中国からアメリカに渡った犬・・・実はあと少しで食べられてしまう寸前だった!
2016年8月1日 ツナヨシ
近年、犬を食用とすることに関して多くの人々が嫌悪感を示し、世界中で抗議活動が起こっているのは皆さんもすでにご存知の通りです。
中国で食べられる寸前の運命にあったある犬は、ある女性に救出された後、アメリカへ渡りました。
ある女性の行動が1匹の犬の命を救った
新しい家族に可愛がられ、幼い少女と楽しく遊ぶティガーを見て、誰がかつて彼を待ち受けていた運命を想像することが出来るでしょう?
ティガーは元々北京で食用になる運命でした。ある女性は、毎日ティガーを見掛けては胸を痛めていました。
ティガーは狭い檻に入れられていたのです。
そこである日、その女性が持ち主に犬のことを尋ねると、もうすぐ犬を屠殺場に送ることになっているとの返事が。
それを聞いた彼女は直ちにお金を払って犬を譲ってもらい、自宅に連れて帰りました。
当初は犬をシェルターに連れて行こうと考えていたその女性。
しかし、彼女の娘が犬をとても気に入っていました。
幼い子供と一緒にいても我慢強いティガーに気付いた女性は、自身で彼に新しい家族を見つけることに決めました。
食用の犬猫を救う保護団体の存在
ティガーを救った女性は、犬を連れてアメリカへ渡りました。
彼女がサンフランシスコにいる友人を訪ねていたさいにティガーの話を聞いた友人は、ある保護団体を彼女に紹介します。
その保護団体の名前は、Duo Duo Project。
Duo Duo Projectは、中国の犬猫の食用文化を廃止し、救出した動物に新しい家族を見付けることを目的に設立された動物保護団体です。
ジェニー・セヒックは中国への出張からアメリカに帰って来て以来、Duo Duo Projectの活動を見守って来た一人です。
彼女はある日、トラックの荷台に犬猫が押し込まれた状態で運送されている光景を目撃したのです。
後に、彼らが生きたまま皮を剥がれたり、窯で茹でられることに衝撃を受けました。
彼女はその日以来、アメリカへ帰ったら『この受け入れ難い食習慣』をどうにか終わらせるために、絶対に何か行動を起こしたいと思うようになりました。
運命の家族が見つかった!
ジェニーはDuo Duo Projectに問い合わせ、中国で保護されて里親を募集している犬がいないかどうかを尋ねました。
そこで彼女に送られて来たのが、ティガーの写真だったのです。
ティガーを見た途端、一目惚れしてしまったジェニーさん。
ティガーは自分たち家族に不可欠の存在に違いないと確信したそう。
ティガーは若い犬だったにも関わらず、非常に落ち着いていたのでジェニーさん一家を驚かせました。
ティガーは見た目が実年齢より老けて見えたそうです。
その理由は、彼が痩せていて、筋肉もあまり付いていなかったから。
背中にはコブだけでなく、深い傷の跡もありました。
狭過ぎる檻の中に長期に渡って閉じ込められていたのは明らかでした。
幼い少女はティガーの大の親友になった
セヒック家には3歳になるスローンという少女がいます。
スローンは動物が大好きで、ティガーは彼女にとって初めての愛犬でした。
最初ティガーは少しシャイだったものの、今ではふたりは大の仲良しです。
ティガーは彼女と共に遊び、彼女が一人で遊ぶときは常にそばで見守っています。
犬肉祭りに代表されるように、中国では食用として命を終える犬たちがたくさんいるのは、すでに皆さんがご存知の通りです。
そんな中、最終的にアメリカで新しい家族に出会えたティガーは、非常にラッキーな犬だと言えます。
出会いは縁だと言えば、そこまでなのかも知れません。
しかし、犬を愛して止まない者としては、すべての犬に幸せになって欲しいと願わずにはいられません。
なぜなら、純血種・雑種・年齢問わず、彼らには幸せに暮らす権利があるのですから。