中越地震で3匹の子犬守り抜いた母犬マリ死ぬ
・・・映画「マリと子犬の物語」モデル
2016年6月12日(日) スポーツ報知
06年10月23日付で、奇跡の母犬マリの映画化を報じる本紙
2004年に発生した新潟県中越地震で、人間が全員避難した被災地で3匹の子犬を守り抜き、後に映画「マリと子犬の物語」のモデルにもなった母犬のマリが10日午後6時20分ごろ、新潟県長岡市内の飼い主の五十嵐豊さん(51)宅で死んだ。
15歳だった。
五十嵐さんによると、今年5月ごろから体調が悪くなり、散歩の距離も短くなった。
10日夕方に苦しそうな鳴き声になり、次第に動けなくなった。
家族が見守る中で息を引き取った。
五十嵐さんの自宅敷地内にお墓を建てて、供養するという。
五十嵐さんは「地震の後に心的外傷後ストレス障害(PTSD)のような状態になり、おびえて側溝や溝をまたぐこともできなくなった」と話した。
04年10月23日、新潟県中越地震が発生。
死者68人、約5000人の負傷者を出す大惨事となった。
マリは、被害が大きかった山古志村(現・長岡市)の五十嵐さん宅で飼われていたが、たんすの下敷きになった飼い主の頬を何度もなめて勇気づけた。
餌もほとんどない中、生まれたばかりの子犬3匹を守り抜き、発生から16日後にやせ細った姿で救出された。
震災から2年後には絵本「山古志村のマリと三匹の子犬」(文藝春秋)として出版が決定。
08年には絵本をもとに映画「マリと子犬の物語」(東宝)として公開された。
14年12月に、マリをかわいがっていた祖父の高繁さん(享年80)が死去。
次第にマリも元気がなくなっていったという。
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中越地震で3匹の子犬守り抜いた母犬マリ死ぬ
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