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九州北部豪雨災害 「飼い主と犬」

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<九州豪雨>「愛犬の面倒見んと」妻亡くした男性

2017年7月11日(火) 毎日新聞


避難所となっている杷木中学校の体育館前につながれたゴン太=福岡県朝倉市で2017年7月9日午後2時15分、高嶋将之撮影

九州北部豪雨は25人の命を奪った。
ある日突然、大切な家族や友人を失った人たちは悲しみに暮れ、現実を受け入れられずにいる。
【高嶋将之、佐野格、林壮一郎】

「何とも言えない。動物が好きな人でした」。
福岡県朝倉市杷木(はき)白木の小嶋重美さん(69)は、妻初子さん(69)がかわいがっていた愛犬をなでながら、家ごと濁流に巻き込まれ亡くなった妻への思いを語った。
記録的な大雨となった5日午後4時半ごろ、初子さんは自宅の1階から2階にいた重美さんに早く逃げるよう大声で呼び掛けた。
「早く下りてこないと危ないよ」。
重美さんが1階に下りる前に、土砂が家をのみ込んだ。
少し離れた場所にいた愛犬は無事だった。
初子さんが以前、散歩中に捨てられていたのを連れて帰ってきた犬で、初子さんと娘が相談し「ゴン太」と名付けよく散歩をしていた。
被災後、重美さんは、ゴン太とともに避難所に身を寄せた。
初子さんが家から1キロほど下った川の中で見つかったのは3日後だった。
「災害があってからしっぽも垂れ下がって元気がなくなってしまった。この面倒は俺が見んと」と言葉を振り絞った。


九州北部豪雨 娘同然の愛犬と再会 ヘリで救助の高齢夫婦

2017年7月11日(火) 産経新聞


愛犬との再会を果たした稲益勝則さん(前列左)と秋江さん(前列右)夫婦=11日午前、福岡県朝倉市(山田太一撮影)(写真:産経新聞)

また会えるとは思わなかった。
集落が孤立するなど大きな被害が出た福岡県朝倉市杷木松(ま)末(すえ)で11日、高齢者夫婦と愛犬が5日ぶりの再会を果たした。
夫婦はヘリコプターで救助された際、飼い犬のチャピー(メス)を連れて行くことを断念。
天候が落ち着き、ようやく捜しに来ることができた。

稲益勝則さん(78)と妻の秋江さん(72)は2人暮らし。
11年ほど前にチャピーを飼い始め、「自分たちの娘も同然に育てた」。
勝則さんと秋江さんのそばで眠るのが好きで、普段から片時も離れようとしないという。
5日の夜もそうだった。
地区にはすさまじい勢いで雨が降り注ぎ、家々が土砂や濁流にのまれる中、損壊を免れた自宅で夫婦とチャピーは身を寄せ合って恐怖の一夜を耐えた。
翌6日に救助隊がヘリで到着したが、チャピーを連れて行くことはできなかった。
救助隊員に「犬と命とどちらが大事ですか」と説得され、夫婦は「連れて行けないなら避難しない」と訴えたが、結局、ヘリに乗ることを決断した。
10日になり、ようやく自宅に向かうことができた。
勝則さんが増水した川を渡っていると、付近の警察官から声をかけられ、様子を見に行ってもらった。
水たまりの水を飲んでいたチャピーを警察官が保護。
「チャピーおいで」。
秋江さんが声をかけると、勢いよく駆け寄った。
勝則さんは「元気でよかった。やっと安心して眠れる」と安堵の表情を見せていた。
(山田太一)


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