徳島県が災害救助犬育成 知事会見、愛護センターの犬活用
2015/2/2 徳島新聞
徳島県は、県動物愛護管理センター(神山町)で保護した犬を災害救助犬に育てる取り組みを始める。
南海トラフ巨大地震などの大規模災害時に備えるとともに、県民に飼い主になってもらい動物愛護精神の醸成を図る。
都道府県が主体となって救助犬を育成する全国初の試み。
2日の定例会見で飯泉嘉門知事が明らかにした。
県は、訓練機関のノイマンドッグスクール(板野町)と連携し、センターで保護している生後半年~1年の犬の中から、救助犬の適性がある2匹を選ぶ。
2日から27日までの間、救助犬の生涯のパートナーとなる飼い主を募り、譲渡する。
救助犬になるには、家屋倒壊などの現場で行方不明になった人を捜索するための特別な訓練が必要となる。
訓練期間は1年間で、飼い主に月1回程度、同スクールに通ってもらう。
災害時に要請があれば、飼い主は救助犬を連れて出動することになる。
1匹当たり約30万円の訓練費用は、県と協定を結ぶ丸本グループ(海陽町)からの寄付を充てる。
健康診断なども県動物愛護推進協議会の協力を得ることで飼い主の経済的な負担を抑える。
現在、県内にいる救助犬は4匹。知事は「まずは成功事例をつくり、徐々に増やしていきたい」と語り、継続事業とする方針を示した。
県は「人と動物の尊い命を守る」活動を通して、目標としている殺処分ゼロへの取り組みを推進する。
センターでは、2012年度1534匹、13年度1263匹、14年度は11月末時点で607匹の犬が殺処分されている。
飼い主の応募方法などは県のホームページで紹介している。
問い合わせは安全衛生課<電088(621)2293>。
『「災害救助犬」育成プロジェクト』
災害救助犬の新しいパートナーとなっていただける飼い主さんを募集します!
2015年2月2日 徳島県ホームページ
徳島県では、南海トラフ巨大地震などの大規模災害時に、人命救助や行方不明者の捜索活動などの「命を守るチカラ」として、動物愛護管理センターにおいて収容される犬の中から「災害救助犬」を育成するプロジェクトを開始いたします。
「災害救助犬」は、地震や土砂崩れ等の災害発生時に、倒壊家屋や土砂等に埋もれ、助けを必要とする人を、主にその嗅覚によって迅速に発見し、その救助を助けるように訓練された犬であり、東日本大震災や昨年発生した広島土砂災害の被災地においてもその活躍が注目されたところです。
一方、本県では、「人と動物がともに暮らせるとくしまづくり」の実現に向け、犬猫の「殺処分ゼロ」に向けた取組みを推進しております。
このプロジェクトは、動物愛護管理センターにおいて収容される犬を「災害救助犬」として育成することにより、「発災時の備え」と「人と動物の尊い命を守る」ことを目的としています。
このプロジェクトの開始にあたり、「災害救助犬」の新しいパートナーとなっていただく飼い主さんを公募いたします!
1 公募基準
(1) 県が指定する訓練機関において、一定期間、飼い主同伴による訓練が受けられること。
(2) 災害発生時において、要請があった場合に、災害救助犬として可能な限り活動を行うこと。
(3) 県等が実施する動物愛護啓発イベント等への参加に協力すること。
(4) その他、県が規定する譲渡対象者の要件を満たしていること。
2 公募人数 2人
3 応募期間 平成27年2月2日(月)~2月27日(金)必着
4 応募先 徳島県安全衛生課(徳島市万代町1-1) TEL:088-621-2293
5 選考方法
提出された譲渡申請書に基づき、安全衛生課及び動物愛護管理センターにおいて選考します。
なお、譲渡希望者が多数の場合は、面接及び候補犬とのマッチングを行い、譲渡者を選考します。
6 応募方法
譲渡申請書に必要事項を記入し、安全衛生課まで、郵送又は持参のいずれかの方法で提出してください。
譲渡申請書.pdf(163KB)
7 その他:
(1) 応募書類は非公開、返却しません。
(2) 選考結果は応募者全員に文書で通知します。
(3) 応募された方の個人情報は、保護・管理に十分留意するとともに、選考以外に使用することはありません。