありません。
もちろん、中には犬が苦手だという子もいるので、その場合は無理強いするようなことはありません。
ただ、「今まで犬は苦手だったけれどベイリーなら大丈夫」という子もいます。
ファシリティドッグを導入した当初は共有スペースのみの立ち入りでしたが、現在ではICUまで入ることができます。
犬の育成から院内でのリクス管理まで各種対策を徹底しているため、導入から7年間で感染症の発症や咬傷事故、来院者からのクレームといったトラブルが起きたことはありません。
Q.犬と接した経験のない子どもが初めてファシリティドッグと接する際に森田様が配慮されていることを教えてください。
子どもたちがベイリーと接する時には、私が必ず側にいるようにしています。
そして「自分の手の甲のにおいを嗅いでもらってから犬を撫でてね」ということや「後ろから犬に抱きつくのは良くないよ」ということも伝えています。
もちろんベイリーは後ろからいきなり抱きつかれても、嫌がる素振りを見せることはありません。
これは、人間が大好きだという性格と特殊な訓練によるものです。
ただ、ベイリーとの触れ合いを通じて犬への優しい接し方を学ぶことは、退院後に外で会った犬とも上手に触れ合うことができるようになると思いますし、犬に対して思いやりの気持ちを持って接することができるようになると良いなと思っています。
Q.ファシリティドッグとして活躍するには、特別な適性や訓練が必要なのですか?
病院という特殊な環境で働くため、生まれ持った適性と専門的なトレーニングの両方が必要です。
ファシリティドッグとして活躍する犬は、大らかで人間と仕事をすることが好きだと言われているラブラドールレトリーバーやゴールデンレトリーバーが多いです。
まだ日本では存在していませんが、海外にはファシリティドッグの育成を専門とするブリーダーがいます。
大らかで人間が好きなことや物事に動じない性格であることがファシリティドッグの条件なので、子犬の時から病棟に入ったり、人と触れ合ったり、時にはゲームセンターに行ったり、様々な環境に適応する訓練を受けます。
トレーニングを受けた後、ファシリティドッグとなった犬たちは、それぞれの適性にあわせて病院や法廷、学校といったそれぞれの施設に派遣されます。
日本にはこのような育成環境がないので、私はファシリティドッグとして訓練を受けたベイリーと一緒にハワイで訓練した後、帰国して活動をすることになりました。
子どもと触れ合うベイリー
Q.ファシリティドッグを導入した当初のことを教えてください。
日本には導入事例がなかったため医療現場の理解を得るのが大変で、導入先の病院を見つけることに苦労しました。
具体的には、犬を病院に入れるという衛生面での問題や活動費用の一部を病院が負担する必要があるという金銭面での問題がありました。
しかし、日本の医療現場を変えたいという思いからいくつもの病院に打診し、導入が決まったのが静岡県立こども病院でした。
はじめのうちは現場からの要請が少なく、30分以内で勤務終了ということも珍しくありませんでした。
しかし、ベイリーと触れ合ったお子さんやご家族の要望があり、次第に活動範囲が広がり、現在では患者さんの治療方針を考える会議にも参加しています。
医療現場からも、「ベイリーがいることで病院の雰囲気が明るくなった」「医療スタッフのモチベーションが大幅に上がった」といったファシリティドッグの効果が徐々に認められ始めています。
Q.現在日本で活躍するファシリティドッグは2頭と絶対数としては少ない状況です。日本でファシリティドッグの導入が遅れている理由を教えてください。
まず、ファシリティドッグの育成や稼働に多大な費用がかかることが一番の理由だと思います。
ファシリティドッグは要請を受けてからその病院に合った犬を育成するので時間と労力がかかります。
日本のブリーダー施設だと1頭1頭が犬舎の中で育てられるイメージですが、ベイリーの育った施設はハワイの大自然の森の中にあり、海も近くにある環境でした。
約1年半かけてのびのびした環境で育てられた犬は、病院でも穏やかな心を保ちながら仕事に臨むことができます。
日本にはファシリティドッグの育成施設がなく、こういった環境を再現しようとするとお金が必要なだけではなく、優良な繁殖犬の育成、専門的なトレーニング技術を持った人材、育成を支えるスキルの高いボランティアも必須であるため、現在は海外からファシリティドッグを譲り受けています。
また、ファシリティドッグ1頭が稼働するには初年度経費1,200万円、維持経費900万円(ハンドラー人件費、獣医診療費や飼料など犬の管理費、研修費用を含む)がかかりますが、活動資金は当団体に寄せられた寄付金と病院側の負担から捻出している状況です。
一方、ファシリティドッグの活躍が盛んなヨーロッパやアメリカでは寄付文化が進んでおり、寄付だけで活動資金が賄われています。
次に、医療現場の理解を得ることが難しいという理由もあげられます。
こども病院で犬を用いた動物介在療法に関する研究は少なくないですが、エビデンスのレベルが国際的にもまだ低いことが、普及のハードルになっています。
ただ、現場の医療スタッフにはファシリティドッグの効果を十分実感いただき始めていますし、ベイリーがいるという理由でこの病院を選ぶご家族も増えているようです。
今後もファシリティドッグに関する情報発信を積極的にしていき、こういった活動に興味を持って応援いただく方を増やしたいと思います。
Q.ファシリティドッグ・プログラムを通じて、どのような医療現場にしていきたいとお考えですか。
病棟へ向かう廊下
患者さんやその家族を精神面でもサポートする体制を充実させたいと思っています。
日本の医療技術は世界トップクラスと言われていますが、患者さんの精神面でのケアはまだまだ発展の余地があると思います。
私は、このプログラムを通じて、より多くの子どもが治療に前向きに取り組めるようにしていきたいです。
実は、私がハンドラーを引き受けたきっかけは、看護師時代に「ここ(病院)はなんだか牢獄みたい」と患者さんの家族から言われたことでした。
自分では患者さんに寄り添った看護をしていたつもりでしたが、家族の立場からはそのように見えるんだとショックを受けたことが、今でも原動力になっています。
Q.24時間一緒に過ごすベイリーと接する際、森田様が心掛けていることを教えてください。
ベイリーは、ファシリティドッグである前に、1頭の犬です。
私はベイリーが幸せな経験をできることをとても重視していて、休日はドッグランや海辺のように、思いっきり走り回れる場所に行って、ベイリーが心身共に気分転換できるようにしています。
休日を満喫
Q.ベイリーにとって、病院はどのような場所なのですか?
退勤後にお散歩をするのが日課なのですが、仕事モードがオフのときは、自分の行きたくない方向には絶対に行かない、私がいくらリードを引っ張っても地面に伏せて頑として動かない、なんて面もあるんです(笑)。
しかし、病院に行くことを嫌がった日は一度もありません。
それは、ベイリーが子どもたちを始め、患者さんの家族や医療スタッフ皆のことを大好きだからだと思うんです。
病院に行くと、皆がベイリーに向って話しかけたり、撫でたりとベイリーは大人気で、皆の思いはおそらくベイリーに伝わっています。
病院は、ベイリーの大好きな場所であることに違いありません。
このような活動が日本全国に広まるよう、これからも情報発信を続けて行きたいです。
ファシリティドッグ・プログラムについて - 神奈川県立こども医療センター編 -
https://www.youtube.com/watch?v=blK2cfZjGOQ
南米の「ハチ公」死ぬ
南米の「ハチ公」死ぬ 飼い主の墓に11年間 寄り添い続けた犬
2018年2月25日(日) 東京新聞
2015年、アルゼンチン北部ビジャ・カルロス・パスの墓地で、飼い主の墓のそばに座るカピタン=ボス・デル・インテリオル紙提供(共同)
【リオデジャネイロ=共同】
南米アルゼンチン北部ビジャ・カルロス・パスで飼い主の亡き後、11年間にわたり墓に寄り添い続けた犬が老衰で死んだ。
日本のハチ公のような忠犬ぶりに、地元では銅像を建てて人々の記憶にとどめようという動きが出ている。
地元メディアによると、カピタンという名のジャーマンシェパード系の雑種の雄。
2006年3月、飼い主のミゲル・グスマンさんが亡くなった後、姿を消し、翌07年1月にグスマンさんが葬られた墓地にすみ着いているのが発見された。
どうやって墓地にたどり着いたかは分かっていない。
夕方6時になると毎日、飼い主の墓のそばに座って寄り添う姿は市民の驚きと共感を呼び、マスコミに取り上げられて有名になった。
墓地の関係者や動物保護団体が世話をしていたが、近年は腎臓の病気などを抱えて体が弱り、今月18日に推定16歳で死んだ。
You Tube
【感動】飼い主のお墓から離れない愛犬たち 【泣ける】