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引退馬協会

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<馬と人と>(6) 引退馬協会

2014年1月7日 中日新聞


22歳の引退馬「トウショウフェノマ」と沼田恭子さん=千葉県香取市で

人々を魅了する競走馬。
国内では年間約七千頭が生産されているが、一線で活躍できるのは一握り。
競走馬としての寿命も数年と短い。
レースで結果を出せない馬や引退した馬は、どんな運命をたどるのか。
NPO法人引退馬協会(千葉県香取市)代表理事の沼田恭子さん(61)は「乗馬や繁殖用に生かされる馬もいるが、大半は肥育場に行った後に処分される。精魂込めて育てたのに、あまりにもったいない」と話す。
一九九五年、乗馬クラブを亡き夫から引き継いだ。
経営に当たり、処分せざるを得ない馬がいる現実を知り、「稼ぐ能力がなくても、存在するだけで喜ばれ、命を全うする馬がいてもいいのでは」と思い始めた。

「馬好きの人はどう考えるだろう」とネット上で問い掛けたところ、賛同意見が多かった。
九七年、引退競走馬の一口馬主として寄付を募る制度を開始。
今では、競馬ファンら延べ千人が会員に。
重賞レースで活躍した馬や東日本大震災で被災した競走馬など十頭が、北海道など委託先の牧場で余生を過ごす。
「馬がもっと身近な存在になれば、馬が生かされる道も広がる」。
そう信じて、乗馬など、馬と人が直接触れ合う事業にも力を入れる。
(砂本紅年)


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