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埼玉県 犬・猫の殺処分0を目指して

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埼玉県知事発表 犬・猫の殺処分数0(ゼロ)を目指して

2013年7月23日(火)

 犬・猫の殺処分数0(ゼロ)を目指してのパネル(1)[PDFファイル/792KB]
 犬・猫の殺処分数0(ゼロ)を目指してのパネル(2) [PDFファイル/55KB]

知事
こんにちは。
今日は県民の皆様に、犬・猫の大切な命を大事にしましょうという御報告をいたします。
犬・猫の殺処分が毎年行われています。
大変残念です。
これを埼玉県ではできるだけゼロに早く近づけるように努力をしようという計画を立てています。例えば、平成18年に9、118頭の犬や猫が殺処分をされていました。
これを動物愛護管理推進計画、国が立てた計画ですが、これに基づいて29年度末に4,500頭にしましょうという計画を立てたところですが、埼玉県はもうすでにこの計画を前倒しして、23年の段階で4,367頭となって、10年計画を4年で実施することができました。
しかし、それでも大変残念なかたちで犬・猫の殺処分をしております。
そこで埼玉県は平成24年3月に、独自に5か年計画の中で28年度末までに1,000頭以下にしましょうということに計画を立て直しました。
そして現在それに向かって進んでいるところです。
更に1,000頭以下になったらゼロを目指すと。
現在、埼玉県が47都道府県でどんな状況にあるかと申し上げますと、処分されます犬・猫は極めて少ない状況であります。
1万人に対して6.1頭。
全国では3番目に少ない、つまり一番いい状態にあると言っても過言ではありません。
そして一方、飼い主から引き取る犬・猫は非常に少ない状況であります。
これも全国的には5番目にいい状態であります。
安易に飼い主から引き取ったりしなくて済むような、いい飼い主が多いということになるかもしれません。
それから飼い主への返還につながるマイクロチップ、要するに迷子札とでも言うべきものでありますが、犬・猫に注射をして、そしてマイクロチップを入れるとどこにいるかが分かるという。
したがって、一旦、迷い犬や迷い猫になっても捜すことが出来ると。
そのマイクロチップ付きの犬・猫がどのような状態かというと、1万人に対して80.4頭で、これは全国で第2番目に多い。
つまり埼玉県は出来るだけ迷い犬・迷い猫が無くなるような、そういう仕掛けを飼い主がやっている県だというふうに思っています。
そこで、最も埼玉県の飼い主の皆様は立派な飼い主ではありますが、それでも現実には不届きな飼い主がおられることも事実でありますし、また、そのために尊い犬・猫の命を奪わなくちゃいけないような状況になっていますので、県民の皆様に御協力をお願いすればもっともっとうまくいくということをお話ししたいと思います。
まず、動物の収容施設に「入れない」ようにすると。
どういうことかと申し上げれば、飼い主が最後まで面倒を見ていただく。
「悪いんだけど、引っ越しするから面倒見てくれないか」ということで勝手に収容させるようなことをしない。
そういうことであります。
人生計画の中で、いつ何をどうするかということくらいは大体見えるわけですから、そして転勤の多い方などは、時によっては犬・猫を飼うことができないような立場に追い込まれる可能性もありますので、自分の親せき等で預かっていただくようなかたちがあればいいんですが、そうでない人などは安易に飼わないと。
したがって、まずは飼い主は「終生しっかり引き取ります」という、そういう思いでやっていく。
そのための説得や指導を我々はやっております。
それから新しい飼い主を捜すための掲示板、ホームページがあります。
それから、野良猫を減らす地域活動があります。
これはまた後ほど詳しくお話しをしたいと思います。
とにかく飼い主は、しっかり一度飼ったら最後まで、終生友として生きる。
このような考え方に立っていただきたいと思います。
そして飼い主に極力返すための努力を私たちはしております。
また、多くの迷い犬や迷い猫を見つけた時に飼い主に戻すことができるような協力も多くの方々にお願いをしたいと思います。
例えば、迷子の動物を検索するテレホンサービスもやっております。
それから動物指導センターの方に預かっている収容動物の情報をホームページに掲載しております。
実は私も自分の愛犬が雷で逃げ出して、このホームページで見つけることができて、危ないところでありました。
大変ありがたいホームページがあります。
やっぱり寂しそうな顔をして写っておりました。
ぜひ、何かの時にはこうしたテレホンサービス、ホームページをピックアップしていただく。
そして着実に飼い主に返すための努力をすると。
そしてもう一つは、新しい飼い主に「差し上げる」と。
どうしてもそうした迷い猫や迷い犬、諸般の事情で預かる場合も、私たちは愛護団体に新しい飼い主を捜していただく努力をしております。
あるいはペットショップで展示スペースを設置して、そちらの方でもピックアップできるようにしております。
更に譲渡動物飼養施設、ふれあい譲渡館を平成23年4月に新設をしております。
こういったところで、できるだけ新しい飼い主を見つけて差し上げるための努力をしているところでございます。
愛護団体も24団体、動物指導センターから譲渡して、そしてこの団体の方々が大変御努力をいただいています。
こういう努力の中で極力殺処分を減らしていくという仕組みをやっています。
一番課題になっているのは、犬もそうですが、猫でございます。
猫ちゃんがなかなか厳しい状態であります。
殺処分の74パーセントが実は猫でございまして、そのうちのまた80パーセントが子猫さんだと。
本当にその子猫の所有者不明が80パーセントということですので、まずはいろいろ見ていけば猫対策が一番大事だということになっていきます。
小動物が好きな方、特に猫が好きな方など、公園とか空き地などで俗に言う野良猫が住んでいると、それにえさをあげたりして、親切な方がたくさんおられます。
しかし、結構親切があだになるようなところがあります。
えさをやることで繁殖をして、そしてまたどんどん大きな鳴き声をしたりして、さらに繁殖をして結果的に殺処分までしてしまわなければならないかたちになっておりますので、できましたら、安易にえさをあげるのではなくて、できるだけえさをあげるのではなくて逆に繁殖をしないように極力ボランティアの方々にお願いをして、地域猫対策のために様々なボランティアグループがありますので、このボランティアグループにお願いをして不妊手術をしていく。
そしてそれ以上増えないようにすると。
そしてまた、えさのやりとりをしたり、うんちですね、ふんでありますが、そういううんちなどを片付けたりして、きちっと最小限度のモラルを守って、地域で見守るかたちをとっていきます。
こうした地域猫活動の運動をしっかりやっていただいているモデル地区というのがございますが、このモデル地区には補助金を交付して、そしてできるだけ不妊手術をしていただく。
そしてまたトイレなどの清掃用具、資材などを年間40万円、その地区に3年間交付して、きちっと管理をしていただくかたちをとっております。
この原資はイオンリテール株式会社のWAONカードの売り上げの0.1パーセントを県に寄付していただいています。
その費用を使って、犬・猫の命を守る運動に使わせていただいております。
例えば、吉見町がこの運動を展開することで、30いた地域猫を25に減らす。
そしてまた、この地区を指定することで、さらにこういう運動を展開するようにしております。
また地域猫活動の実践ガイドブックなども作って、ボランティアグループの皆さんたちにお願いしているところでございます。
また動物愛護推進員の派遣を行って、地元のボランティアの皆さんたちに技術支援をしております。
これは何だというと、(猫の写真の耳の部分を指しながら)耳のここのところに、切れが入っています。これは不妊手術をした猫の種類ということであります。
つまり同じ野良猫風でも、きちっと管理されている野良猫ときちっと管理されていない野良猫がいます。
(猫の写真の耳の部分を指しながら)この耳を少し削られているのは不妊手術が終了した猫でありますので、地域で管理されている猫だと思っていただければ分かりやすいと思います。
そうでない猫は、逆にかわいそうだからということでえさをあげられ、ますます野良猫が増えていって、結果的には収容して命を奪われるような目に遭ってしまう。
そういう逆にかわいそうな猫になってしまう。
それよりは、できるだけこのエリアでボランティアでこの猫を管理している人たちがいないのかどうか、そういうことをえさをやっている方々は確認をしていただきたいと思います、地域で。
そしてこれがあれば、この耳に切り口があれば、安心してそのボランティアの仲間に入っていただきたいと思いますし、できるだけ大事にかわいがっていただきたいと思います。
そうでない猫の場合は、地域のボランティア活動の中で管理されてない可能性が高いと思われますので、できれば何らかのかたちで御連絡をいただいて、地域の猫を管理するボランティアグループと連絡を取っていただくようなかたちをとっていただく。
あるいは最寄りの保健所に御連絡をいただいたりしながら、できるだけ不妊手術をして管理された地域猫になってもらう。
このようにしていきたいと思っておりますので、ぜひ県民の皆様方、野良猫はかわいい子猫がたくさんいます。
したがってえさをやり大事にしたい、温かいお気持ちは大変ありがたいのですが、いずれそれが大きく繁殖して、結果的には近所迷惑になって、近所の方々から「ちゃんと殺処分してくれ」という強い要請が保健所の方に来るようになります。
「鳴き声がうるさい」とか、場合によっては「犬がほえすぎて困る」とか、いろんな苦情が出てきて、結果的には捕獲(後に「保護」に修正)せざるを得ないような状況になってしまいますので、ぜひ恩があだになることがないように、(猫の写真の耳の部分を指しながら)この耳を見ていただいて、耳に三角みたいなかたちで割れ目があれば、「これはちゃんと管理されているやつだ」ということで一層かわいがっていただければありがたい。
そうでない場合には、きちっとした管理の体系ができるようにお手伝いをお願いしたい。
こんなところでございますので、ぜひ御理解の程お願いいたします。
今日は結果的には殺処分を減らそうということですが、犬・猫を一度飼った場合には大事に育てようと。
終生、ついの友達にしようと。このようにお願いをする記者会見にさせていただきました。
ありがとうございました。
以上です。

関連質疑

共同
 モデル地区活動されている5地区では年間40万円が、これは用具代として交付されていると伺ったんですが。

知事
 そうですね、一定程度、どうしてもうんちとかそういうのをしますので、それを片付けるためのスコップであるとか資材であるとか、あるいはそういう道具を置く場所を決めておくとか、そういうための費用であります。

共同
 すると不妊、避妊とか去勢の不妊手術の・・・。

知事
 もちろんその費用も入っています。

共同
 実際、実態として全部まかなえていると、手術代はまかなえてるのか、それともボランティアの方の持ち出しが多いのかというのは把握されてますでしょうか。

知事
 持ち出しが多いそうです。

共同
 すいません、モデル地区というのは今どちらが指定されているのでしょうか。

知事
 今5地区が指定されておるんですね。上尾と吉見が決まって、あと更に募集中だということです。
 これからできるだけボランティアの方々に少し費用的な負担を減らそうという考え方でこういうモデル地区を指定することにいたしたところです。

共同
 飼い主の方の終生教育、終生飼育に向けての教育、説得、指導というのはどちらの場でしているのでしょうか。例えば持ち込んだ、施設に持ち込んだ飼い主さんたちに対して職員の方が言っているのか。

知事
 もちろん、収容施設に持って来られた時には出来るだけお断りをして、説得をして、またお返しをするというような作業、全くそうで、どうにもならないような時には、譲渡ができるような人たちを探した上でお受けする。それから、ペット売り場とか、愛護団体の所で、そういう意味でのパンフレットなど、チラシなどを配って、一旦飼った人たちはしっかりそれを終生かわいがるんですよということを指導するような運動をやっております。


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