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川に捨てられた子猫が“観光ガイドの卵”に

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川に捨てられた子猫が“観光ガイドの卵”に
 救助した男性に「猫の恩返し」【高知発】

2022年11月19日(土)   

「日本最後の清流」とも呼ばれる高知・四万十川に捨てられていた子猫。
偶然通りかかった観光ガイドの男性に救われ、男性と一緒に地域を盛り上げるべく、日々奮闘中だ。
小さな“観光ガイドの卵”を取材した。

◆橋から川へ…“兄弟”で救われた子猫
レンタサイクルがずらりと並ぶ店内に、せわしなく動く小さな猫の姿があった。
名前はチャビで、生後4カ月のオスの子猫だ。
かわいらしい顔立ちと、“幸運の印”ともいわれる先が曲がった「かぎしっぽ」のチャビは、絶体絶命のピンチから奇跡的に助かった。
チャビがいるのは、四万十市にある観光ガイドの拠点「オケラアドベンチャーズ四万十」だ。
この店のオーナーで、宿毛市出身の高倉剛さん(44)は、趣味の自転車を使って四万十川をガイドしたいと、2021年3月に店をオープンした。
高倉さんがチャビと出会ったのは、2022年7月。
ボートに乗ってガイドをしていた最中だった。

高倉剛さん:川で何か落ちる音がして、振り返ったらゴミみたいなものが浮かんでいて。近づいてみたらコメ袋で、中に入っていたであろう猫が泳いでいたので、何も考えられず、取りあえず助けるという感じ。

高倉さんは、兄弟と思われる2匹を救助。
見つかった場所のそばにあった橋から落とされたとみられる。

高倉剛さん:隠れて育てていたのが見つかったとか、そういう感じだと思うんですよ。

最初から人懐っこかったので、人に育てられているはず。
間一髪、命拾いした2匹。
飼い主を募集したところ、1匹は黒潮町で新しい家族が見つかったが、チャビは高倉さんが引き取ることになった。

◆定位置は肩の上 ガイドツアーの“お供”に
甘えん坊」で「暴れん坊」だというチャビは、高倉さんがどこへ行くにも「連れていけ!」と猛アピールする。
そこで高倉さんが考えたのは、チャビをガイドツアーの“お供”にするということだった。
チャビの定位置は、高倉さんの「肩の上」だ。
チャビは8月から“ガイド”の練習を開始。
この日は、車に乗って四万十川の下流へ向かった。
高倉さんが普段行っているツアーは、自転車での「サイクリング」と「パックラフト」と呼ばれるボートを組み合わせた独自のものだ。
自転車に3kgほどのボートをくくりつけサイクリングを楽しんだあと、ボートで川を下る。
川に捨てられていたチャビだが、高倉さんいわく、「そこまで水を怖がらない」という。
ボートをふくらまし準備をする様子をおとなしく見守るチャビ。
よいよ出発だ。

高倉剛さん:落ちるぞ、揺れるぞ。

チャビと川を下る高倉さん。
屋形船から手を振る人の姿もあった。
約10分間の練習は無事終了。
“お供”としての評価は?

高倉剛さん:キョロキョロしている感じで、そんなに暴れたりすることもない。特に問題ないですね。

ニャンとか“お墨付き”をいただいたチャビだった。

◆四万十川の魅力を伝える看板猫に
コロナ禍の中、店をオープンさせた高倉さんは今後、ツアーを通じて外国から高知を訪れる人にも四万十川の魅力を知ってほしいと話す。

高倉剛さん:観光に来て写真を撮って帰っていくだけじゃなくて、いろんな体験とかしてもらって、より深く楽しんでもらえるお客さんが増えるといいと思っている。大人になってどんな猫になるか分からないので、一緒に何かができればいいですけど、できなくても看板猫として頑張ってもらえれば。

高倉さんへの“猫の恩返し”なるか? チャビの挑戦は続く。

【画像】“甘えん坊”で“暴れん坊”の子猫チャビ

 (高知さんさんテレビ)


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