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犬猫にチップ義務化・生後8週以下の販売禁止、可決

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犬猫にチップ義務化・生後8週以下の販売禁止、可決 

2019年5月31日(金) 朝日新聞 

犬猫の販売業者らにマイクロチップ装着を義務づけることなどを柱とする議員提案の改正動物愛護法案が31日、衆議院環境委員会で審議入りし、採決で可決された。
6月中頃までに参議院本会議で可決・成立する見込み。
犬猫の販売は、一部の日本犬を除いて原則、生後56日(8週)以下は禁じられることになる。
ポイントはマイクロチップ装着の義務づけと、販売出来る時期の現状の生後49日(7週)超から同56日(8週)超への変更。
ただ、「天然記念物として指定された犬」(日本犬)については、例外として対象を絞った上で生後7週超での販売を認めることを付則に定める。
また、都道府県などの「動物愛護管理センター」の設置や業務を初めて同法で規定。
ペットの殺傷に対する罰則は「5年以下の懲役または500万円以下の罰金」に強化。
虐待や遺棄の罰則に「1年以下の懲役」が加えられる。



※過去の参考記事

天然記念物の日本犬は、8週齢規制の対象外に
 柴犬、秋田犬など 議連が動愛法改正案 

2019年5月25日(土) sippo(朝日新聞)

超党派の「犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟」(会長=尾辻秀久参院議員)は24日、天然記念物である日本犬を繁殖する業者が、一般の飼い主にそれらの犬を販売する場合に限り、8週齢(生後56日)規制の対象から外す、動物愛護法の改正案を固めた。
天然記念物の保存が目的という。
超党派議連では、生後56日以下の子犬・子猫の販売を禁じる8週齢規制の導入を柱とする、動物愛護法の改正案を今国会中に提出、成立させることを目指している。


ペットショップなどで「豆柴」として売られている犬も、「柴犬」として血統書が発行されているケースが多いという

◆天然記念物は6種
現在、文化財保護法に基づいて天然記念物に指定されている日本犬は柴犬、紀州犬、四国犬、甲斐犬、北海道犬、秋田犬の6種。
成長後の問題行動を予防し、免疫力を高めてから出荷することで感染症にかかるリスクを減らすために生後56日以下の子犬・子猫の販売を禁止する8週齢規制を巡っては、公益社団法人「日本犬保存会」(会長=岸信夫衆院議員)と同「秋田犬保存会」(会長=遠藤敬衆院議員)が、秋田犬や柴犬などの日本犬は規制の対象外とするよう求めていた。
このため超党派議連では、両会と複数回の協議を重ねていたが、関係者によると、24日になって正式に両会の求めに応じることに決めたという。
8週齢規制の対象外となるのは、天然記念物である日本犬6種のいずれかを繁殖している業者が、一般の飼い主に販売するケース。
この場合、現行法と同じく、生後49日を超えれば子犬の販売が可能になる。
一方で、繁殖業者が同業者やペットショップに販売する場合には規制の対象外とはならず、生後56日以下の子犬は販売が禁じられる。

 
繁殖業者が倒れ、狭いケージに取り残されていた甲斐犬たち。甲斐犬も天然記念物に指定されている=静岡県焼津市

◆大量繁殖の業者は規制対象
また原則として、ひとつの犬種に限って繁殖する業者を対象外とし、ひとつの犬種に限って繁殖している業者でも「パピーミル(子犬工場)」と呼ばれるような、大量繁殖をしている業者は8週齢規制の対象とする方針だ。
販売する犬が天然記念物かどうかは、公益性の高い団体が発行する血統書があるかどうかで判断する。
今後、環境省が通知などを出して団体を指定する方向で検討しているが、超党派議連で動物愛護法プロジェクトチーム座長を務めた牧原秀樹衆院議員は22日の議連総会で、「日本犬保存会に登録され(血統書が発行され)ている犬に限る」とした。
日本犬保存会のホームページによると、日本犬6種として血統登録される数は1年間で「5万5千頭ほど」という。
なお、8週齢規制の対象外とすることは、経過措置として動物愛護法の付則に書く予定だ。
動物愛護法の改正案は今後、各党内で手続きを進め、6月上旬までに議員立法で成立する見込み。
(朝日新聞専門記者・太田匡彦) 

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