公園にネコの切断死骸 10日にも付近で別の1匹 神戸
2015年7月18日 産経ニュース
18日午後2時40分ごろ、神戸市西区森友の公園で、頭部と胴体が切り離されたネコの死骸を近くの男児が発見し、兵庫県警神戸西署に通報した。
首をちぎられたとみられ、同署が動物愛護法違反容疑で調べている。
同署によると、ネコは生後約半年の雌で、体長約30センチ。
頭部と胴体は約5メートル離れていたという。
同区では今月10日にも、県立総合リハビリテーションセンターの中庭で頭部と胴体が切り離されたネコの死骸が発見されており、同署が関連を調べている。
2015/07/18 産経新聞
猟奇的な手口に、周辺住民は計り知れない不安を抱えている。
東京都内で今年4月以降、猫の不審な死骸が次々と見つかり、あるときは首をはねられ、またあるときは目をえぐられて、無残な姿で息絶えているのだ。
その数は少なくとも7月15日現在7件。
猫殺しといえば、先日手記を出版し物議を醸した「元少年A」も、作中でその行為に触れている。
誰が何のためにこんな蛮行に走っているのか。
「えぇ、知ってます。この辺りで、あんなことが起こるなんて・・・」
西武池袋線江古田駅から徒歩5分の練馬区立旭丘小学校。
校舎前の路地を歩いていた女性は、そう言って顔をゆがめた。
理由は4月9日午前、校庭の倉庫前で見つかった1匹の猫の死骸にある。
「死骸は頭と胴体が完全に2つに分かれた状態だった。発見したのが子供たちではなく職員だったことがせめてもの救い。こうした不審な死に方をしている動物が校内で見つかるのは初めてで、学校側としては民間警備員を配置するなどの対策をとった」(練馬区教育委員会の担当者)
この一件を皮切りに、4月中だけで練馬区と板橋区で同様に首が切断された猫やハトの死骸が発見された。
一度は沈静化したかと思われたが、7月に入り何者かが再び、殺害を再開。
3日に北区田端新町のコインパーキングで見つかった3匹の子猫は、目がえぐられ、後ろ脚が折れているような状態だったという。
江戸川区篠崎町では8日、一度に4匹の子猫の死骸が路上に置かれていた。
近所の女性(80)は「道のすみの壁に向かって脚を伸ばした状態で、約50センチ間隔で置かれていました。4匹とも三毛猫で、おそらくきょうだい。若い女性が通報したそうで、すぐに警察がやってきて規制線を張るなど大騒ぎになっていました」と振り返る。
現場は都営新宿線篠崎駅から徒歩約10分の閑静な住宅街。
死骸がそこにあるのは、誰かがあえて持ってきた以外に考えられない。
前出の女性は「私が午前中に買い物から帰ってきたときにはまだなかった。置かれたのは午前11時から12時の間のはず」と推測。
白昼の犯行だったわけだ。
こうした猫殺しで真っ先に思い浮かぶのが、神戸連続児童殺傷事件の加害男性だ。
男性が「元少年A」名義で出版した手記「絶歌」(太田出版)には、カッターナイフで目を切り裂き、コンクリートブロックを猫の顔の上に置いて上から何度も踏みつけるなどの残虐なシーンが記されている。
その行為は倒錯した性衝動によるもので、その最中に射精したともつづっていた。
衝動はエスカレートし、ついには「自分と同じ“人間”を壊してみたい」と思うようになったという。
帝京科学大学アニマルサイエンス学科准教授で動物虐待に詳しい精神科医の横山章光氏は「今回のケースは神戸連続児童の事件とは別の動機があるのだと思う」とした上でこう分析する。
「人目につく場所に死骸が置かれていたことを考えると、『誰かを怖がらせたい』という、自分の自己顕示欲を満たすための犯行なのではないか。単独犯だとすると広範囲で死骸が見つかっていることから、自動車を使える成人である可能性が高い。海外の研究では、猫の虐待を行う人間は、配偶者へのDV(ドメスティック・バイオレンス)や子供を虐待する男性が大半という結果が出ている」
警視庁は発見された死骸から動物愛護法違反容疑を視野に捜査を進めている。
危害の対象が人間に及ばないことを願うばかりだ。