現在、日本では1年間で犬5万3千匹、猫16万匹、合計21万3千匹(平成22年度)も殺処分されています。
年々減少傾向にあるとはいえ、日本ではまだとてつもない多くの犬や猫が殺処分されているのです。
野良猫や迷子になり保護されたペット、あるいは人間の都合によって持ち込まれた動物は保健所や動物愛護センターに収容され、規定の期間内に引き取り手が見つからなければ壮絶な最期を遂げることになります。
持ち込まれた犬・猫は即殺処分、捕獲・収容された動物は数日間の公示期間を過ぎると殺処分されます。
「ドリームボックス」という部屋に入れられ二酸化炭素により窒息死させ殺されているのが現実です。
(幸いにも福井県は注射による安楽死です。)
しかし、世界にはドイツのように殺処分頭数0の国が存在します。
では、この数字の違いの原因はどこにあるのでしょうか?
そもそもドイツには殺処分の概念がないため殺処分のための施設は存在しません。
そのかわりに「動物の家」と呼ばれる里親探しのためのシェルターが各地に建てられ、保護された動物たちは引き取り手が見つかるまでそこで「期限なく暮らす」ことができるのです。
また、野良猫を増やさないための避妊手術やライフチップ、パスポートなど動物の身元証明制度が徹底されていたり、生体を扱うブリーダーのための法律があり、犬種ごとに細かく規制されていたりと、何かと動物想いの取り決めがされています。
さらには「アニマルポリス」と呼ばれる組織まで存在し、彼らは遺棄や虐待など動物に関わる犯罪を取り締まる権限を持っています。
そうした幾多の努力の積み重ねから今では殺処分ゼロの国となっているのです。
一方で日本には「動物愛護法」があり5年後毎の改正が行われましたが、それを取り締まる専門の執行機関はありません。
いくら法改正が行われ良くなったとしても、その法律を実行しているのかを管理する手段が必要なのです。
不要になったからと犬や猫を収容施設に持ち込む人間、一部の劣悪なブリーダーやショップ、などをどう管理・改善して有効な法律にしていくのかが問われます。
こうした現状の改善に向け、日本でも殺処分率の減少を図るための取り組みが行われており、「シェルター」や「アニマルポリス」の必要性や施設での収容期間延長などを訴え、不幸な運命を辿る命を無くすための取り組みが各地で行われています。
また、里親制度の利用やサイト運営など個人のボランティアとして頑張っておられる動物保護意識の高い方々もいらっしゃいます。
一人でも多くの人が殺処分の現実を知り、人と動物との共生を尊重し、尊い命を粗末に扱わないよりよい社会に変化してゆくことを切に願っています。
◆◆日本と海外の違い。遅れている日本に必要なのは!?◆◆
現行のようなあいまいな法規制ではなく、海外のようなきちんとした動物愛護保護法での規制!
★ペットたちの命を金儲けとして利用している業者ペットショップでの生態販売の規制
★ブリーダーへの資格制度
★災害時の動物救済支援の手引書作成
★捨てない覚悟と終生飼育
★飼い主たち、私たち日本人のペットに関しての意識改革
★人が生産する動物たち(家畜たち)の命への責任・モラル向上
★犬猫を家族に迎えたいならペットショップでお金を出して買わない。自分の町の保健所へ。
保健所に捨てられた子達があなたを待てる命の期限は数日間しかありません。
急いでください。
「動物愛護支援の会」マルコ・ブルーノ氏
マルコ・ブルーノ氏は日本が動物愛護先進国になるために何をしなければいけないか。何が必要か。
とても大事なことを仰っています。
ヨーロッパの動物愛護団体間には協力があります。
必要に応じて、互いに連携をとります。
動物の環境をより良くするための法案を国会へ持ち込み法改正に挑むときは愛護団体同士には日ごろ以上の強固な結束が生まれます。
EUへ法案を持ち込むときも同じく、諸外国が連携を強固にし、法案改正に挑みます。
大きな相手に挑むときは、人数が必要、団体同士の結束は不可欠要素なのです。
マルコ氏、本当に日本に不足している、一番大事なことをおっしゃっていると思います。
正しい情報と行動で「日本の春」は来る。
「動物愛護支援の会」マルコ・ブルーノ氏
日本では動物愛護団体間での当たり前の協力と結束ができていない。
目標が同じにもかかわらず、大事なことを忘れてしまい、他の団体を批判に走ることで、日本の動物愛護の前進を妨げてしまっている。
歩みを止めてしまっているのは動物愛護団体の妬み嫉み、中傷誹謗。
世界の動物先進国を見習い、正しい情報と事実に基づいて、動物愛護団体間連携しいいことを取り入れよう。
「日本の動物たちの春」のために。