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猫城主さんじゅーろ

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岡山)猫城主さんじゅーろ ー 在位1年「貫禄、見事です」 

2019年12月15日(日) 朝日新聞

備中松山城(高梁市)の猫城主さんじゅーろーが正式に城主になって、16日で1年を迎える。
高梁市観光協会は14日、1周年を記念し、猫を駅長や社員として活用している両備グループの小嶋光信代表兼CEO(74)の講演会を市内で開いた。

 
備中松山城天守閣で猫城主さんじゅーろーに面会し「貫禄がある」と驚く小嶋光信・両備グループ代表兼CEO=2019年12月14日午前10時21分、岡山県高梁市内山下、高橋孝二撮影

さんじゅーろーは昨夏の西日本豪雨後、城にすみ着き、人気者になった。
被災後激減した観光客数はV字回復し、今年度も11月までで、前年度1年間の7万3290人を超える7万8495人が入城している。
関連グッズも、キーホルダーやマウスパッド、まんじゅうなど次々作られ、ウォーキングイベントも人気を博すなど地域を盛り上げている。
一方、小嶋さんは猫の「たま」を駅長に登用し、グループ会社の和歌山電鉄(和歌山市)を救ったことで知られる。

この日、小嶋さんは講演に先立ち、さんじゅーろーが暮らす備中松山城の天守閣を訪れ「城主殿」と初めて対面した。
さんじゅーろーを抱きかかえ「思った以上の貫禄で、見事な城主ぶりです。猫自身が働くことに喜びを感じていますね」と目を細めた。
講演会のテーマは「たま駅長に学ぶ地域活性化」。

小嶋さんは、たまとの出会いから猫社員としての「入社」、そして国境を越え世界中で愛される「駅長」として活躍した経緯を紹介した。
たま駅長の成功の要因は、地域の人がたま駅長を誇りにし、大事にし、SNSでも発信したこと、と挙げた。
「たま駅長をつくったのは地域の人たちです。地域活性化には、地元のみなさんの熱意が一番大切です」と結んだ。
そして、会場を埋めた聴衆に「天守閣内のお住まいは、城主の部屋としてはちょっとお粗末。市民の協力で、良くしてあげて下さい」と呼びかけた。
(高橋孝二)


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