「犬を助けたい」メール最後に
福岡で死亡の女性、老犬保護施設で土砂崩れに遭遇
2018年7月8日(日) 西日本新聞
大雨の影響で冠水した交差点=7日午前6時ごろ、福岡県久留米市
7日に死亡が確認された福岡県宇美町四王寺坂の山崎ツギ枝さん(68)は、同県筑紫野市の山中にある老犬保護施設で十数年間、ボランティアをしていた。
6日も施設で餌やりなどをした後、土砂崩れに遭った。
施設を運営する知人女性によると、施設では老犬4匹を保護しており、山崎さんは毎日のように宇美町の自宅から通っていた。
雨が降りしきる中、6日も施設に出向いていた。
知人女性に届いた山崎さんのメールによると、午後2時40分ごろ、雨の影響で「犬小屋の地盤が崩れ、土砂崩れに巻き込まれた」。
その後、「どうにかして犬を助けたい」と記した午後3時半ごろのメールを最後に、山崎さんからの連絡は途絶えた。
筑紫野消防署によると、駆け付けた消防隊員の目の前で、土砂にのまれたという。
「しっかりしていて、犬思いの熱心な人だった。最後まで自分よりも犬のことを心配していた」。
そう語る知人女性は7日、見つかった山崎さんの遺体と対面した。
「遺体はあざや傷だらけで痛かったろうに、顔だけは仏様のように笑っていました」
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老犬救助途中で犠牲に(福岡)
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