大災害が起きた時にペットは?
知っておきたい「同行避難」と「同伴避難」の違い
2018年3月15日(木) OVO(オーヴォ)
地震など大きな災害が起きるたびに、話題になるのがペットの避難。
大勢の人が集まる避難所にペットを連れて行くのはためらってしまう。
では、避難の実態はどうなのか、アイペット損害保険(東京)が犬・猫(以下「ペット」)飼育者の1,449人を対象に、ペットのための防災対策に関するアンケート調査を実施したが、その結果をみると・・・。
今回の調査でも、2017年に行った同じ調査の結果と変わらず、ペットのための防災対策をしている飼育者は約半数程度。
それどころか、「ペットの同行避難」(災害が起きた時に、飼い主とペットが同行し安全な避難所まで避難すること)が、環境省のガイドラインによって推奨されていることを知っている飼育者も20.8%と、昨年(26.9%)に比べ低下している。
東日本大震災では、「ペットの同行避難」が周知されていなかったため、ペットと離れ離れになってしまった飼育者もおり、その結果多くの放浪するペットが生まれた。
そして、今でも飼育者の元に戻れないペットが多数いるという。
このような事態を防ぐためにも災害時の同行避難を推進することは、動物愛護の観点のみならず、放浪動物による人への危害防止や生活環境保全の観点からも必要な措置と言えそうだ。
避難する時は、愛犬、愛猫も一緒に連れて行ってあげよう!
そのほかの調査結果をみると、ペットのための防災対策をしている犬飼育者は60.9%と6割を超すが、猫飼育者は35.8%と4割以下にとどまる。
ちなみに、ペットのための防災対策として犬飼育者は「“おすわり”や“待て”などの基本的なしつけができている」、猫飼育者は「普段からクレートやケージに入ることに慣れさせている」が最も多かった。
ペット用の防災グッズ(食料・用品など)で備えている物は、犬・猫飼育者ともに「フード・飲料水」が9割以上となっている。
一方、飼育者として注意したいのは、ペットの「同行避難」と「同伴避難」の違いだ。
過去の震災の際にはこれらの違いが分からず、受け入れを許可している一部の自治体やボランティアの避難所では混乱が起きた例もあったとか。
「同伴避難」とは、ペットと一緒に避難した上で、避難所において同室内で過ごすことを指す。
一方、「同行避難」は避難所まで同行するという意味で、同室内で過ごせるという意味は含まれないので、注意が必要。
飼育者として「同行避難」と「同伴避難」の違いを正しく理解し、自分が利用する最寄の避難所が「同伴避難」あるいは「同行避難」が可能かどうかを必ずチェックしておこう。
自治体によっては、「同行避難」すら受け入れていない場合もあるので、事前に確認しておくことは重要になる。
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