柴犬は狼にもっとも近い遺伝子を持つワンコって本当?驚きの真実
2017年9月2日(土) わんちゃんホンポ
柴犬と狼の遺伝子は近い?
犬は元々狼だったという説は一般的によく知られていますが、実は詳しいことは謎に包まれている部分がとても多いのです。
世界中のいろいろな大学でこの件についての研究がされてきましたが、なかなか信ぴょう性のある結果が出ていませんでした。
ところがついにアメリカにある大学のチームが行った研究の結果が発表されたのですが、それが何と、日本の柴犬が一番狼に近いという内容だったのです。
研究結果を大まかに説明すると、5000匹以上の犬の遺伝子を検査し狼が犬への進化を遂げた時代を調べるなど、犬の遺伝的な特徴を分類することによって4つのカテゴリに分ける研究がされました。
その中の一つに狼に一番近い遺伝子があり、その遺伝子が最も多い犬種が柴犬であるということが分かりました。
柴犬の遺伝子は、ほぼ狼に近い性質の遺伝子で構成されていたのです。
柴犬の狼に近い遺伝子とは
犬の起源を知るためにアメリカの大学のチームが行った研究は、5000匹以上の様々な犬の遺伝子を調べる事から始まりました。
その犬たちの中には純血種からミックス犬まで様々であり、野良犬のような犬種が混合されているようなものも含まれています。
それら1匹1匹の遺伝子を細かく調べ上げていき辿り着いた検査結果は、犬の遺伝子は大きく次の4つに分類することができます。
WOLFLIKE(ウルフライク)
狼の特徴に限りなく近いDNAを持っていて、犬の歴史の中でも最も古くから存在していたと思われます。
柴犬が狼に近いと言われているのは、この遺伝子を犬の中でも一番多く持ち合わせているという結果が出たためです。
HARDERS(ハーダーズ)
牧畜犬として働ける特徴を持ち、群れることを好む性質を持っていて、ボーダーコリー・シェットランドシープドッグなどがこの遺伝子を多く持っています。
HUNTERS(ハンター)
獲物を目がけて素早く行動する敏捷(びんしょう)性を持ち合わせていて、猟犬と呼ばれている犬種がこの遺伝子を強く持っています。
ビーグルやイングリッシュ・ポインターなどが猟犬として有名です。
MASTIFFLIKE(マスティフライク)
屈強な体を持ちいざという時には戦うことができ、警察犬や軍用犬などに向いているジャーマンシェパードやドーベルマンなどがこの遺伝子を強く持ち合わせています。
どんな犬でもこれら4つの遺伝子の特徴を持っていますが、その犬によってどの遺伝子が強いのかそれぞれ違ってきます。
それらを細かく調べていくうちに判明したのが、狼に一番近い性質を持っているとされるウルフライクの特徴を強く持っているのが柴犬であるという研究結果だったのです。
実際に柴犬には狼に近いDNAであるウルフライクがどのくらいの割合であるかのグラフも発表されていますが、そこに記されているのはほぼ柴犬の遺伝子はウルフライクであることが分かり、どれだけ柴犬と狼が近い関係であるのかを読み取ることができます。
柴犬のように狼の遺伝子を多く受け継いでいる犬種
5000匹以上のいろいろな犬の遺伝子を調べたアメリカにある大学の研究チームは、4つの遺伝子がどのような割合になっているのかということを犬種ごとに細かく調べて発表しています。
柴犬が狼に近いという研究結果もこれを元に発表されている訳ですが、柴犬が狼の遺伝子を多く持っているように他の犬種も柴犬ほどではないにしろ狼の遺伝子を多く受け継いでいるものがあります。
柴犬の次に狼の遺伝子が多かったのはチャウチャウです。
柴犬は顔つきが精悍(せいかん)なので狼と近い遺伝子と言われても違和感がありませんが、チャウチャウは愛くるしい表情の大型犬なので驚きですね。
三番目に狼の遺伝子が強いのが、何とまた日本犬であり、秋田犬なのです。
秋田犬と言えば柴犬にそっくりなことも有名で、全く別の犬種であるにも関わらず見分けが付かないという人も多いのですが、同じように狼の遺伝子を多く受け継いでいるというのも似ている理由なのかもしれませんね。
柴犬と狼の似ているところ
柴犬は日本でも馴染みのある犬種なのでよく目にすることがありますが、狼は動物園などに行かないと見ることはできません。
柴犬と狼の遺伝子が近いと言われても、いまいちピンと来ない人も多いのではないでしょうか。
そこで、柴犬と狼の性格を比較してみました。
柴犬の性格と言えば番犬としても活躍してくれるほど勇敢で、好奇心も盛んで動くことが大好きです。
頑固であると言われるなど気難しいとも言われていますが、飼い主に対する忠誠心は強いので、育て方によって性格も様々です。
一方の狼の性格はと言うと、群れを成して生活をすることを好み、家族や仲間に対する愛情で溢れています。
「狼少女」など、狼が人間を育てたという話が幾つかありますが、このようなストーリーからも仲間に対する愛情深さがうかがえます。
狼には飼い主がいるわけではないので、忠誠心はリーダーである狼に向けられます。
仲間を愛し、リーダーに忠実で群れを作って行動する。
やはり飼い犬である柴犬と野生の狼では性格が少し違っているようです。
しかし、好奇心が盛んなところや勇敢なところなどは狼との共通点であると言えます。
まとめ
柴犬は狼の遺伝子が強いということは、アメリカの大学が研究した結果で分かりました。
柴犬は狼に近いDNAが一番多く、その他の3つの遺伝子はかなり少ないということが分かりました。
柴犬が狼に近いという説は、どうやら本当だったようですね。