5月下旬、三重県にお住いの女性の方から「水晶浜に前足が1本しかない犬がいます。私たちは駐車場に車を停め、車から降りて歩いていたところ、距離を置いてついてきました。首輪をしていないし野良犬ではないかと思います。何とか保護したりできないでしょうか」というお電話でした。
全く面識のない方で、お知り合いの方がこの方面におりこちらへ来られ、インターネット上で当会のことを知り電話されたということでした。
保護することは難しいけれど、このワンちゃんの件が気になり、確認しに現場へ行くことを決め、丹生の美浜原子力PR館まで行き戻るというコースが日課になり6回、しかしこのワンちゃんは見当たりませんでした。
この敦賀半島は、5年ほど前まで多くの野良犬がおり、数多く保健所に捕獲・収容され殺処分されていました。
海水浴シーズン以外は人影も少なく、特に夜は静まり返り、犬や猫を捨てやすい環境にある地域なのです。
7回目、同じように美浜原子力PR館へ行き戻りかけた途中、車のバックミラーに後ろから走ってくる犬の姿が見えました。
車を道の路肩に止めたところ、その犬は車を通り過ぎ10メートルほど離れた場所に立ち止りました。
確認したところ、聞いていた前足が1本しかないワンちゃんでした。
7回目でやっと例のワンちゃんに会えました!!
しばらくして水晶浜の方に向けて走っていきました。
車で後を追いましたが、走るのが早く見失いました。
そして、水晶浜の駐車場に車を停め、歩いてワンちゃんを探しました。
駐車場をうろうろしているのを見つけました。
呼んでも近寄ってきません。
そしてまたしばらくしてからダイヤ浜の方に向けて走っていきました。
探すのに結構時間を要しましたが、道路から奥に入った空き地で他のワンちゃんと一緒にいるところを見つけました。
このワンちゃんたちの詳細を知りたくて、地域の住民の方数人にお聞きしました。
前足が1本しかないワンちゃんは、10年近くここに住み着いているとのこと。
えっ!10年も生きているの?
野良犬・野良猫はせいぜい5年ほどの寿命、聞いて驚きました。
行動範囲が比較的広く、丹生~水晶浜~菅浜、のあたりを行ったり来たりしているらしいのです。
数年前は多くの野良犬がいたそうで、大半捕獲・収容され殺処分され、この地域に残ったのはこの2匹だそうです。
人に危害を及ぼすことは全くなく賢い犬で、餌をあげている人もいるようだと言っておりました。
野良として生きることは大変だと思います。
10年間懸命に生きている姿には心を打たれました。
このようなワンちゃんにしたのは人間です。
人間が捨てた結果が不幸な犬や猫を生み出すのです。
人間としての重罪というものを認識してほしい。
この現状を多くの方々に知ってもらいたいという思いでブログに載せました。
お電話いただいた三重県の方、ブログ見てくれてますか?
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前足が1本しかない野良犬
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