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“犬や猫より安いから”と安易に、うさぎ過剰ブーム?

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「“犬や猫より安いから”と安易に」卯年に過剰ブーム?
 うさぎの学校飼育廃止を求める署名も

2023年1月30日(月)   


「“犬や猫より安いから”と安易に」卯年に過剰ブーム?

「学校うさぎの廃止」を求めるネット署名に2万人を超える人が賛同し、注目が集まっている。

 【映像】端に集まって…学校飼育が崩壊したうさぎ小屋(画像あり)

先月20日、永岡文部科学大臣は会見で「デジタル化が進展する時代であるからこそ、実体験からの学びも重要」とした上で「児童が生き物への親しみを持ち、命の尊さを実感するために、学校における継続的な動物飼育を行うことはやはり意義がある」とコメント。


「学校うさぎの廃止」を求めるネット署名に2万人を超える人が賛同

学校飼育の定番というイメージもあるうさぎだが、体調管理の難しさや長期休み中の世話などが問題視され、「学校飼育には不向き」といった指摘もある。
実際にうさぎの保護活動を行う一般社団法人「WILL&LOUIS」代表の熊谷彩氏は「まだまだ、ちゃんとした飼い方が知れ渡っていない」と訴える。
「雑食動物と勘違いされている人も多いが、うさぎは草食動物。だから、餌は草を食べる。一方で、イネ科の草アレルギーをお持ちの飼い主さんも本当に多い。手放される理由の中で、最も多いのは『アレルギー』だ。犬や猫と同じようにアレルギーが出る人もいる」


“学校うさぎ”に長岡文部科学大臣「デジタル化が進展する時代だからこそ」

Twitterでは「卯年だし、うさぎ飼ってみようかな」「静かだし、飼いやすそう」などの声も寄せられているが、熊谷氏によると、前回の卯年(2011年)にも同じようなブームがあったという。
「当時は2匹の保護うさぎが施設にいた。だが春になってくらいから保護されるうさぎが増えた。だいたい毎年2~5匹くらいだったのが、25匹に増えた」
学校うさぎの問題について、熊谷氏は「もどかしい思いをしている先生たちも多い」という。
「先生たちから『病院に連れて行けない』などの相談をもらっても、私たちも何もできないことがある。『夜間・夏場でもクーラーが付けられないから氷をケージの中に入れてあげている』など、先生方の努力もあるが、本当にそれでいいのか。ちゃんと議論が進んでほしい」
うさぎの保護活動をし、学校飼育を問題視する一般社団法人「LIBERTY」代表の藤田敦子氏は「ペットショップなどで犬や猫より価格的に安かったり、鳴かないから飼いやすいといった、安易な理由でうさぎを選ぶ人も多い」とした上で「学校だからダメ、家なら良いという問題ではない」と話す。
「学校でも家庭でも、やはり適正な飼育環境や育てる大人が必要。生き物だから365日お世話をしないといけない。学校うさぎは、長期の休みに全くお世話されていない、暑さ・寒さ対策がされていない、病気になっても病院に連れて行く予算がないケースも多い。実際にそういった学校からの相談が多い。『ケガをしていて動物病院に連れていきたいけど、学校に言ったらもうお金がないから自然治癒しかない』と言われて放置されている。本当にそういった不適切な環境の中で、動物を育てることが生徒の教育にいいのか。疑問はたくさんある」
近年は学校飼育自体が著しく減っている。
理由について、藤田氏は「先生方、生徒さんたちも忙しい。飼育に携わる時間が極端に少なくなっていると思う。アレルギーの問題もある。飼育の難しさが問われている」と見解を述べる。
永岡文部科学大臣は「デジタル化の時代だからこそ、生き物を飼う大切さ、学校における継続的な動物飼育は意義がある」とコメントしているが、藤田氏はどう思っているのか。
「学校で実際に飼育をしなくても、動物愛護や命の大切さは教えられる。実際に保護団体と協働して、保護犬を連れて小学校や中学校を回っている獣医師会もある。不適切な環境で飼われているのを見た子どもが『こういう飼い方でいいんだ』と思ってしまうのも問題だ。中には、温度管理まで気をつけている学校もあるが、ほとんどのところが小屋で、長期休みに餌が出されない学校もある。正しく飼うことを教えるのも、学校教育ではないか」

 (「ABEMA Prime」より)

 


干支で再ブームも…横浜の専門店「保護ウサギ」急増に懸念
「安易に捨てる人増えるかも」

2023年1月30日(月)   

2023年に脚光を浴びている動物といえば、干支(えと)のウサギだ。
いま、ペットとして人気で飼い主の数も年々増えている様子。


ウサギ専門店で繁殖用の「パパウサギ」として活躍するジェット(3歳)=横浜市神奈川区

横浜市で15年間ウサギ専門店を営む女性は、関心の高まりを歓迎する一方、「飼い始めてから『こんなはずではなかった』と、安易に捨ててしまう人も増えるかもしれない」と不安を吐露する。
さまざまな事情で飼い主が飼育放棄する、いわゆる「保護ウサギ」が、今後神奈川県内で急増するかもしれない-。
そんな懸念を抱き、記者がペットウサギの現状を追った。
「お店の前に段ボールが置かれていて、中にウサギが入っていた。『飼えなくなりました』という紙と一緒に。当時とても驚いた」。
そう振り返るのは、横浜市神奈川区にあるウサギ専門店「バニーファミリー横浜」のオーナー、吉村真由美さん(58)。
12年前の2011年も、干支の主役は注目されたが、その陰で〝捨てウサギ〟問題も起きていたという。
「ある時、自宅に荷物が届いて。まさか(ウサギが)入っていると思わないから、すぐ開けることはなかったが、翌日見たらいた。まだ生きていたのでよかったけれど」
吉村さんがウサギを飼い始めたのは、1995年4月のこと。
息子の小学校入学と同時に、家に迎え入れた。
しぐさや、鼻、口元など愛くるしい姿に魅了され、以降ブリーダーとして繁殖にあたってきた。
2008年10月には、同店をオープン。
飼育用品の販売からペットホテルと、さまざまな事業を行ってきた。
昨年1月には、同区にウサギ専用の墓地まで建立。納骨から供養までサポートしているという。
吉村さんは「(ウサギは)こちらが愛情をかければかけるほど(愛情を)返してくれる。ツンデレなところもかわいくて、守ってあげたくなる」と目を細める。
ウサギは犬や猫に比べて鳴かない。
臭いもなく、毎日外へ散歩に行く必要もない。
平均寿命は6~8年で、予防接種もいらないため、比較的飼いやすい動物とされている。
2016年のペットフード協会の調査によると、ペットウサギの飼育状況は、ほ乳類では犬、猫に続き3位に位置する。
とくに近年はコロナ禍でリモートワークが定着し、自宅で癒やしを求め飼い始める人が増えている。
同店によると2020年以降、ペットホテルの需要が減少した一方で、ウサギの売り上げは3割増で好調だという。
現にペット保険の契約頭数も伸びている。
アニコム損害保険(東京都)によると、同社のペット保険に契約しているウサギの頭数は、20年度は2万1604頭で、15年度から約6.4倍に急増しているという。
だが吉村さんは「決して飼いやすい動物ではない」と断言する。
そもそもウサギは、抱っこが嫌いな動物だ。
年に2回大きな換毛期があるため、ブラッシングは必須。
コードや家具、畳などかじってしまうため「家の中がボロボロになる」ことも。
ストレスにも敏感で、急に餌を食べなくなるなど、病気につながる恐れもある。
飼育後、飼い主や家族がウサギの毛や牧草でアレルギーを発症することも少なくないという。
さらに気を付けなければならないのが、高い繁殖力だ。
昨年8月には県西地域で、飼育していたウサギ2匹がわずか2年足らずで200匹以上に繁殖する多頭飼育崩壊が起きた。
吉村さんは「衝撃だった」と振り返りつつも「正しい飼育方法を知らないで飼ってしまう人が多いのでは」と指摘する。

 【動画で見る】実は抱っこが嫌い ウサギの正しい抱き方を聞いてみた

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