土砂の中「助けたい」・・・保護犬生きていた 女性は遺体で
2018年7月16日(月) 朝日新聞
保護された「くーちゃん」と長沢由起子さん=14日午後6時41分、福岡県太宰府市
福岡県筑紫野市の山中で飼っていたイヌの様子を見に行き、豪雨による土砂崩れに巻き込まれて亡くなった山崎ツギ枝さん(68)=同県宇美町=が助けようとしていた3匹のうち、1匹が生きていた。
所属していた捨て犬保護のボランティア団体のメンバーが14日、山中で発見した。
団体を主宰する長沢由起子さん(67)によると、山中にメンバーがイヌを捜しにいくと、泥に埋まったと思われていた犬小屋が残っており、外にいたオスの雑種「くーちゃん」が近寄ってきた。
小屋は鍵が空き、出入りできる状態だったという。
山崎さんは6日、「どうかしてイヌ助けたい」とのメールを最後に連絡が途絶え、7日に遺体が見つかった。
消防隊員がイヌを捜しに向かったが見つけられず、死んだと思われていた。
あきらめきれなかったメンバーが捜しに行ったという。
診察した獣医師の話では、くーちゃんは衰弱しているが元気。
長沢さんは「山崎さんは最後までイヌを助けようとしていた。その思いがメンバーを動かし、救出につながった」と話す。
団体は保護した捨てイヌを山中の小屋で飼育。
山崎さんは十数年前から毎日のように小屋に通い、エサやりなどでイヌの面倒をみていた。
(徳山徹)
西日本豪雨 流された犬を8日ぶりに発見
一緒にいた68歳女性は死亡 「奇跡的に助かった」 福岡県
2018年7月16日(月) TNCテレビ西日本
7月6日、筑紫野市の犬の保護施設を訪れていた女性が、犬と共に土石流に流されて亡くなった現場で、一緒に死んだとみられていた犬が8日ぶりに見つかりました。
犬は弱っているものの餌は食べているということです。
こちらが保護された犬「くう」です。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180716-00000004-tncv-l40
くうは、筑紫野市にある犬の保護施設から、ボランティアの山崎ツギ枝さん(68)が他の2匹と一緒に避難させている途中、土砂崩れにあって死んだとみられていましたが、14日、犬の世話をしていた男性が、施設の中にいるところを発見しました。
犬を世話していた山崎ツギ枝さん(68)は、7日、筑紫野市原田の水路で遺体で見つかりました。
【以前からくうを診察していた獣医師】
「この子が残ってたっていうのも奇跡だったと。おとなしい性格だった、じっとしてたから良かったのかもしれないです」
くうは、衰弱した状態で動物病院に運ばれて来ましたが、現在は元気にエサを食べているということです。
【以前からくうを診察していた獣医師】
「(施設の)フードは残ってたから食べてたかもしれないし、大分痩せてたんであんまり食べられてなかったんじゃないかなって」
当時、施設には1日分のエサが残っていて、くうはこのエサと近くを流れる湧水で8日間生き延びていたのではないかとみられています。
【以前からくうを診察していた獣医師】
「奇跡的に助かってるわけだから、このあと長生きできるんじゃないかなって思います」
18日から福岡県獣医師会が、未だ行方がわからない残り2匹の犬の捜索をするということです。