イリオモテヤマネコ「絶滅の恐れも」 事故死急増(沖縄)
2016年7月10日 沖縄タイムス
イリオモテヤマネコ
【西表島=竹富】
環境省西表自然保護官事務所は7日、国の特別天然記念物イリオモテヤマネコの雄の子ネコ1匹が交通事故死したと発表した。
今年6件目で、過去最多だった2013年の1年間の件数に半年間で並んだ。
環境省と竹富町は6月、事故多発警報を出していた。
同事務所は「このままでは絶滅の恐れが高い」と危機感を募らせ、法定速度順守と安全運転を呼び掛けている。
事故は6日午後9時45分ごろ、竹富町上原の県道215号で発生。
地域住民が発見した時には既に事故車両は走り去っていた。
子ネコは頭蓋骨骨折などを負い、発見時に死んでいた。
ヤマネコの推定生息数は08年度調査で約100匹。
環境省によると、4~8月は子育て時期で、雌や子ネコの活動が活発。
事故は夕方~夜間が多く、今年は3月に胎児2匹を妊娠中の母ネコ、6月には子育て中の母ネコが事故死した。
相原百合自然保護官は「事故は運転手の意識で防げる」とし、法定速度順守と生物に配慮した安全運転を呼び掛けた上で「早めの連絡で助かる命もある。事故の状況が分かれば、それに応じた対策もできる」と早期の情報提供を求めた。
連絡先は環境省西表野生生物保護センター、電話0980(85)5581。
↧
イリオモテヤマネコ絶滅の恐れも
↧