塩村あやか都議のブログより
札幌の動物愛護 視察と要望に伺いました(1)
2016年2月1日
札幌市が「本気の殺処分0」を目指していると聞き、視察に伺いました。
◆議会と職員が本気(日本初の新条例制定間近)
◆主力の動物愛護団体が本質を理解している
昨年度は殺処分0を達成していますが、行政として大きく喧伝することはないそうです。
なぜなら、「負傷動物など手の尽くしようがなく、どうしても安楽死をさせたほうがいい場合もあるため」とのこと。
いまは年に3頭程度のため、負傷動物でも責任ある団体が引き出して治療や看取りなどをしていると言います。
また、無理な譲渡をして行政発表の殺処分が0になっても、団体で長く抱えんこでもよくありません。
猫も本年度は48頭(病的子猫45)に留まっています。
元々北海道という越冬が難しい土地柄はありますが、
◆離乳前のボラ譲渡 ◆土曜を開所して成猫の譲渡が進んだ ことが大きな理由です。
【条例が上程されます】
◆8週齢規制の努力義務が盛り込まれている
◆特定犬の飼い主の順守義務と規制強化
◆多頭飼育の届け出義務(10頭)
が、含まれており、全国でも1・2を争う画期的な「動物福祉先進条例」になります。本当に素晴らしいと感じました。
視察後の本日の新聞に書いてあるとおり、議会の方によると、全ての会派が賛成に意向だとのことです。
丁寧な調整をかけている様子もうかがえます。
上記のうち2つ「8週齢規制」「多頭飼育の届け出」は、昨年の東京都動物愛護管理審議会で私も取り入れるべきだとして、発言をしたものです。しかし、両方とも蹴られてしまいました。
意識の高さでいえば、もう札幌のほうが東京の数倍上だということになります。
【意見交換会&勉強会】
北海道獣医師会会長、札幌市小動獣医師会長、同左常務の方を含めて、しっぽの会主催で勉強会を開催しました。
私の主張である「ベース2規制」を早く取り入れなくては、「行政が喧伝している殺処分0」は「闇に流れてしまっている命を無視した殺処分0である」という話をしました。
獣医師会としては前向きではない印象を受けました(意見の食い違いはありますが、とても紳士で建設的な話ができました)。
問題は飼い主が捨てるから、殺処分が減らないという意見ですが、私の主張は表の数ではなく裏の数だということを再度説明をしました。
様々な意見が飛びましたが、私は週齢規制に100%の納得が得られなくても、実際に機能している国があるのだから実行するのがいいと思います。
参加してくださった弁護士の方は「何か数値基準がないと、法律でも正直何もできないのと同じ。
だから、ある程度コンセンサスが取れているものでスタートしてほしい」との意見で落とし所が見つかった感じです。
勉強会の後の懇親会でも、小動物獣医師会の方と激論をしました。
そして、2時間では話足らず、雪が舞い散る中を歩きマクドナルドで11時近くまでコーヒーを飲みながら動物愛護法の改正の焦点や、札幌の現状や東京の現状などを話し、意見交換を熱く行いました。
とても有意義な日でした。
みなさん、お疲れ様でした。
塩村あやか都議のブログより
皆んなで守れ【札幌市の新動物愛護条例】大拡散
2016年2月2日 火曜日
これぞまさに地方自治。
地方から日本を牽引してゆく。
東京もかつて、石原慎太郎知事時代に、国を上回る基準の排ガス規制を行い、国を動かした事がある。
よく8週齢規制の反対派(ペットで儲かる団体)からは、「科学的根拠」と言われるが、ペンシルバニア大学のJサーペル教授がシーバークという膨大な研究から「7-9週齢で親元から離すのがよく、8週がいちばん適している」と、有効であると結論を出している。
私も講演で本人の口から聞きましたよ!
「最適なタイミングは、7週齢から9週齢のちょうど真ん中である8週齢だと申し上げています。新しい飼い主のもとに行くのは、推奨としては8週齢です」
ジェームス サーペル ペンシルバニア大学教授 日本での講演にて
「ジェームス・サーペル教授 公開セミナー」を開催! 子犬を引き離す最適なタイミングとは
(日本の環境省もこのシステムで研究している最中。前向きな結果だと毎日新聞が報じてましたよね)
つまり、やらないよりは、絶対に8週齢規制をやることで「蛇口を閉める基礎ができるので、殺処分は減る」のです。
ならば、やらない手はない。
だって、代替案がないのですから。ベストに近いベターをやるのは命を無駄にしない為です。
私も札幌市に先週に行った時、会派共に賛成ということを確認してきました。
もしも、今回反対が突然出る事になればおかしな話です。
反対した議員や会派は、日本の動物殺処分を無くし、「動物福祉先進国」の仲間入りを札幌から果たすチャンスを潰すことになります。
だって、義務じゃなく「努力義務」なんですから。
これに科学的根拠がないとか言い出して反対するのは「動物の敵!」です。
国は法で縛ろうとした。だから、科学的根拠がないとか言われて反対ができた。
しかし、札幌市の新条例案は「努力義務」というものです。
もしも、そんな会派や議員がいたら皆さんで覚えておかないといけませんね。
日本中の動物愛護家のみなさん、今回の札幌の議会に注目です。
本日が委員会と聞いています。
国の二の舞にならぬよう、しっかりと皆んなで拡散をして応援しましょう!