福感じる癒やし空間 倉敷フクロウの森
2016年1月10日 朝日新聞
【動画】倉敷・美観地区の新たな人気スポットになっている「倉敷フクロウの森」=小川奈々撮影
http://digital.asahi.com/articles/ASHD32SP8HD3PPZB005.html?rm=352
フクロウをなでて喜ぶ来館者の女性=倉敷市中央1丁目
倉敷市の美観地区。
大原美術館の並びにある土産物店の3階にウッドチップが敷き詰められた空間が広がる。
壁に森の絵が描かれ、広さ約60平方メートルの室内に本物の木が植えられている。
フクロウが木々の間からひょっこりと顔をのぞかせた。
「賢そうな顔をしているね」「ふわふわ」。
来館者たちは感想を口にしながら、すべすべの羽に触れたり、写真を撮ったりして、思い思いに時間を過ごす。
グローブをはめて腕に乗せることもできる。
フクロウに触れる回数や滞在時間に制限はない。
倉敷フクロウの森は土産店などを運営する会社「ヴェルデ」(大分市)が昨年8月に開いた。
ハリーポッターで有名になった「シロフクロウ」や「カラフトフクロウ」など13種類15羽がいる。
平日でも100人ほどが訪れ、美観地区の新たな人気スポットになっている。
館員の柴田美香子さん(27)によると、基本的にフクロウはおとなしく、幼い子どもでも触れる。
ただ、「なで方を間違えたり強く触ったりすると、フクロウがけがをする可能性がある。威嚇をしたり嫌がったりしたらすぐに手を引いてほしい」。
フクロウはギリシャ神話で「森の賢者」と称され、知恵の象徴とされる。
日本では、語呂合わせで「不苦労」「福来路」と縁起の良いイメージがあり、金運アップや入学試験の願掛けにお守りを持つ人も多い。
観光で訪れた広島県福山市の事務職員、三宅由佳(よしか)さん(28)は「丸っこい体が可愛い。近いうちに福が来るような気になりました」と声を弾ませた。
「フクロウは人の感情によく気づく鳥。福を感じに来てください」と柴田さん。
フクロウに接し、今年は「先を見通す目」を養おうと心に決めた。
(小川奈々)
倉敷フクロウの森
倉敷市中央1の1の7。
開館時間は午前9時半~午後5時半。
入館料は600円、12歳未満300円。
電話 086・423・0515