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セラピー犬にがん患者笑顔

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犬なでてがん患者に広がる笑顔 北陸初の認定セラピー犬と交流

2015年3月8日 福井新聞


セラピー犬ラッキーとふれあい笑顔のがん患者ら=7日、福井県永平寺町の福井大医学部

患者らの心と体を癒やすセラピー犬として北陸3県で第1号の認定を受けた、福井市の北川順一さん(43)の愛犬ラッキーと福井県内のがん患者ら約40人が7日、永平寺町の福井大松岡キャンパスで交流した。
穏やかなひとときを過ごし、その愛らしい姿に笑顔が広がった。
北川さんは2010年に筋力が低下する難病を患い、自宅でのリハビリ中にラッキーに幾度も癒やされたという。
「自分だけでなく、もっと多くの人に元気を届けたい」と、13年に日本アニマルセラピー協会からセラピー犬としての認定を受け、福祉施設へのボランティア訪問を続けている。
より活動の場を広げるため、妻の広美さん(51)は仕事の傍ら猛勉強し、今年2月に医療機関での活動が認められるアニマルセラピスト上級の資格を取得した。
今回の交流会は、同大医学部看護学科に事務局を設ける「がん体験者の会 みのり会」が初めて企画した。事務局の繁田里美准教授は「がん患者への身体的、精神的苦痛の緩和に役立つという研究報告もある」と話す。
この日は北川さん夫妻がラッキーを連れて訪問すると、患者たちは体をなでたり優しく声を掛けたりして「触られてもほえないね」「かわいい」と癒やされた様子。
大野市の66歳女性は「家で猫を飼っているが、がん告知を受けたときも、夫をがんで亡くしたときも寄り添ってくれた。動物はつらい時に心の支えになってくれる」と目を細めていた。
会場には夫妻の取り組みを追いかけている羽水高放送部の生徒たちの姿も。
部長の加藤稚菜さん(17)は「ラッキーはみんなに笑顔を届け、人と人とをつないでいる。名前の通り、幸運を運ぶ犬だと思う」と話した。
広美さんは「これからも病院、学校、個人宅など多くの人の心のケアに役立ちたい」と意欲をみせていた。


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