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熊本市動物愛護センター:犬の殺処分ゼロ途切れる

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熊本市動物愛護センター:犬の殺処分ゼロ途切れる
 引き取り数増加 収容能力超える恐れも

2015年10月01日 毎日新聞 地方版

2014年度に犬の殺処分ゼロを達成した熊本市動物愛護センター(同市東区)で、今年度に入って既に犬3匹が殺処分された。
13年11月以来続いていた「犬の殺処分ゼロ」が約1年7カ月で途切れた上、センターによる犬の不要引き取り数は8月末現在で16匹と既に昨年1年間の6匹を上回っている。
このペースではセンターの収容能力を超え、新たに殺処分が出る恐れがある危機的状況だという。
【野呂賢治】

センターによると、高齢や病気を理由に持ち込んでくる飼い主を説得して引き取らなかったり、保護した犬猫を返還・譲渡するなど対策を強化。
犬の殺処分は01年度の567頭から14年度はゼロとなった。
猫は交通事故に遭い安楽死させるケースなどがあって14年度は14匹を殺処分した。
今年度は、犬9匹を飼育していた高齢男性の死後、残された妻も認知症で犬の世話が不可能になったためセンターが保護。
このうち3匹は攻撃性が強くて新たな飼い主を見つけることが困難と判断されたため、5月下旬に殺処分したという。
センターには9月30日現在、犬82匹と猫103匹が収容されている。
収容できる限界は犬96匹、猫20匹が目安とされるため、猫は収容施設「愛護棟」に入りきれずに事務所の会議室などにケージを置いて収容している。
犬も収容できる限界数に近付いている他、引き取り手が見つかりにくい高齢の犬が目立っている。
センターは毎月1回の休日譲渡会を開くなどして、収容された犬猫の新しい飼い主を募集しているが、今年度の犬の譲渡率は昨年同期比の6割ほどにとどまる。
村上睦子所長は「昨年を超えるペースで犬猫ともに数が増え、このままでは殺処分しなければならない状況に追い込まれてしまう。犬猫を飼育する人には不妊、去勢手術をするなど責任を果たしてほしいし、興味がある人はぜひ譲渡会を見に来てほしい」と呼びかけている。
問い合わせは同センター096・380・2153。


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