子犬・子猫の販売禁止へ(英)=生後6カ月未満―悪質業者を排除
2018年8月23日(木) 時事通信社
【ロンドン時事】
英政府は22日、生後6カ月未満の子犬や子猫の販売を禁止する方針を発表した。
英国では劣悪な環境でペット用の犬猫を繁殖させる「パピーファーム(子犬工場)」に対する批判が強まっており、悪質業者を排除する狙いがある。
子犬や子猫は人気が高く、しばしば高額で販売される。
しかし、幼少期に母親と引き離すことで健康面の問題が生じたり、社会性を欠いたりすると指摘される。
さらに、狭いケージの中で犬猫に次々と出産させ、数週間以内に売りさばく子犬工場がはびこる原因にもなっている。
政府は同日から意見を公募した上で詳細を詰め、法案を議会に提出する。ゴーブ環境相は「ペットをひどい環境に置いてきた連中が利益を得ることはもうできなくなる」と強調している。
実現すれば、子犬や子猫を飼いたい場合でも、ペットショップなどでは購入できなくなる。
ただ、優良と認定されたブリーダーから直接購入する場合と動物保護施設から引き取る場合に限っては認められるという。
禁止されるのは英国全土ではなく、イングランドのみ。
英国では近年、救出された繁殖犬を通じて子犬工場の実態が明らかになり、社会的な反響を呼んでいた。動物愛護団体は政府の方針を歓迎している。
イギリスで生後6か月未満の子犬・子猫の販売禁止へ
ネットは称賛、日本の実情を嘆く
2018年8月23日(木) リアルライブ
写真はイメージです
イギリス政府が、生後6か月未満の子犬・子猫の販売を禁止する方針を発表したことが報道された。
イギリス国内では、ペットとして人気の高い犬や猫を劣悪な環境で繁殖させる「パピーファーム(子犬工場)」がたびたび問題視されていた。
ペットショップで売られている子犬、子猫のほとんどが生後数週間以内に親と引き離され売買されているが、幼少期に母親と引き離されることで、健康面に支障が出たり、社会性を欠いたりするという問題が持ち上がっている。
イギリス政府は意見を公募し、詳細を詰めた上で法案を議会に提出するという。
法案が可決されればペットショップから子犬や子猫を購入することはできなくなるが、優良認定されたブリーダーからの購入や、動物保護施設からの引き取りは認められている。
この報道に、日本のネットユーザーからは「素晴らしい決定だと思う。日本もこうなってほしい」「これは日本でも直ぐに導入してもいいようなものだと思う」「ペットショップはいらないということを多くの人が気づくといいと思う!」といった声が続出。
また、スイスやドイツで導入されている犬の飼い主になるための資格制度を導入すべきだという意見もあった。
実は、今年2018年は5年に1度の日本の動物愛護法改正の年に当たる。
5月に衆議院会館にて開かれた有志による緊急院内集会では、さまざまな改正案が出されたが、その中でももっとも注目されたのが、「8週齢(56日齢)規制の完全履行」。
前回の改正で生後56日を経過しない子犬は販売、ならびに販売のための展示や引渡しが禁止されたものの、激変緩和措置が取られた結果、実際は49日齢規制に留まり、そのままになっている。
欧米先進国の多くが「8週齢規制」が法令でもうけられ、8週齢までは子犬や子猫を母親から引き離すことが禁じられているため、日本は動物愛護後進国と言われてきた。
今回のイギリスの方針は、8週齢よりも大幅に引き上げられることになるが、悪質な動物繁殖業者を排除する狙いや、ペットの衝動買いも防げるという。
日本ではまず「8週齢規制」の履行が実現されることを願う。