小泉環境相、鶏の密集飼育の改善へ農水省と連携
2021年2月26日(金) 産経新聞
閣議に臨む小泉進次郎環境相=26日午前、首相官邸(春名中撮影)
小泉進次郎環境相は26日の記者会見で、鶏卵業界で複数の鶏を収容したケージ(かご)を密集させる「バタリーケージ」という飼育方法を採用していることについて、所管する農林水産省と連携して改善に取り組む考えを示した。
「バタリーケージ含め、アニマルウェルフェア(動物福祉)の観点から、連携が深められればと思う」と述べた。
環境省は動物愛護を担当している。
「日本のビジネスチャンスが失われかねない。(海外の訪日観光客に)バタリーケージで生まれた卵だから、食べたくないという動きが拡大したときに、経済的な影響を受けるのが日本の事業者だとすると、行政サイドもその移行支援を考えてみたい」と語った。
バタリーケージをめぐっては、飼育スペースをとらないため採卵作業が効率よく行える半面、鶏が身動きがほとんどできず、健康を害しているとの指摘がある。
欧州連合(EU)は2012年に産卵のためのバタリーケージを禁止し、平飼いなどに転換。米国でも規制の動きが進んでいるが、日本は鶏舎の9割以上でバタリーケージを採用しているといわれる。