被災犬・保護犬4年半で9頭
大場久美子さん「人のエゴの犠牲、犬に償いたい」
2016/03/13 朝日新聞・朝日新聞デジタル
大場久美子さんと愛犬。
わん太はミニチュアダックス(左)、杏果がチワワ(中央)、笑美はポメラニアン。トリミングで左耳が不自然にならないようにしている(笑美)=東京都北区、飯塚悟撮影
わん太は生まれた時、私が取り上げました。
母親はココと言って、残念ながら昨年、亡くなりました。
笑美と杏果は、もともとは飼育を続けられなくなってブリーダーが手放した犬らしく、それぞれ最終的に私が引き取って、うちの子にしました。
笑美はうちに来てから3年以上になります。
来た時から左耳が欠けています。
獣医さんに「これは刃物で切られたね」と言われました。
心に傷を負っています。
怖がりで、まだ外を歩くことができません。
最近、ようやく私の布団の中に潜り込んで一緒に寝るようになりました。
杏果は、知り合いの動物病院が里親を捜しているとき、出会いました。
うちに来て、もうすぐ1年になります。
笑美は気管支、杏果は湿疹が出る原因不明の病気で、いま治療中です。
保護犬は栄養状態や口内の衛生状態などがよくないことが多いそうです。
だから関節が弱かったり、歯がなかったりします。
可愛いだけでは、なかなか飼えないんですよね。
犬の保護活動を始めたきっかけは2011年の東日本大震災でした。
保護団体に、被災地域の犬の一時預かりを申し出たら、すぐに2匹をお願いします、と返事がきました。
この2匹に始まって4年半で、被災地から預かったり、保護犬を引き取ったりで9匹の面倒をみました。
被災地の犬は一昨年、最後の1匹が福島に帰りました。
被災地とのつながりも生まれました。
保護犬は人間のエゴの犠牲になった子たちです。
幸せな「犬生」を取り返すため、自由に楽しませたい。
人間として、償っていかなければと思っています。
(三ツ木勝巳)
おおば・くみこ
1960年生まれ。テレビや映画、舞台などで活躍中。DVD「大場久美子式美活ライフ~ヨーグルト&クーガーダンス 体質改善で健康やせ!~」を発売。
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被災犬・保護犬4年半で9頭 大場久美子さん
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