10年前に保護された子猫と少年のビフォーアフターに57万人が感動
「どっちもでっかくなった」「幸せな10年だったんだろうな」
2021年9月6日(月) まいどなニュース
「今日は出会った記念日。10年だにゃ。」と、2枚の写真をツイッターに投稿したピョンタ・フロスキーさん(@pyonta_F)。
1枚目に写っていたのは、黄色い傘を差しながら雨の道端にしゃがむ少年と、その足元でびしょ濡れになっている小さな子猫。
そしてもう1枚の写真には、その時の少年と同じく緑のTシャツを着た屈強な青年と、その肩にひょいっと担がれている長毛の大きな猫。
10年前の9月の雨の日、子猫と少年は出会いました(提供:ピョンタ・フロスキーさん)
10年前に出会った日の少年と子猫と、その10年後の2人の成長した姿。
充実した日々が想像できる2枚の写真に、「2人の成長が嬉しい」「幸せな10年だったんだろうなぁ~」と、861以上もの感激のリプライが寄せられました。
「素敵なご兄弟ですね」 「小さなびしょびしょが 大きなもふもふ」 「雨の中、大切に育ててくれる人に出会えて良かったね」 「猫ちゃんもお兄ちゃんもでっかくなったにゃ」 「1枚目には優しさが詰まってる」 「(2枚目は)今度はおいらがご主人様を守ってやるニャみたいな顔付き」 「2人の今の姿を見ると、温かく幸せな10年だったんだろうなと思います」
雨の中、保護された小さな子猫と、幼い少年。
2人の成長を祝う57万以上ものいいねがついた今回の投稿について、あの日小さな子猫だったピョンタ・フロスキーくんと飼い主さんにお話を伺いました。
――2枚の写真、本当に素敵ですね。息子さんのTシャツの色が10年前と同じ緑系なのにもびっくりです。
飼い主さん「2枚目の写真は10年目の記念日の前日に撮った写真で、たまたまその日に着ていたTシャツの色が同じでした。偶然なんです」 ピョンタくん「投稿した僕もビックリにゃー」
――10年前の出会いのこと、ピョンタくんは覚えていますか?
ピョンタくん「僕は小さかったからよく覚えてないんだけど、なんだか落ち着く匂いがするなぁ~と思ってそっちの方へ行ってみたら、兄ちゃんと出会えたんだにゃ~」
――当時小学生だったお兄ちゃんはピョンタくんにとってどんな存在でしたか?
ピョンタくん「あの頃の僕は、兄ちゃんが家にいる時は、宿題をする時も遊ぶ時も、いつもそばでじっと見てたにゃ~。兄ちゃんが学校へ行っている時は寂しくて、兄ちゃんの公文バッグの上で寝ていたにゃ。兄ちゃんが大好きだったからにゃ~」
――最近は?
ピョンタくん「だんだん兄ちゃんも学校での時間が増えていって、常にべったりする感じではなくなったけど、何かあれば僕はいつも駆けつけたし、それは今も同じにゃ!兄ちゃんとママが口論をしていたら、僕はママの足に噛み付いて兄ちゃんの味方をするにゃ!兄ちゃんに抱っこされるのがちょっと面倒くさいな~って思う時もあるけど、やっぱり兄ちゃんのことは大好きだし、大事な存在なんだにゃ」
――雨の日に出会ったからか、ピョンタくんはおフロが大好きな猫ちゃんなのだとか。
飼い主さん「はい。お風呂が好きだから、ピョンタ・フロスキーなんです」
――出会いから10年。ピョンタくんはどんな猫ちゃんに成長しましたか?
飼い主さん「ピョンタは非常に賢い子で、一度失敗したことは繰り返しません。ある日、おやつの缶が置いてあった棚をゴソゴソやっているうちに、食器が数枚落ちて割れてしまいました。ガシャーンという音を聞きつけて行ってみると、しょんぼりしたピョンタがいました。それ以降、一人でおやつの缶を出そうとはしません。欲しいときは鳴いて催促するか、おやつの缶が置いてある棚の前でじっと座って待っています。 定位置にいつもかりかりを置いているので、食事は好きな時間に食べていますが、家族が食事をする時は一緒にテーブルに着きます。息子が使っていた子ども用の椅子に座って、自分の食べる分をお皿に出してもらうまで待っています。食事中にテーブルの上に登ることはないですし、人間の食事を欲しがることもありません。言葉も理解しているようで、記憶力も良いです。それ故にスネてしまうこともあります」
――10年前に母子手帳のような「ピョンタくん日誌」を作られたとか。今も続けていらっしゃいますか?
飼い主さん「はい。8月に受けた予防接種の記録も付け加わりました」
――18歳になった息子さん。10年前のピョンタくんとの出会いについて、どんな風に話していらっしゃいますか?
飼い主さん「あの日、気がついたら足元にピョンタがいたそうです。どこからやって来たのだろう?と、今でも不思議なようです。近くに親猫がいる様子もなかったので、捨て猫だろうと判断したのですが、どうして捨てられてしまったのだろう?と。ピョンタは尻尾の先が変形しているのですが、もしそれが原因で捨てられたのだとしたら、本当にひどいことだよねと、今でも家族で話しています」
子猫と少年。10年前と10年後(提供:ピョンタ・フロスキーさん)
◇ ◇
猫は1歳でオトナになると言われています。
人間に換算するなら、10歳になったピョンタくんは渋みを増した紳士の年齢。
18歳の青年になった息子さんは、今のピョンタくんにとっては兄ちゃんというよりも、「大きな弟」なのかもしれません。
「大きな弟」に抱っこされるのが不本意な時もあるようですが、お互いが本当の兄弟みたいに大事な存在であることは、10年前も今もこれからも、ずっと変わらないようです。
祝10歳。こんなに大きくてカッコイイにゃんこになりました!(提供:ピョンタ・フロスキーさん)
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・はやかわ かな)
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