ゴミ集積所で保護された子ねこの15年後・・・
飼い主の愛を一身に受け美しい姉妹に成長
2021年8月24日(火)
ゴミ集積場から救われた小さな小さな命。
2匹の名前は「カノン」ちゃんと「ミロク」ちゃんです。
生後1日ほどで放棄されていた2匹は、心優しい飼い主さんに運良く保護され、美しく成長しました。
美ねこ姉妹の成長記録をご紹介します。
生後1~2日でゴミ集積所に。保護されたばかりの頃のカノンちゃん(右)とミロクちゃん【写真提供:miroku.kanon(@KanonMiroku)さん】
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◆推定生後1日で放棄されていたミロクちゃんとカノンちゃん
飼い主さんがカノンちゃんとミロクちゃんを保護したのは、15年前のこと。
仕事帰りに近所のゴミ集積所前を通ったところ、「ミーミー」と小さな鳴き声が聞こえてきました。
気になって集積所の中をよく見てみると信じられない光景が。
何とビニールの手提げ袋に入れられたねこの赤ちゃん2匹が、床に放置されていたのです。
飼い主さんは驚きつつもすぐにその袋を拾い上げ、自宅に連れ帰りました。
「翌日、動物病院へ連れて行くと、獣医の見立てでは生後1~2日とのことでした。4月25日に拾ったので、その日を2匹の誕生日にしました」
写真の通り、2匹は生まれたばかりで、まだ目も開いていない状態。
飼い主さんは子ねこの飼育が初めてだったため、動物病院でミルクのあげ方や排泄のお手伝いの仕方などについて指導を受け、手探りで“子育て”を始めました。
当初は哺乳瓶でミルクを上手に飲ませることができず、口の周りをミルクだらけにしてまったこともあったそうです。
「私は高齢者施設で介護の仕事をしており、当時は実家暮らしだったので、日勤の時は母に2匹の世話をお願いしていました。しかし、月に数回ある夜勤の日は『さすがに夜中の世話まで頼めない』と思い、仮眠休憩の2時間を使ってねこたちのお世話のために一度帰宅する生活。睡眠を削ってのお世話だったので大変でした」
こうして飼い主さん家族に見守られたカノンちゃんとミロクちゃんは、初めて目を開く瞬間を迎えます。
愛らしい2匹の名前は実のところ、その顔がこの世のものとは思えないほどかわいかったことから考え抜き、観音菩薩と弥勒菩薩から取りました。
また、子ねこの頃にはこんなエピソードも。
「歯が生えた頃、哺乳瓶の吸い口を噛んで穴が空いてしまいました。そこで、お皿にミルクを入れてみたら、上手にゴクゴクと飲み始めてくれて……。乳離れまで育て上げた安堵と手がかからなくなった喜びを感じると同時に、少し寂しい気持ちにもなりました」
◆病気と付き合いながら…ますます美しくなった2匹
15歳になったカノンちゃん(左)とミロクちゃん【写真提供:miroku.kanon(@KanonMiroku)さん】
飼い主さんの温かな愛情に包まれて成長したカノンちゃんとミロクちゃん。
今では15歳と高齢ですが、飼い主さんの甲斐甲斐しいケアのおかげもあってか毛ぶきが美しく、とても若々しく見えます。
そんな2匹は数年前、揃って「甲状腺機能亢進症」の診断を受けたそう。
毎日お薬を服用していますが、健康を気遣うため定期的に血液検査を受けてサプリメントも常用しているおかげか、毛並みはむしろ良くなったそうです。
「最近の悩みはカノンちゃんの食が細くなってしまったこと。いろいろな種類のドライフードを試して、味変しながら頑張って食べてもらっています。栄養補助ペーストも与えて体重が落ちないように気を付けていますね」
ますます愛情いっぱいで2匹に接する飼い主さん。
その変貌ぶりからも、2匹がいかに愛されて成長してきたかが伝わってきます。
Hint-Potのねこ専用ツイッターアカウント「にゃんこぽっと(@Nyanko_Pot)」で開催された「#にゃんこビフォーアフター選手権」では、そんな美ねこ姉妹の“華麗なる変化”が3位に選ばれました。
これからも健康に気を付けて長生きしてくださいね。
取材協力:miroku.kanon(@KanonMiroku)さん
Hint-Pot編集部
【写真】ゴミ集積所で保護された子ねこカノンちゃん&ミロクちゃん 成長の記録
・カノンちゃんのおめめがぱっちり開きました
・離乳食を食べる2匹
・いつだってぴったりくっついている仲良しの2匹
・生後3か月頃。まだまだあどけなさが残ります
【写真提供:miroku.kanon(@KanonMiroku)さん】