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ひと夏の犬生まぬために・・・

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(各駅停話)軽井沢駅 「ひと夏の犬」生まぬために・・・

2015年10月2日 朝日新聞


軽井沢町内で8月、ペットと里親たちの様子を伝える写真展が開かれた

愛犬をつなぐリードを手に、涼風が吹き抜ける木立を散歩する。
軽井沢の風景に犬連れはよくなじむ。
ところが、かつては秋を迎えるたび、飼い主を失った迷い犬が目立っていたという。
「別荘族が避暑を楽しむ間だけ飼った『ひと夏の犬』を捨てて帰るのだ」。
地元ではそうささやかれていた。
「責任ある飼い主になりましょう」と訴え、別荘所有者や町民らがNPO法人「軽井沢ペット福祉協会」を発足させたのは2008年。
現在は町内に別荘を持つ元NHKキャスターの磯村尚徳氏が会長を務め、講演会などの啓発活動を続けている。
メンバーの木村麗子さんによると、里親探しや行政との連携が実を結び、保健所での殺処分数は急減しているという。
万平ホテル元会長の佐藤泰春さん(81)は、捨て犬を旧軽井沢の自宅に引き取って育てているうちに40頭に増えてしまい、広い土地を求めて隣接する群馬県嬬恋村に引っ越した。
それぞれが天寿を全うし、今は25頭と暮らす。
「捨てられたもの同士が思いやるのか、犬はけんかしません。軽井沢は、人と犬がともに幸せに暮らせる先進地になって欲しい」
(編集委員・細沢礼輝)


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