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犬殺処分3年連続ゼロ 旭川市動物愛護センター

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犬殺処分3年連続ゼロ 旭川市動物愛護センター

2016年5月18日 北海道新聞


旭川市動物愛護センターに収容された猫。新たな飼い主を待っている。

飼育放棄された犬や猫を収容する旭川市動物愛護センター「あにまある」の昨年度の殺処分数(速報値)は、犬が2013年度から3年連続でゼロとなり、猫は前年度比6割減の49匹だった。
全国的な猫ブームや動物愛護に対する市民意識の高まりで、新しい飼い主への譲渡が進んでいるほか、飼い主のいない「地域猫」に不妊や去勢の手術することで繁殖を抑え、収容数を減らす取り組みが効果を上げている。

道などによると、犬の殺処分ゼロが3年続くのは、道内の保健所や関連施設では最長。
猫の殺処分は11年度の403匹に比べ、昨年度は10分の1に減った。
殺処分が減った背景には、センターが犬や猫の譲渡を進めてきたことがある。
自治体が収容した犬や猫は、狂犬病予防法と環境省の告示により、原則3日間の抑留が決められており、その後、殺処分できる。
センターは12年9月に市郊外から中心部に移転。
移転前は施設が狭く、3日を過ぎると犬や猫を殺処分するケースが多かった。
移転後は収容スペースが6倍に広がったことで、多い時で100匹以上の収容が可能になり、時間をかけて譲渡先を探せるようになった。
交通の便が良い中心部に移転したことで、動物愛護に関心のある市民の見学が増え、新しい飼い主が見つかりやすくなったほか、「最近の猫ブームで札幌や稚内など遠方からの引き取り手も増えている」という。
13年度からは、飼い主のいない猫の繁殖を抑えるため、住民がえさを与えている「地域猫」に不妊去勢手術を行い、元いた場所に返す取り組みもしている。
手術したのは3年間で590匹に上り、収容数はここ3年で200匹以上減った。
それでも飼育放棄で持ち込まれる犬や猫は後を絶たない。
センターを管理する市保健所の水上敏昭・衛生検査課長は「センターが最後のとりでではない。飼い主自身が飼育モラルを守り、動物愛護に協力してほしい」と話している。


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