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熊本の被災ペット、収容限界に 東京で譲渡会も

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熊本の被災ペット、収容限界に 東京で譲渡会も

2016年7月23日(土) 朝日新聞デジタル


熊本県動物管理センターに収容された子犬たち。行き先が決まった犬も=3日、熊本市東区

熊本地震発生から3カ月がすぎた。
熊本県動物管理センターは地震以降、特別措置として殺処分機を止め、飼い主とはぐれるなどした犬猫の引き取り手を探している。
すでに収容限度を超えているが、譲渡はあまり進んでいない。

熊本市は政令指定都市として「殺処分ゼロ」に独自に取り組んでいるが、熊本県では従来通り犬猫を殺処分してきた。
だが地震発生後、飼い主とはぐれたとみられる犬猫が数多く保護されたため、最初の震度7を記録した4月14日の翌日から殺処分機を止めた。
県は7月1日までに犬328匹、猫462匹を保護。
飼い主を探すなどしてきたが、同日現在でも同センターには犬48匹、猫74匹、各保健所にも犬が計81匹、猫が計45匹保護されている。
同センターの石原貢一所長によるとセンターでは犬40匹、猫30匹程度の収容が限界という。
熊本県では狂犬病予防法に基づいて犬は3日間保管した後、飼い主が名乗り出ない場合は殺処分できるが、「地震で不幸にも迷子となり、飼い主が見つからない子たちを何とか助けたい」(石原貢一所長)という思いで、のべ300人以上のボランティアらと犬猫の面倒を見てきた。
打開策は新たな飼い主への譲渡。
だが、個人譲渡会でも成犬・成猫は多くが残ってしまう。
県内の登録動物愛護団体には既に犬約100匹、猫約300匹を渡しており余力は少ない。
今後、被災者の生活再建が進むと、転居などに伴い飼育を断念するケースが出てくることも想定される。
石原所長は「殺処分機を再び動かすような事態は望まないが、いつまで今の形で続けられるかはわからない」と話す。
県外の団体への譲渡は、飼育管理状況が把握できないため、県は認めていない。
状況を打開しようと、5月以降、東京都渋谷区などで動物シェルターを運営する一般社団法人「ランコントレ・ミグノン」が地元の動物愛護団体と連携を始めた。
いったん県内の団体に譲渡された犬猫をミグノンが引き取る形で、間接的に団体譲渡を実現。
これまでに熊本県から犬30匹、猫46匹を連れてきた。
ミグノンでは毎月第2日曜と第4土曜に東京・北参道のシェルターでの譲渡会で新しい飼い主を探しており、次回は23日に開催する。
問い合わせはメール(info@rencontrer-mignon.org)へ。
(太田匡彦)

【写真】熊本県動物管理センターに収容され、新たな飼い主を待つ子猫たち。数匹は譲渡会で行き先が決まった=3日、熊本市東区


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