「助手席のインコに気を取られて」3歳児など2人死亡事故
運転手の女がカゴに指を入れた瞬間に“悲劇”は起きた
2022年1月26日(水)
1月24日午後1時半ごろ、無職の舟渡今日子容疑者(50)は、ワンボックスカーのハンドルを握り、動物病院に向かっていた。
助手席には、カゴが乗せられ、中にはペットのインコ。
具合が悪いため、獣医に診てもらうつもりだった。
車は、自宅近くの県道にさしかかっていた。
川崎市宮前区の住宅街。
どこにでもある片側一車線の県道だ。
ゆるやかなカーブになっているものの、見通しは良い。
舟渡容疑者は、ふと助手席のインコに目をやり、心配そうにカゴの隙間に指を入れてみた。
と、その時、車が反対車線にはみ出し、その先を走っていた2台の自転車を次々とはねた。
あっという間の出来事だった。
1台の自転車には39歳の女性が、もう1台には29歳の母親と3歳の息子が乗っていた。
現場には、金属が擦れる激しい音。
はねられた3人には、おびただしい出血が見られたそうだ。
3人は、すぐに病院に運ばれたが、39歳の女性が死亡。
29歳の母親は足の骨を折る骨折だったが、3歳の息子は命を落とした。
舟渡容疑者は、その場で現行犯逮捕された。
女性警察官に伴われ、現場検証に立ち会う様子は、表情を失っているように見える。
その後の調べで、現場に急加速をしたような跡はなかったことが分かった。
アクセルとブレーキを踏み間違えた訳ではなく、パニックになり、ブレーキを踏むのが遅れたのだろう。
舟渡容疑者は、26日朝、過失運転致死傷の疑いで送検された。
調べに対して「インコを気にしていたら、反対車線にはみ出した。気がついたら人をはねていた」と供述している。
今回のような「脇見運転」による死亡事故は後を絶たない。
「カーナビを操作していて」「ダッシュボードから落ちたモノを拾おうとして」などなど。
かつては、車内で聞くテープ・CDを入れ替えようとして事故が起きたこともあった。
2020年のデータによると、75歳未満のドライバーが起こした死亡事故のおよそ2割が、脇見運転などが原因だった。
ハンドルを握る誰にでも、ふとした瞬間に、悲劇を起こしてしまう可能性があるのだ。
「助手席のインコに気を取られよそ見」 川崎の2人死亡事故
2022年1月25日(火) 産経新聞
川崎市宮前区で自転車2台が乗用車にはねられ2人が死亡した事故で、自動車運転処罰法違反(過失傷害)の容疑で現行犯逮捕された無職、舟渡今日子容疑者(50)=同市宮前区宮崎=が「助手席のインコに気を取られてよそ見をしてしまった」と供述していることが25日、宮前署への取材で分かった。
詳しい事故の状況を調べている。
自転車2台が車にはねられる事故が起きた現場=24日午後6時21分、川崎市宮前区
事故は24日午後に発生。最初に車にはねられた自転車の女性(39)と、次にぶつかった母親の自転車に乗っていた男児(3)が死亡した。
署によると、舟渡容疑者は飼っていたインコ1羽を獣医師のところに連れて行く途中だったと説明。
「インコが心配で(自転車に)気付かなかった。よそ見をしていて反対車線に飛び出てしまい、気がついたらぶつかってパニック状態のまま進んでしまった」と話している。
2台目にぶつかった後にブレーキを踏んだという。
事故を起こした女性はまさしくペットボケですね。
スマホボケによる事故もよく見受けられますが・・・
ペットのことだけに気を取られ他のことには無になってしまう一種の病気。
無責任な行動で2人の尊い命が奪われてしまい強い憤りを感じます。
インコもどうなってしまうのでしょうか・・・
ペットを車に乗せている者をよく見かけるようになってきた昨今、乗せ方にもいろいろあると思いますが、運転席で犬を抱きかかえて運転している者、特に危険性が高く違反には該当するが、飼い主の自覚がないのが大問題、事故を起こせば加害者・被害者だけでなく、加害者は逮捕され残されたペットにも悪影響を及ぼすのです。
ペットを車の助手席に乗せるのを禁止、運転者の他に世話人を同乗させるなどの義務、法規制が必要ではないでしょうか。
飼い主としての自覚と責任が薄くなっているような気がしてなりません。
そして、人間の不備な行動如何でペットの幸不幸が左右されることがあってはなりません。
(byぬくもり)