犬の出産「6回まで」 悪質な繁殖業者による酷使規制へ
2020年8月31日(月) 朝日新聞
環境省は8月31日、犬の繁殖業者に対して、雌犬の生涯出産回数の上限を「6回まで」とする方針を示した。
繰り返し交配、出産させて酷使する悪質な業者を改善、排除するためで、規制のための省令を来年6月に施行する。
犬猫の繁殖業者やペットショップでの飼育、管理方法に導入する数値規制の一環。
繁殖業者のもとで産まれた子犬。環境省は、繁殖用の雌犬について生涯出産回数は6回まで、交配は6歳までとする規制方針を示した=撮影・太田匡彦
8月12日に開かれた検討会で環境省は、犬猫とも雌の交配は「6歳まで」と上限年齢だけを設ける規制方針を示していた。
だが超党派の「犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟」などが、年齢規制だけでは悪質業者による酷使が可能になるとして、回数での規制を求めていた。
環境省は「なるべく早く家庭犬として譲渡されるよう効果的な施策を推進する」としている。
ただ、猫については年齢による規制しかないままで、今後動物愛護団体などからの反発が予想される。
繁殖業者のもとで交配、出産させられていた雌犬
(太田匡彦)