捨て犬の首輪に手紙 苦渋のメッセージがつなげた奇跡の再会 米国で話題に
2023年1月28日(土)
「私の名前はリロです。私を愛してください」……そんな書き出しの手紙が付けられていたのは、捨て犬の首輪。
ホームレスになってしまった飼い主が、泣く泣く犬を手放すにあたって、この愛情あふれる手紙を書きました。
そんな精一杯の思いによってつながった奇跡の物語が、米国で話題を集めています。
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SNSで話題に…リロちゃんと飼い主の支援を希望する声が殺到
1月下旬、テネシー州チャタヌーガのマカメリー動物保護センターに保護された大型犬の「リロ」ちゃん。
その首輪には、リロちゃんの一人称で綴られた悲痛な手紙が添えられていたそうです。
ここから始まる物語を「悲痛な手紙とともに捨てられた犬が飼い主と再会する」というタイトルで報じたのは、米南部のライフスタイルマガジン「サザンリビング」電子版でした。
「私の名前はリロです。お願いですから愛してください。彼女(飼い主)はできる限りのことをしたのですが、どうしようもありませんでした。彼女にとってお金がかかりすぎたのです。私のことを本当に愛してくれました。私は最高の犬です。愛されるのが大好きです。虐待しないでください」
手紙には飼い主がホームレス経験者であり、もはやリロちゃんを飼う余裕がないことも綴られていました。
そこでマカメリー動物保護センターは、リロちゃんへの愛情と無念さを記した直筆のメモをフェイスブック上で公開し、飼い主に呼びかけたのです。
「必要なケアを与えられないことが理由で、こんなに愛している動物を捨てなければいけないことがどれだけつらいことなのか、我々には分かっています。彼女は(今)安全です。彼女が最高のケアを受けることをお約束します。彼女はスタッフとボランティアから愛されるでしょう。我々はこの名前(リロ)を使い続け、素敵な新しい家族を見つけるためにベストを尽くします。 でも、もしも、あなたがこれを読んでいるなら、彼女を取り戻すために名乗り出ることを願っています。彼女に必要なケアを与えられるように、あなたにどんな手助けも惜しみません。リロはあなたがいなくて寂しがっています」
「我々はできる限りの支援をするためにここにいます」とも記された温かいメッセージはネット上で注目され、リロちゃんと悲痛な飼い主を支援する声が殺到したそうです。
そして翌日、同センターは飼い主とリロちゃんが抱き合う写真とともに朗報を伝えました。
「飼い主が見つかりました。まだ多くの詳細を明らかにできませんが、我々はご家族が一緒にいられて、ホームレス問題に取り組める保護施設やシェルターを準備できるように、ともに動き出しています」
悲痛な手紙から端を発した物語は最高の結末を迎えたようです。
リロちゃんと家族へのサポートを願う記事では「それではティッシュを手に取ってください」と感涙を抑えるように呼びかけています。
Hint-Pot編集部