ねこ神社:たま駅長の御霊鎮座 名前も「たま神社」に
2015年08月10日 毎日新聞
鎮座祭が行われた駅舎内のたま神社=和歌山県紀の川市貴志川町神戸の和歌山電鉄貴志駅で2015年8月10日午後3時37分、谷田朋美撮影
和歌山電鉄貴志駅(和歌山県紀の川市)にある「ねこ神社」で10日、駅長として長年愛されて死んだ三毛猫「たま」の「御霊(みたま)」を迎える鎮座祭があり、神社名も「たま神社」に変更された。
神道の五十日祭の後、関係者が参列し、「たま大明神」を迎えた。
小嶋光信社長は「和歌山電鉄と全国の地方鉄道の救世主だったが、今後は神様として多くの人を救ってくれる」と語った。
年々減っていた路線の乗客数は「たま」駅長誕生後、増加に転じており、招き猫としての実績は十分。神様になって御利益はさらにパワーアップ?
【谷田朋美】
【生前のたま駅長】大特集フォトギャラリー
和歌山)ニタマ、子猫から「会社の顔」に
2015年8月12日 朝日新聞
たま神社のたま駅長の銅像と「たまⅡ世駅長」を襲名したニタマ=紀の川市貴志川町、筋野健太撮影
6月に死んだ和歌山電鉄のたま駅長の後継として、11日に「たまⅡ世駅長」を襲名した「ニタマ」。
生後間もないころに、岡山市内の道路脇を雨の中、ぬれながら歩いていた子猫が、ひょんな出会いから今や会社を代表する顔に。
重職を担うことになった「シンデレラ」に、この日、貴志駅(紀の川市)の「たま神社」の開社式に集まった人たちもエールを送った。
5年前、岡山市内の主婦が泥まみれで車にひかれそうになっていた子猫を保護。
洗ってみると、たまと同じ三毛猫だったことから、和歌山電鉄の親会社の岡山電気軌道に引き取りを相談。しばらくは岡山で飼われていたが、3年前に和歌山電鉄伊太祈曽駅長に着任した。
ニタマをたまⅡ世駅長に抜擢(ばってき)した理由として、和歌山電鉄の小嶋光信社長は、たま駅長から直接薫陶を受け、しばらく貴志駅の駅長代行も務めてきた今までの貢献を評価。
「すでにニタマファンがたくさんできている」と話す。
たまⅡ世駅長襲名後も、「ニタマ」は通称で使われる。
帰省中に遊びに来た埼玉県ふじみ野市の谷津由梨さん(10)は「ニタマちゃん、かわいかった。たまちゃんには生きている間に会うことはできなかったけど、ニタマちゃんには頑張ってほしい。応援していきたいです」と話していた。
(広津興一)