TBS「NEWSな2人」
ペットブームの裏にある衝撃な実態 悪質業者、ペットオークションなど
1月25日深夜に放送されたTBSテレビ「NEWSな2人」で、悪質ペット業者、多頭飼育崩壊など犬猫を取り巻く問題が取り上げられました。
なかなか報道されないオークションの映像や、ペット業者、多頭飼育崩壊など、なかなか濃い内容でした。次週に続くそうです。
以下、内容です。
NEWS加藤君が、テレビではあまり見ることのできないペットオークションの会場に潜入。
全国から集まったバイヤーが、モニターの情報を元に入札していく様子や、その仕組みについて説明を受けます。
一匹一匹、段ボールに入れられ流れてくる様子に、戸惑う加藤君。
「関東ペットパーク」代表の上原氏は、「感染症予防のためと、暗くて狭いところの方がストレスを感じない」。
バイヤーによっては、1日に150匹~200匹買う人もいるとのこと。
批判の声も上がっているオークションの必要性について上原氏は、「価格ではなく品質を競っている。何の世界でも、競争することによってレベルが上がる。競争がないとレベルが上がらない」。
ストレスを与えず安全に飼い主に届けるために、また個人での取引きだと、金額にばらつきが出たり、病気のまま販売されることもあるため、それを防ぐためにも、オークションというシステムは重要、という。
上原氏:「大学病院の先生やフードメーカーなど、いろんな人が協力してくれるようになって、良いひとつのサイクルができた。マイクロチップの普及にしろ、オークションのシステムがどれだけペット業界のためになっているかということは、行政にも告知して納得してもらえる」。
買い手がつかない、病気が見つかるなど、販売することが難しくなった犬猫を無料で引き取り、里親探しもしている。
ペットの売買に対する批判の声については、「ワンちゃんが必要な家庭もある。本当に悪い事だったら無くなっていく。我々も隠すのではなく、公表するようにして、ダメなところを見せて、協力してくれる人を求めていく。批判されたことについて改善していく。納得していただけるように努力する」。
次に加藤君はブルドッグとフレンチブルドッグのブリーダーの元へ。
1日のスケジュールなど、ブリーダーの仕事について聞きます。
こちらでは、1年でトータル40~50匹が生まれるとのこと。
直接見に来た人のみに譲渡し、一匹の価格は40万円ぐらいから、最高80万円ほどだそう。
お金のことしか考えない悪質ブリーダーについては、「自分がみれる範疇でやるべき。最期まで責任を持って犬生を全うさせてあげてほしい」と話しました。
小山君は、犬猫みなしご救援隊の中谷さんの元を訪ねます。
みなしごさんは多頭飼育崩壊現場や殺処分されてしまう犬猫たちを引き取り、現在、犬102匹、猫400匹ほどがいるそうです。
実際の多頭飼育崩壊現場での活動の様子が紹介され、同様なことが全国各地で起きており、毎日のように相談の電話があるとのこと。
問題を解決するには「不妊手術しかない」。
「殺す行政が悪いんじゃなくて、殺させる国民が悪い」。
動画:YouTube NEWSな2人 2019年1月25日
https://www.youtube.com/watch?v=Da60LhZxEFc
次週は、小山君が多頭飼育崩壊の現場を訪れるそうです。
生まれて間もない小さな子犬・子猫が、野菜のように段ボール箱に入れられレールの上を流れていくのは、なんとも異様な光景です…。
「ストレスがなく良い環境」とはとても言えません。
日本では16年度、犬1万8687匹、猫5556匹の計2万4243匹が、繁殖から小売りまでの流通過程で死んでいたことがわかっています。
犬では、全国の自治体による殺処分を上回る数が流通過程で命を落としています。
劣悪な環境で子を産まされ続ける母犬猫。
幼いうちから親と離され、オークションにかけられ、輸送されてショップのショーケースで販売される子犬・子猫たち。
利用価値がなくなり、遺棄されたり飼い殺しにされる犬猫たち。
ペットショップで犬猫を購入する消費者が、こうした産業を支えていることを多くの人に知っていただきたいと思います。
★参考記事など
子犬・子猫、流通にひそむ闇 死亡リストを獣医師が分析
https://news.yahoo.co.jp/byline/ohtamasahiko/20180626-00086995/
ペット業界の「犬が減っている」という主張は本当か 犬猫2万5千匹が死ぬペット流通
https://news.yahoo.co.jp/byline/ohtamasahiko/20170921-00076032/
「引き取り屋」という闇 「殺さずに、死ぬまで飼う」
https://sippo.asahi.com/article/10560159